朝日小学生新聞
  • 毎日発行/8ページ
  • 月ぎめ2,100(税込み)

■教育にかける時間とお金の有効活用術■

「65%」と「47%」。昨年、教育業界を席巻したこの2つの数字をご存知ですか? 前者は、「2011年に小学1年生となったアメリカ人の65%が、現在は存在しない仕事に就く」という数字、後者は「今後10年から20年で、アメリカの雇用の47%がコンピュータ化される」という数字です。それぞれ、アメリカのデューク大学、イギリスのオックスフォード大学の教授が発表した試算として話題になりました。例えば、20年前の小学生に、「スマホ」を作りたい!という子はいなかったでしょうし、IBMの人工知能「ワトソン」が、銀行の融資判断をするようになるとは想像もできなかったはずです。常にこうした世の中の変化を感じるため、月間20件ほどのセミナーや公開講座に足を運んでいる私の個人的な見解としては、現在は存在しない仕事をする子どもの割合も、コンピュータに取って代わられる仕事の割合も、予測数値以上で推移すると考えて指導にあたっています。私は「考えるときは超悲観的、動くときは超楽観的」です。常に「最低最悪」を想定し、「なってからでは遅い」と深く深く考えるようにしています。先が見えない時代だからこそ、大人がより世の中を厳しくとらえながら、一方で子どもたちには楽しく楽に気分よく生きられる術を探し求めるべきだと思っています。

【プロフィール】
安浪京子先生
沖山賢吾(おきやま けんご)
1977年東京都八丈島生まれ。都立戸山高校・早稲田大学社会科学部卒業後、東大難関大受験専門永田塾で英語講師・校舎長を、リソー教育グループで新規顧客営業を担当。相談内容は、幼児教育やお受験から中学・高校・大学の受験、帰国子女の対応など多岐にわたる。自身が田舎育ちであり、高校から大学にかけての寮暮らしや大学受験浪人、1年半のニート生活を経験するなど、いわゆる「塾の先生」とは異なる経験から、「包み隠さず」「歯に衣着せぬ」助言が好評。初の著書『できる子はどっち?』(KADOKAWA中経出版)を上梓。
沖山教育研究所FB https://www.facebook.com/okiyamakengo/

<<他の記事へ>>
■編集部から■
 朝日小学生新聞編集長が選ぶ、今話題のニュース!

■中学受験を乗り切るために、親が知っておきたいメンタルサポート術■
 受験算数専門プロ家庭教師の安浪京子先生が、勉強の仕方以外に潜む、子どもが抱える問題点と、親の関わり方をQ&A形式で答える連載です。第1回は、「中学受験の向き・不向き」について。

■2020年大学入試改革を前に知っておきべきこと■
 2020年度に大学入試がかわるニュースはどこかで耳にされているかと思います。これからの学びはどう変わっていくのか――。実際に子供たちとふれあう経験をもとに語ってもらいます。第1回目は「学年によって状況がかわる?」。

トップへ戻る