朝日中高生新聞
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まとめてわかる!ニュース1週間

11月15日―11月22日

2018年11月25日付

15日 横綱・稀勢の里が休場

九州場所 初日から4連敗

 大相撲九州場所の5日目、一人横綱で戦い、初日から4連敗していたさと(32)=写真=が休場した。初日のたかけいしょう戦で右ひざをねんし、全治1カ月と診断された。
 横綱在位11場所目で休場は9度目。7月の名古屋場所に続き、全横綱が不在となった。

稀勢の里の写真
(C)朝日新聞社

15日 イッテQ「祭り企画」休止

日本テレビ やらせ疑惑

 日本テレビのバラエティー番組「世界の果てまでイッテQ!」が、番組のために作られた催しを地元の祭りとして紹介していたと週刊誌に疑惑が報じられた問題で、日テレのおおよし社長は「企画について疑念、ご心配をおかけする事態となった。おわび申し上げます」と謝罪。祭り企画を当面休止することを発表した。「制作陣に(やらせの)意図はなかった」と説明する一方、企画全体について調査していることを明らかにした。

16日 飲酒検査、副操縦士が不正

日航が国に報告

 日本航空の副操縦士が10月28日、英ロンドンのヒースロー空港で乗務前に現地の基準値の10倍以上のアルコールが検出され、英国当局に逮捕された。この事件で日航は11月16日、副操縦士が社内のアルコール検査では息を検知器に適切に吹きかけず、意図的に不正を行った、などとする報告書を国土交通省に提出した。機長2人も相互確認を怠ったと認めた。
 同様に、子会社で機長の飲酒が原因でフライトに影響が出た全日空も同日、国交省へ報告書を提出した。

16日 キログラムの定義が変わる

光に関する定数を基準に

 質量の単位「キログラム」の定義が「国際キログラム原器」と呼ばれる分銅から、約130年ぶりに見直される。日本を含む各国が加盟するメートル条約で単位のあり方を定める「国際りょうこう総会」がフランスで開かれ、キログラムや電流、温度など四つの単位の改定案が可決された。新しい定義は来年5月から導入される。
 1キログラムは、19世紀末に作られたはっきんイリジウム合金製の分銅の質量を基準としていた。分銅の質量が年月とともにわずかに変化していることが判明し、見直しが検討されてきた。新しい定義は、光に関する物理定数をもとにする。測定技術の進歩で定数をより精密に求められるようになった。日本も定数の測定に貢献した。

16日 手紙の翌日配達、廃止の方針

日本郵便 人手不足で

 日本郵便は、通常の郵便物を差し出された翌日に配達するのを原則廃止する方針を明らかにした。業務量を減らして人手不足を和らげる狙いだ。土曜日の配達をやめ、平日だけとする考えも表明した。こうした業務の見直しには郵便法の改正が必要になる。総務省は、実現に必要な法改正の検討を始める。
 現在は、夕方までに集めた郵便物は当日夜に仕分けし、速達などを除いた郵便物の約8割を翌日、配達している。夜間の仕分けをやめれば、大半は翌々日になるという。

郵便法
 郵便をなるべく安い料金で、広く、公平に利用できるようにするための法律。郵便業務は日本郵便株式会社の独占事業とされる。配達期限は離島を除き「差し出された日から3日以内」とし、郵便物は週6日は配達するとも定める。

16日 山梨・甲府城跡など史跡指定へ

文化審議会が答申

 文化審議会は、甲府城跡(山梨県甲府市)=写真は天守台=や、あんとくだい遺跡(福岡県がわ市)など9件を史跡に指定するよう文部科学相に答申した。
 甲府城は築城期のづら積みの石垣が残り、近世の政治や軍事の歴史を知る上で貴重とされた。安徳台遺跡は弥生時代の大規模な集落跡とふん。「じんでん」に登場する「こく」の集落の様子などがわかるという。

甲府城跡の天守台の写真
八木みどり撮影

17日 羽生選手GP通算10勝目

フィギュア・ロシア杯

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第5戦ロシア杯は、モスクワで男子フリーがあり、羽生はにゅうづる選手(23)=写真=が日本男子単独最多のGP通算10勝目(ファイナルを含む)を挙げた。シリーズ上位6人が出場するファイナル(12月、カナダ・バンクーバー)進出を2季ぶりに決めた。
 ただ、公式練習で4回転ループの着氷に失敗して転倒し、右足首を痛めた。羽生選手は「GPファイナルに向けて、全力で治療します」と連盟を通じてコメントした。

羽生結弦選手の写真
(C)朝日新聞社

17日 カネミ油症 苦悩50年

長崎で追悼式典

 汚染された食用油による大規模な食中毒事件「カネミしょう」の発生から50年を迎えた。亡くなった被害者をついとうし、教訓を語り継ぐ集いが、長崎県とう市で開かれた。式典ではもくとうと花を捧げて追悼。その後の分科会では、全国から集まった患者らが今も続く症状の苦痛や取り残された被害者の救済を訴えた。

カネミ油症
 カネミ倉庫(北九州市)が米ぬか油を製造する過程で、ポリ塩化ビフェニール(PCB)や、それが加熱されてできるダイオキシン類が混入。油を口にした人たちが皮膚症状や内臓しっかんなどを発症した。1968年10月に被害が発覚。翌年7月までに西日本一帯で約1万4千人が被害を届け出たが、現在までに認定されたのは約2300人。福岡県や長崎県に多い。

18日 APEC 首脳宣言断念

米中が対立

 日本や米国、中国など21カ国・地域が参加し、パプアニューギニアで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APECエーペック)の首脳会議が、2日間の日程を終え、閉幕した。会議では米中が互いの通商政策をめぐって対立し、首脳宣言の採択を断念する異例の事態となった。首脳宣言が採択されなかったのは、第1回の首脳会議が開かれた1993年以降で初めて。代わりに議長国のパプアニューギニアが議長声明を発表することになった。

アジア太平洋経済協力会議(APEC)
 英語ではAsia-Pacific Economic Cooperation。アジア太平洋地域の国と地域が参加し、持続可能な成長に向けて、貿易や投資の自由化、ビジネスの円滑化などを進める。1989年に閣僚会議が発足。クリントン政権下の米国の主導で93年に首脳会議に格上げされた。

18日 「丹波篠山市」に賛成多数

兵庫 市名変更問う住民投票

 兵庫県ささやま市で、「たん篠山市」への市名変更の賛否を問う住民投票と、前市長の辞職に伴う出直し市長選が投票された=写真は11日、投票日を知らせるのぼりが設置された篠山市役所。住民投票は投票率が69.79%で、市条例が定める成立条件の50%に達し、開票の結果、賛成1万3646票(56.5%)、反対1万518票(43.5%)で賛成多数となった。
 市長選は、市名変更を進めた前市長のさかたかあき氏(64)が4選を決めた。
 酒井市長は19日、臨時議会を27日に開いて市名変更に必要な条例案を提出し、来年5月1日の改元にあわせて変更を目指す方針を示した。

投票日を知らせるのぼりが設置された笹山市役所の写真
(C)朝日新聞社

19日 日産のゴーン会長を逮捕

報酬を50億円過少申告の疑い

 東京地方検察庁特別捜査部(特捜部)は、日産自動車(本社・横浜市)の代表取締役会長カルロス・ゴーン容疑者(64)=写真=と同社代表取締役グレッグ・ケリー容疑者(62)を金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで逮捕し、発表した。
 2人は2010~14年度の5年度分の有価証券報告書に、実際はゴーン会長の報酬が計約99億9800万円だったにもかかわらず、計約49億8700万円と過少に記載した疑いがある。
 特捜部は同日夕方、日産の本社など関係先を捜索した。押収した資料などの解析を進める。
 ゴーン会長は2000年に日産自動車の社長、01年に最高経営責任者になり、経営を立て直した。

日産自動車の代表取締役会長カルロス・ゴーン容疑者の写真
(C)朝日新聞社

20日 14歳 最年少のユニセフ親善大使

英俳優のブラウンさん

 国連児童基金(ユニセフ)は、英俳優ミリー・ボビー・ブラウンさん=写真=を親善大使に任命した。動画配信大手ネットフリックスのドラマ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」への出演で知られるブラウンさんは14歳で、最年少の親善大使という。
 ブラウンさんは2016年から行事に参加するなど、ユニセフの活動に協力してきた。米ニューヨークの国連本部で会見し、「世界の子どもたちや若者を傷つけてきた問題に光を当てていきたい」と語った。

英俳優ミリー・ボビー・ブラウンさんの写真
(C)朝日新聞社

21日 関西電力3原発、評価やり直し

規制委 想定以上の降灰のおそれ

 原子力規制委員会は、福井県にある関西電力のはまおおたかはまの3原子力発電所について、火山噴火による降灰量が関電の想定より多かった可能性があるとして、3原発への影響を評価し直す方針を決めた。再稼働の前提となる規制委の審査を通った原発で、自然災害の影響評価のやり直しは異例。
 関電は3原発の敷地内での降灰量を厚さ10センチ程度と想定。規制委も妥当と判断し、今年5月までに大飯3、4号機と高浜3、4号機が再稼働した。ところがその後、京都市内の地層で、厚さ30センチに達する火山灰層があることが示された。約8万年前にあっただいせん(鳥取県)の噴火による降灰とみられる。

福井県にある関西電力の美浜、大飯、高浜の3原子力発電所の地図
(C)朝日新聞社

21日 韓国、慰安婦財団の解散発表

日本は抗議

 韓国政府は、2015年の日韓あん合意に基づき日本政府が10億円を出し、韓国政府が設立した「和解・癒やし財団」の解散を進めると発表した。日本政府の同意はなく、外務省は駐日韓国大使を呼び、抗議した。韓国は拠出金の取り扱いについて日本と協議するとしているが、合意できるめどは立っていない。
 日韓は15年末、慰安婦問題を「最終的かつ不可逆的解決」することを確認。共同記者発表した合意の柱の一つが財団だった。

21日 ボランティア応募、8万人突破

東京五輪・パラリンピック

 2020年東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は、競技会場や選手村などで活動する大会ボランティアへの応募者が、募集していた8万人を突破したと発表した。
 インターネット上で9月26日から受け付けを開始。11月20日午前9時の時点で、8万1035人となった。12月21日午後5時まで受け付ける。対象は、2002年4月1日以前に生まれた、日本国籍か日本の滞在資格のある人。
 日本国籍を持つ人の応募が56%で、日本国籍以外の人の応募も44%あった。男女比は、女性が6割を占めた。年代別では、20代が32%と最も多かった。

22日 大谷選手が帰国会見

右ひじ手術後、順調に回復

 投げる、打つの「二刀流」で米大リーグをわかせ、アメリカン・リーグの新人王にも選ばれたエンゼルスのおおたにしょうへい選手(24)が、東京都内の日本記者クラブで帰国会見した=写真。「1年間充実していて楽しかった。終わってみたらいいシーズンだった」と振り返った。
 大谷選手は10月1日、米ロサンゼルス市内の病院で右ひじのじんたい再建手術を受け、成功した。
右ひじの状態については「最初の1カ月は右手が使えなかったが、(手術から)2カ月弱たち、今は不自由なく生活できている。やってよかったと思う」と、順調な回復ぶりをうかがわせた。

東京都内の日本記者クラブで帰国会見した大谷翔平選手の写真
(C)朝日新聞社

日付は現地時間。記事の一部は朝日新聞社の提供です。

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