朝日中高生新聞
  • 日曜日発行/20~24ページ
  • 月ぎめ967(税込み)

まとめてわかる!ニュース1週間

6月4日―6月11日

2020年6月14日付

新型コロナ 世界の死者は40万人超に

●東京五輪・パラ簡素化を検討(4日)

 新型コロナウイルスの影響で、2021年夏に延期された東京五輪・パラリンピックについて、東京都のいけ知事は4日、大会を簡素化する考えを示した。大会組織委員会のもりよしろう会長と話し合い、考えが一致した。組織委は大会にかかるお金を減らすことや、聖火リレーの日数削減などを検討している。

●学びの遅れに国が対策案(5日)

 新型コロナウイルスの影響による長期の休校と授業再開の動きを受け、文部科学省は5日、学校と授業外の学習を組み合わせて学びの遅れを取り戻すよう、全国の教育委員会などに通知した。授業で課題を出し、家でオンラインも活用しながら国語の作文や理科の実験の分析をすることを想定している。
 教科ごとの具体的なやり方は、文科省の「子供の学び応援サイト」に掲載。家庭での学習の負担が増えそうだ。
 国立成育医療研究センター(東京)が長期休校中の4月30日~5月5日、小中高生やその保護者約4900人にインターネットで調査したところ、「最近集中できない」と回答した子は高校生で41%、中学・小学4~6年生では35%、小学1~3年生で33%にのぼった。

●世界の死者40万人超える(7日)

 新型コロナウイルスによる世界の死者が7日、累計40万人を超えた。米国のジョンズ・ホプキンス大学のまとめ。4月11日に10万人を超え、15日後に20万人、さらにその19日後に30万人に達した。その後、40万人になるのに23日かかっている。

●新型コロナで失職2万人超(9日)

 新型コロナウイルスの影響で解雇されたり、契約を更新できない雇い止めにあったりした人が、見込みも含め2万人を超えた。厚生労働省が9日に公表した集計でわかった。5月の連休明けから急増。累計では、もっとも多い宿泊業が4348人。各地の労働局が把握できた人数にとどまるため、実際はさらに多いとみられる。

●センバツ32校、8月に甲子園で交流戦(10日)

 日本高校野球連盟は10日、中止となった今年の春の第92回選抜高校野球大会に出場予定だった32校を8月に阪神甲子園球場(兵庫県西にしのみや市)に招き、試合をすると発表した。8月10~12日、15~17日の計6日間、32校が1試合ずつ戦う。無観客にする方針。

試合の開催決定を伝えられ、笑顔を見せる福島・磐城高校の選手たちの写真
試合の開催決定を伝えられ、笑顔を見せる福島・磐城高校の選手たち=10日、福島県いわき市
(C)朝日新聞社

●「東京アラート」解除(11日)

 感染状況が落ち着いてきたとして、東京都は11日、感染拡大への警戒を呼びかける「東京アラート」を解除した。休業要請の段階的な緩和についても、12日午前0時にカラオケ店などへの要請を解除する「第3段階」に移行した。


 世界の感染者は約736万人、死者は約41万6千人。日本国内で確認された感染者はクルーズ船の723人を含め1万8125人。うち退院者は1万6038人(11日現在)。

4日 天安門事件の大規模追悼禁止に

香港 「言論の封じ込め」と批判も

 中国の民主化を求めたてんあんもん事件から31年を迎えた。ホンコンでは毎年、数万人の市民が集まって亡くなった人をいたむ集会が開かれているが、今年は認められず、オンライン上や小規模な集まりに絞られた。新型コロナウイルス対策が理由だが、「感染対策を口実にした封じ込めだ」との声が上がっている。

天安門事件
 1989年6月4日、中国・キンの天安門広場で、中国共産党が権力をすべて握る体制を批判し、民主化を求めた学生や市民に、中国の人民解放軍が銃を撃つなどした事件。

天安門事件の犠牲者を悼むために集まった人たちの写真
天安門事件の犠牲者を悼むために集まった人たち=4日、中国・香港
(C)朝日新聞社

5日 昨年の出生数は最少の86.5万人

出生率1.36に

 2019年に国内で生まれた日本人の子どもの数(しゅっしょう数)は86万5234人で、統計がある1899年以降で最少となったことが、厚生労働省の人口動態統計でわかった。前の年を5万3166人下回っている。「合計特殊出生率」は1.36だった。

合計特殊出生率
 1人の女性が生涯に産むと見込まれる子どもの数を示す。19年の出生率は4年連続で下がり、人口の維持に必要とされる2.07からさらに遠ざかった。

出生数と死亡数、合計特殊出生率の推移のグラフ
(C)朝日新聞社

5日 横田滋さん亡くなる

拉致被害 めぐみさんの父

 北朝鮮にされたよこめぐみさんの父で、「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」の前代表、よこしげるさんが亡くなった。87歳だった。
 新潟市で暮らしていた1977年、中学1年だっためぐみさんが行方不明になった。97年2月、北朝鮮による拉致だったことが表面化した。滋さんは、妻のさんとともに計1400回以上の講演をするなどして、拉致被害者が早く帰国できるよう訴えた。

娘のめぐみさんの写真の前に立つ横田滋さん(左)と早紀江さんの写真
娘のめぐみさんの写真の前に立つ横田滋さん(左)と早紀江さん=2006年4月
(C)朝日新聞社

8日 附属池田小事件から19年

多くの児童 自宅から祈り

 大阪教育大学附属池田小学校(大阪府池田市)で、学校に侵入した男に児童8人が命を奪われた事件から19年を迎えた。池田小では「祈りと誓いの集い」が開かれた。
 新型コロナウイルスの影響で、集いは参加者を約60人に絞り、多くの児童は自宅で8人に思いをはせた。

8日 藤井聡太七段、棋聖戦で先勝

将棋 最年少でタイトル挑戦

 将棋の高校生ふじそう七段(17)=写真=が、第91期せい戦五番勝負の第1局で、わたなべあきら棋聖(36)に勝った。棋聖は将棋界に八つあるタイトルの一つで、渡辺棋聖はおうおうしょうとあわせて三冠。
 藤井七段は4日、棋聖戦の挑戦者を決めるトーナメントの決勝で、ながたく二冠(27)に勝ち、挑戦権を獲得した。藤井七段のタイトル挑戦は初めて。31年ぶりに、タイトル挑戦の最年少記録を塗り替えた。

藤井聡太七段の写真
(C)朝日新聞社

日付は現地時間。記事の一部は朝日新聞社の提供です。

関連記事

最新の記事

    記事の一部は朝日新聞社の提供です。

    • 朝学ギフト

    トップへ戻る