朝日中高生新聞
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まとめてわかる!ニュース1週間

10月9日―10月17日

2019年10月20日付

9日 関電 会長や社長の辞任発表

原発めぐる金品受領で

 関西電力は、まこと会長=写真=をはじめ、役員ら7人が辞任すると発表した。関電たかはま原子力発電所がある福井県高浜町の元助役(故人)から、関電の20人が3億円を超える金品を受け取っていた問題の責任を取った。
 八木氏は9日付で辞任。記者会見で「(原発の)立地地域や社会の皆さまからの信頼を失墜させ、誠に申し訳ない」と謝罪した。
 いわしげ社長は、この問題に関する第三者委員会が年内に調査結果をまとめた段階で辞める。また、大手電力10社でつくる電気事業連合会の会長を9日付で退任した。

関西電力八木誠会長の写真
(C)朝日新聞社

10日 大川小訴訟、遺族側の勝訴確定

最高裁

 東日本大震災の津波で犠牲になった宮城県石巻いしのまき市立おおかわ小学校の児童23人の遺族が、市と県に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁判所は市と県の上告を退ける決定をした。学校側の防災対策が不十分だったとして、市と県に計約14億4千万円を支払うよう命じた二審の高等裁判所の判決を支持し、遺族側の勝訴が決まった=写真は11日、判決確定を受けて会見する原告団。
 震災の津波被害をめぐり、事前の対策の不備を認めて賠償を命じた判決は初めて。全国の学校現場に影響を与えそうだ。

大川小訴訟
 2011年3月11日の東日本大震災の津波で犠牲になった宮城県石巻市立大川小の児童23人の遺族が起こした裁判。大川小では、大きな揺れから50分近くたった後、児童らがきたかみ川にかかる橋のたもとの高台に向けて移動を開始。その直後、津波に襲われた。全校で、74人の児童と10人の教職員が死亡・行方不明となった。

判決確定を受けて会見する原告団の写真
(C)朝日新聞社

10日 大坂なおみ選手、日本国籍を選択

五輪、日本代表での出場めざす

 女子テニスのおおさかなおみ選手(22)=写真=が、日本国籍を選ぶ届けを出したことを、所属するマネジメント会社の関係者が明かした。
 大坂選手は、父が中米ハイチ出身、母が日本人で、本人は大阪生まれ。日本と米国の国籍を持つ。以前から生まれ故郷での五輪に日本代表として参加したいと話していた。

大坂なおみ選手の写真
(C)朝日新聞社

10日 イラン女性、男子サッカーを観戦

40年ぶりにスタジアムで

 中東イランで、約40年ぶりに一般の女性がスタジアムに入場し、男子サッカーの試合を観戦した=写真。イランでは1979年のイスラム革命の後、女性がスタジアムで男子サッカーを見ることが禁止されていた。
 サッカーはイランで最も人気のあるスポーツ。2017年末以降、男性に変装して女性が入場するケースが相次いだ。

男子サッカーの試合を観戦しているイラン女性の写真
(C)朝日新聞社

10日 セブン、1000店を閉鎖・移転

ネット販売拡大や人手不足で

 コンビニ最大手のセブン―イレブン=写真=が、経営不振の約1千店を閉鎖・移転することになった。経営するセブン&アイ・ホールディングスが発表した。不振が続く総合スーパーのイトーヨーカ堂や百貨店のそごう・西武も大規模な店舗閉鎖を進め、グループで計約3千人の削減に乗り出す。
 セブンの閉鎖や移転は全国の約2万1千店の約5%にあたり、2019年度内から始める。インターネット通信販売の広がりや人手不足などが原因。

セブン-イレブン店舗の写真
(C)朝日新聞社

12日 台風19号が上陸 各地に被害

記録的大雨 被害者多数

 大型で猛烈な台風19号が、非常に強い勢力を保ったまま静岡県の半島に上陸。関東地方や東北地方を中心に記録的な大雨をもたらした。各地で堤防が決壊して浸水。多数の死者・行方不明者を出した。

13日 日本シリーズは巨人対ソフトバンク

プロ野球

 プロ野球のクライマックスシリーズは、パ・リーグでレギュラーシーズン2位のソフトバンクがリーグ優勝の西武を破り、3年連続の日本シリーズ進出を決めた。セ・リーグではリーグ覇者の巨人が3位阪神を退け、6年ぶりに日本シリーズに進んだ。
 日本シリーズは19日、ヤフオクドーム(福岡市)で開幕。巨人とソフトバンクの対決は2000年以来(ソフトバンクは当時ダイエー)。

15日 目黒・5歳虐待死 父に懲役13年

東京地裁

 東京都目黒区で当時5歳の女の子が虐待され死亡した事件の裁判で、東京地方裁判所は父親の被告(34)にちょうえき13年の実刑判決を言い渡した。生きていくのに必要な保護をせず死なせた保護責任者致死などの罪に問われていた。
 裁判長は児童虐待事件で「最も重い部類」と位置づけた。虐待を「しつけの観点からかけ離れ、自らの感情に任せて行われた理不尽なものだった」と非難した。

15日 「未来のまち」へようこそ

千葉・幕張 技術見本市「シーテック」開幕

 先端技術を紹介する国内最大級の見本市「シーテック」が18日まで、千葉市のまくはりメッセで開かれた。目玉は人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)の技術を生かした「未来のまち」。
 ANAホールディングスは、スマートフォンなどで指示すると動く遠隔操作ロボット「アバター」を展示=写真上。自分のかわりに自由に動いてその場にいるような感覚が楽しめる。たいせい建設は拡張現実(AR)を使い、タブレット上で実際の風景にビルかぜを映し出した=写真下。

遠隔操作ロボット「アバター」の展示写真

ARでタブレット上でビル風を映し出している写真
どちらも(C)朝日新聞社

16日 7月の参院選 「違憲状態」

高松高裁 一票の格差3.00倍

 「一票の格差」が最大3.00倍だった7月の参議院議員選挙は憲法に違反するとして、弁護士グループが選挙の無効を求めた訴訟で、高松高等裁判所(香川県)が判決を言い渡した。裁判長は憲法違反の一歩手前の「違憲状態」とした。一方で、選挙無効の訴えは退けた。
 同様の訴訟は全国で起こされていて、判決が出るのは今回が初めて。

一票の格差
 選挙区ごとに議員1人あたりの有権者数が異なるため、投票の重みにも違いが出ること。格差が大きすぎると、「法の下の平等」を定めた憲法に違反するといわれる。

17日 佐々木投手はロッテが交渉権

プロ野球ドラフト会議

 プロ野球の新人選手選択(ドラフト)会議が東京都内で開かれた。高校生最速163キロの速球をほこるろう投手(岩手・おおふな高校)=写真上=は4球団が1位指名し、ロッテが交渉権を獲得。夏の甲子園準優勝のおくがわやすのぶ投手(石川・せいりょう高校)=写真下=は3球団が競合した末、ヤクルトが交渉権を引き当てた。
 佐々木投手は「(ロッテの球場は)浜風が強いと思うので、風に気をつけたい」、奥川投手は「早くチームに溶け込んでいきたい」と話した。

佐々木朗希投手の写真

奥川恭伸投手の写真
どれも(C)朝日新聞社

2019年ノーベル賞発表(11~14日)

11日 平和賞 エチオピア首相 紛争解決で

 エチオピアのアビー・アハメド・アリ首相は、エリトリアとの国境をめぐる対立を収め、約20年ぶりに両国の首脳会談を実現させた。近隣国間の紛争解決も仲介した。

14日 経済学賞 貧困解消へ実証研究

 エスター・デュロフ氏ら米国の大学教授3人は、教育や健康状態など、貧困を生む要因を分析。仮説を検証する実験を現場で重ね、効果的な解決法を探る手法を確立した。

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