朝日中高生新聞
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まとめてわかる!ニュース1週間

11月21日ー11月27日

2019年12月1日付

21日 国語記述式の利用は5割弱

20年度大学入学共通テスト

 2020年度から始まる大学入学共通テストで新たに取り入れられる国語の記述式問題について、各大学の一般入試での利用が5割弱の49.3%になると、文部科学省が発表した。全国の国公私立大758校を対象とした調査で、10月11日時点の集計。国立大は98.6%が利用するが、私立大は36.4%にとどまる。
 共通テストの国語は、200点満点のマーク式問題に加え、記述式3問が出題される。合計して5段階で評価され、その結果を合否判定にどう使うかは各大学に委ねられている。記述式問題は受験生の自己採点が難しく、出願先の大学選びで判断を誤るのではないかと心配する声がある。

22日 日韓GSOMIA、ぎりぎり延長

韓国が破棄の方針を転換

 韓国政府が、日本との軍事情報ほうかつ保護協定(ジーSOMIAソミア)について、破棄するとしていた方針を転換して延長することを決め、日本側に通告した。延長は1年間だが、韓国側は「いつでも終了できる」と一時的な対応であることを強調した。
 日韓関係は、第2次世界大戦中に日本に連行され、働かされた元ちょうようこうをめぐる問題をきっかけに、互いに輸出の手続きを厳しくするなど悪化している。韓国側が今年8月23日、協定を破棄すると通告。この通告を撤回しない限り、協定は11月23日午前0時に失効する予定だった。


軍事情報包括保護協定(GSOMIA)

 同じ外国の脅威を抱える国同士が、防衛についての秘密の情報を教え合うためのルール。日韓は、北朝鮮の動きに関する情報などを交換する狙いで2016年11月に結んだ。協定の有効期間は1年。期限の90日前にやめると伝えなければ、自動的に延長される。

日本と韓国の地図

22日 両陛下、伊勢神宮に即位報告

親謁の儀

 天皇、皇后両陛下が三重県伊勢市にある伊勢神宮のくうを訪れた。天皇陛下の即位に伴う「即位の礼」や「だいじょうさい」を終えたことを報告する「しんえつの儀」を行った。
 伊勢神宮は皇室にゆかりの深い神社。23日は、皇室の祖先とされるあまてらすおおみかみを祭るないくうに参拝した。

22日 パラ、700自治体で採火式

聖火リレー3人一組 4都県で

 来夏の東京パラリンピックの聖火リレーについて、大会組織委員会は、全国47都道府県の700以上の市区町村で、8月13日から21日までの間に「採火式」をすると発表した=写真。
 聖火リレーは競技会場がある静岡、千葉、埼玉、東京の4都県で、8月18日から開会式のある25日まで行う。その日初めて会う3人が一組になって走る。ランナーは約千人で、11月27日に募集が始まった。

「採火式」発表の写真
(C)朝日新聞社

23日 羽生選手、紀平選手ファイナルへ

フィギュアGPシリーズ

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ最終第6戦のNHK杯は、男子シングルではにゅうづる選手(24)=写真=が優勝した。2位に55点以上の差をつける圧勝で、今季GPシリーズ2連勝。12月5日からイタリアのトリノで開かれるGPファイナルに進んだ。
 女子シングルではひら選手(17)が2位に入り、GPファイナル進出を決めた。

羽生結弦選手の写真
(C)朝日新聞社

24日 香港区議選、民主派が圧勝

8割以上の議席獲得か

 政府への抗議活動が続くホンコンで区議会選挙があり、政府を批判してきた民主派が圧勝した。地元メディアは全452議席の8割を超える385議席を獲得したと報じた。
 1997年に香港が英国から中国に返還された後、民主派が過半数となるのは初めて。投票率は歴代最高となる71.23%。香港政府や中国政府に民意が厳しい評価を突きつけた形だが、今後の政府の対応次第では情勢がさらに緊迫する可能性がある。

25日 血液1滴でがんを判定

東芝が検査技術を開発

 1滴の血液からがんを見つける検査技術を開発したと、東芝が発表した。13種類のがんのどれかにかかっているか、2時間以内に99%の精度で判定できるという。
 血液中を流れる数ナノメートル(ナノは10億分の1)の小ささの「マイクロRNA」という物質の量から、がんにかかっているか見分ける。来年から実証試験を始め、数年以内に人間ドックで使えるようにすることを目指す。

26日 温室効果ガス排出量、過去最悪

2018年 UNEPが報告

 世界各国が2018年に排出した温室効果ガスの量が、二酸化炭素(CO2)に換算すると553億トンとなり、「過去最高に達した」とする報告書を、国連環境計画(UNEPユネップ)が出した。過去10年間で毎年1.5%ずつ増えていることになる。
 地球温暖化対策の「パリ協定」では、世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べて1.5度未満にするのが目標。報告書では、目標達成のため、2020年から30年にかけて世界全体の温室効果ガスを毎年7.6%ずつ減らす必要があると警告している。

27日 女川原発2号機、新基準に「適合」

原子力規制委が安全対策を了承

 2011年の東日本大震災で被災し、再稼働を目指す東北電力おながわ原子力発電所(宮城県女川町・いしのまき市)の2号機について、原子力規制委員会は、安全対策の基本方針が震災後に定められた新規制基準に適合すると認める審査書案を了承した。全国の原発で最も高い標高29メートルの防潮堤をつくるなどの対策を妥当と判断した。
 再稼働には地元の同意も必要だが、宮城県、女川町、石巻市の首長に目立った反対はない。安全対策工事を終え再稼働するのは来年度後半以降の見通し。

東日本大震災震源域の地図
(C)朝日新聞社

日付は現地時間。記事の一部は朝日新聞社の提供です。

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