朝日小学生新聞
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■プロ家庭教師の安浪京子先生が、中学受験への親の関わり方をQ&A形式で答える連載です■

第170回は「受験生なのにダラダラしています」というお悩みへの答えです。

Q.受験生なのにダラダラしています

A.新年度が始まってから、6年生は通常の模試に加え、志望校判定などの大型模試が目白押し。5年生までと比べると倍の頻度で、偏差値や志望校判定といった数字を突き付けられます。
その結果が返ってきた時には家族で一喜一憂するも、当の受験生本人は覇気がない、やる気が感じられない、ダラダラしている…そんなご相談が殺到するのがこの時期です。

実は、毎回セミナーでお見せしている6年生の「メンタルカレンダー」において、受験生のやる気が底辺になるのが、GW明けから夏期講習が始まるまでの今の時期。2月は塾の新年度が始まり、すぐに春期講習、4月は学校で新年度が始まったと思えばGW…と息つく暇がありませんでした。ところがGW明けから夏休み前までは実に2か月半も祝日がなく、平日と土日がただただ続いていきます。
しかも、まだ半年以上先の寒い時期に行われる入試など、この蒸し暑い最中、我が事としてイメージできる受験生などほとんどいません。

本人とて「あー、6年生だし、勉強しなきゃな~」とは思っているのです。でも、何ともスイッチが入らない…テストの振り返りもする気が起きない…宿題も手を抜きがちになる…それを見かねた親とバトルになる…これはどのご家庭でも起きている事です。

この時期は、子どもにやる気や集中力を期待せず、日々すべき事が淡々とできていれば十分。ただ、子どもにだけに任せておくと、学力が身につかない「こなし勉強」になりがちなので、1週間に2~3回は、解いている宿題ノートを確認してあげて下さい。答え丸写しが増えるのもこの時期です。どうしてもマイナス面ばかりが目についてしまいがちですが、そこを責めるのではなく、「パパとママはどう応援したら良いかな?」と本人に聞き、この惰性期を家族みんなで一緒に乗り切ろう!というマインドを共有してみてください。少しだけ、状況が変わる事もありますよ。

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【プロフィール】
安浪京子先生
 中学受験算数専門プロ家庭教師「(株)アートオブエデュケーション」代表。オンラインサイト『中学受験カフェ』https://juken-chugaku.com/ 主宰。受験算数の指導および中学受験メンタルサポートに力を入れ、毎年多数の合格者を出している。中学受験に関する講演やセミナーを多数開催。著書に『きょうこ先生のはじめまして受験算数』シリーズ、このメルマガ連載をまとめた書籍『中学受験 6年生の親がすべきこと』(いずれも朝日学生新聞社)、『きょうこ先生監修 中学受験合格手帳2022』など。

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