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2019年3月10日付
厚生労働省は、保育園や小中学校などに通っていなかったり、乳幼児健診を受けていなかったりして安全確認ができていない子どもは全国で2936人いると発表した。虐待を受けているか、虐待情報がある子どもは143人だった。東京都目黒区で5歳の女の子が虐待により死亡したとされる事件を受け、昨年6~11月に市区町村を通じて緊急調査を実施した。
安全確認ができていない子どもの内訳は就学前が2480人、小学生263人、中学生147人など。市区町村が調査を続けている。
来春に大学を卒業する学生の就職活動が「解禁」された。各地で企業説明会が始まった=写真は千葉市美浜区の幕張メッセで開かれた合同説明会を訪れた学生ら。
日本経済団体連合会(経団連)が決めている就職活動日程は1日が企業説明会、6月1日が面接の解禁日だが、採用は前倒しが進む。今年も学生優位の「売り手市場」と見られるが、インターンシップ(就業体験)などを通じて既に活動を始め、内定を得た学生もいる。
(C)朝日新聞社
沖縄県の玉城デニー知事が首相官邸で安倍晋三首相と会談した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設をめぐり、2月24日の県民投票で名護市辺野古の埋め立てに「反対」が7割を超えた結果を伝えた。工事の中止を求めたが、首相は応じなかった。
官邸前では「辺野古を埋めるな」と市民らによるデモが行われた=写真。
(C)朝日新聞社
胎児にダウン症などがあるかを調べる「新型出生前診断」について、日本産科婦人科学会は、施設の条件を大幅に緩める案を理事会で了承した。条件を満たした産科医院でも検査できるようになり、検査施設は倍増するとの見方もある。一般の意見なども聞き、夏にも運用を始める。
学会のルールと関係なく検査する認可外の施設が相当数あるとみられる。結果の説明が不十分で、妊婦が戸惑う事態も起きている。学会は連携施設を増やし、認可外で検査を受ける妊婦を減らしたい思惑がある。
新型出生前診断
原則35歳以上の妊婦が受けられ、染色体の本数が通常とは異なるダウン症など三つの可能性があるかが高精度でわかる。国内では2013年に始まった。産科医と小児科医が常勤し、遺伝の専門外来があるなどの条件を満たす総合病院を認可施設としている。現在は92カ所ある。
米宇宙ベンチャーのスペースXが開発した新型の宇宙船「クルードラゴン」が、2日にフロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられ、国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングした=写真。今回は無人の試験飛行。
最大7人乗りの有人宇宙船。約180キロの物資のほか、マネキンが乗せられ、センサーで重力や加速度を測る。ISSに5日間とどまる計画で、無事終了すれば、米航空宇宙局(NASA)は7月にもクルードラゴンに2人の宇宙飛行士を乗せて試験飛行する。
13回目となる東京マラソンが東京都庁前から東京駅前の42.195キロで争われた。中央大学4年で初マラソンの堀尾謙介選手が2時間10分21秒で日本勢トップの5位に入った=写真。東京五輪の代表選考会となるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC、9月15日)の出場権を学生で初めて得た。
優勝はビルハヌ・レゲセ選手(エチオピア)で2時間4分48秒。日本記録保持者の大迫傑選手(ナイキ)は29キロ地点で棄権した。
(C)朝日新聞社
宮内庁は、皇太子さまの新天皇即位(5月1日)を祝う一般参賀を5月4日に皇居で開催することを発表した。当初、即位を内外に示す「即位礼正殿の儀」(10月22日)の後の10月26日に予定されていたが、即位から時間をおかないほうが良いと判断し、前倒しされた。
上皇、上皇后となる天皇、皇后両陛下は出席しない。新天皇のほか、新皇后となる雅子さまや皇嗣となる秋篠宮さま、紀子さまをはじめ皇族方の出席については検討中という。集まった人々の祝意に応え、新天皇がおことばを述べることも検討されている。
中国の全国人民代表大会(全人代)が、首都・北京の人民大会堂で開幕した=写真。政府は2019年の成長率目標を前年の「6.5%前後」から「6~6.5%」に引き下げた。
目標を引き下げるのは2年ぶり。李克強首相は政府活動報告で「実体経済がかなり多くの困難に直面している」などと述べ、米国との対立を含め中国が直面する現状への厳しい認識を示した。
全国人民代表大会(全人代)
中国の国会にあたる一院制の議会。各省や自治区、軍などから選ばれた約3千人の代表が北京に集まる。法律を制定・改正したり、政府や司法機関などの予算や活動をチェックしたりする。
(C)朝日新聞社
さまざまな組織に成長するiPS細胞からつくった目の角膜の細胞を患者に移植する計画が、厚生労働省に条件付きで了承された。実施する大阪大学のチームは、早ければ6月にも1人目の移植を予定している。
対象は「角膜上皮幹細胞疲弊症」の患者4人。この病気は黒目の表面を覆う「角膜」を新たにつくる「幹細胞」がけがなどで失われ、視力が落ち、失明することもある。第三者のiPS細胞を角膜の細胞に変化させ、シート状にしたものを移植する。
厚労省は2例目の移植の半年後、中間報告をしたうえ、その後2人に移植するよう求めた。
(C)朝日新聞社
建築家の磯崎新さん(87)が、「建築のノーベル賞」とも言われる2019年のプリツカー賞を受賞することが決まった。主催する米ハイアット財団が発表した。授賞式は5月にフランスで行われる。日本人の受賞者は14年の坂茂さんに次いで8人目。
磯崎さんは前衛的な作風で知られ、実作と理論の両面でポストモダン建築をリードした。代表作に「水戸芸術館」「ロサンゼルス現代美術館」「北九州市立美術館」=写真=などがある。
プリツカー賞
1979年に設立された建築賞。日本人は丹下健三さん(故人)、槇文彦さん、安藤忠雄さん、妹島和世さん・西沢立衛さん(SANAA)、伊東豊雄さん、坂茂さんが受賞している。賞金は10万ドル。
(C)朝日新聞社
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、4月上旬に探査機「はやぶさ2」の衝突装置を使って小惑星「リュウグウ」の地表にクレーターを人工的に作ると発表した。地下の砂や石を採取するのが目的で、成功すれば小天体では世界初。地下の物質は、太陽光などの風化を受けていないため、水や有機物が地表より多く含まれているとされ、貴重な試料となる。
2月の着陸時の画像も公開した=写真。着陸直後、資料を採取するために撃ち込んだ弾丸や噴射によって、大量の砂や石が飛び散る様子が映っている。着陸地点を「たまてばこ」という愛称で呼ぶことも決めた。
私的な損失を日産自動車に付け替えるなどしたとされ、会社法違反(特別背任)などの罪で起訴された前会長のカルロス・ゴーン被告(64)=写真=が、東京地方裁判所に保釈保証金10億円を納め、東京拘置所から保釈された。昨年11月19日の最初の逮捕から、108日目で身柄拘束を解かれた。
前会長の保釈請求は2回退けられていたが、新しく就いた弁護人が2月28日に3回目の保釈請求をし、地裁に認められた。住居に監視カメラを設けることやインターネットの使用禁止などが条件とされた。
(C)朝日新聞社
千葉県野田市の小学4年の女の子が自宅で死亡した事件で、千葉地方検察庁は、容疑者の父親(41)を傷害致死の罪で、母親(32)を傷害幇助の罪でそれぞれ起訴し、発表した。2人はともに傷害容疑で逮捕されていたが、父親については、虐待と死亡に因果関係があったとして、より重い罪に切り替えた。
白血病を公表した競泳女子の池江璃花子選手(18)=写真=が、自身のツイッターに2月13日以来、21日ぶりに投稿した。「しんどい」と治療の苦しさをつづっている。
全文は次の通り。
思ってたより、数十倍、数百倍、数千倍 しんどいです。 三日間以上ご飯も食べれてない日が続いてます。 でも負けたくない
(C)朝日新聞社
日付は現地時間。記事の一部は朝日新聞社の提供です。
記事の一部は朝日新聞社の提供です。