朝日中高生新聞
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まとめてわかる!ニュース1週間

9月7日―9月15日

2017年9月17日付

7日 大規模な太陽フレアが発生

通信機器などに影響なし

 情報通信研究機構(NICT)は、太陽の表面で大規模な爆発現象「太陽フレア」が起きたと発表した。爆発の規模は最大級で、2006年以来。
 8日には、地磁気の大きな乱れが観測された。南極の昭和基地では活発に動くオーロラが観測された。通信機器などへの影響は確認されていないという。

太陽フレア
 太陽の黒点周辺で起こる爆発で、表面のガスが宇宙に放出される。このガスが地球をおおう地磁気にぶつかると、磁気が乱れて電子機器などに影響する恐れがある。

7日 メキシコ南部でM8.1の地震

死者98人に上る

 メキシコ南部沖の太平洋を震源とする強い地震があった。米地質調査所(USGS)によると、地震の規模を示すマグニチュード(M)は8.1、震源の深さは約70㌔。津波による大きな被害は確認されていない。12日までに確認された死者は98人に上っている=写真は10日、メキシコ南部オアハカ州。

地震があったメキシコ南部沖の地図

地震があったメキシコ南部オアハカ州の写真
(C)朝日新聞社

8日 原則屋内禁煙とする条例案

東京都 2019年までの施行目指す

 他人のたばこの煙を吸わされる受動喫煙を防ぐため、東京都は、公共施設や飲食店などを原則屋内禁煙とする条例を定める方針を発表した。2019年夏までの施行を目指す。
 都の案によると、病院や小中学校・高校は敷地内を、官公庁などは屋内を全面禁煙。ホテル・旅館、事業所などは喫煙室を除き屋内禁煙とする。飲食店も同様だが、一部例外もある。罰則も設け、5万円以下のりょうを科す。都は、近年の五輪開催都市で罰則付きの喫煙規制が進んでいるとして対策を急ぐ。

東京都「禁煙」条例案の対象施設の説明図
(C)朝日新聞社

8日 15歳の戸塚選手が初優勝

スノーボードW杯

 ニュージーランドで行われたスノーボードのワールドカップ(W杯)ハーフパイプ開幕戦の決勝で、男子はW杯初参戦の15歳、つかゆう選手(ヨネックス)=写真=が93.25点で初優勝を果たした。
 2014年ソチ五輪で銀メダルを獲得した18歳のひらあゆ選手(木下グループ)は92.25点で2位に入った。

ハーフパイプ開幕戦の決勝で初参戦で初優勝を果たした戸塚優斗選手の写真
(C)朝日新聞社

8日 阪神・鳥谷選手、通算2000安打

史上50人目

 プロ野球・阪神のとりたにたかし内野手(36)が、阪神甲子園球場で行われたDeNAとの18回戦で、プロ通算2千安打を達成した。史上50人目。鳥谷選手は2003年秋のドラフト自由枠で阪神に入団。04年9月9日からの連続試合出場は、プロ野球歴代2位。

9日 桐生選手が9秒98をマーク

陸上男子100 日本人初の9秒台

 陸上の男子100㍍で桐生きりゅうよしひで選手(東洋大4年、21歳)が日本新記録の9秒98をマークし、日本選手で初めて10秒を切った。福井市であった日本学生対校選手権の決勝で達成した。
 これまでの日本記録は、日本陸上競技連盟強化委員長のとうこうさんが1998年にマークした10秒00。世界記録は2009年にウサイン・ボルト選手(ジャマイカ)による9秒58。

陸上の男子100メートルで日本新記録をマークした桐生祥秀選手の写真
男子100メートル決勝で9秒98を記録し、電光掲示板の前で笑顔を見せる桐生祥秀選手=9日、福井市
(C)朝日新聞社

9日 北朝鮮が建国69周年

弾道ミサイル発射されず

 北朝鮮が、建国69周年の記念日を迎えた。この日、官製メディアを通じて「核強国」であることを強調し、米国を強くけんせい。ロシアなど友好国からの祝電は紹介されたが、中国からの要人の式典出席や祝電は確認されず、距離を置いた可能性がある。日本、米国、韓国などは、記念日にあわせた北朝鮮による弾道ミサイル発射を警戒してきたが、発射は確認されなかった。

10日 野球U18W杯 日本は3位

3大会連続メダル獲得

 野球のU18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)の最終日、日本は3位決定戦で8―1でカナダを破った=写真はヒットを打ったきよみやこうろう選手。日本は過去2大会の準優勝に続き、3大会連続のメダルを獲得した。
 決勝は米国が韓国を8―0で下し、4連覇を果たした。

清宮幸太郎選手の写真
(C)朝日新聞社

10日 ハリケーン「イルマ」米上陸

大西洋史上最強

 「大西洋史上最強」といわれるハリケーン「イルマ」が、米南部フロリダ半島に上陸した。勢力は5段階で下から2番目のカテゴリー2と弱まったが、AP通信によると330万世帯以上が停電になり、高潮で主要都市マイアミでも市街地が冠水するなどした。イルマは8月末に発生して以降、一時最大風速は80㍍以上、勢力は最も強いカテゴリー5になった。

ハリケーン
 北大西洋や北太平洋東部で発生する、発達した熱帯低気圧。性質は台風と同じ。勢力の強さは「カテゴリー1」から「カテゴリー5」まであり、カテゴリー5が最強。

11日 北朝鮮の制裁決議を採択

安保理 石油輸出制限など

 国連安全保障理事会(安保理)は、北朝鮮の6回目の核実験を受けた制裁決議を採択した。米国が主導し、制裁に慎重な中国とロシアも賛成し、全会一致だった。ただ、国際社会の姿勢を早く示そうと中国とロシアにきょうしたため、内容は最初の案よりゆるめられた。
 国連加盟国に対し、ガソリンや軽油などの輸出に上限を設けることにした。北朝鮮の石油輸入量を3割減らせるという。米国は当初、全面禁止とする案を出していた。
 また、北朝鮮が年間約800億円を稼ぐ繊維製品の輸出を禁止。北朝鮮が海外に9万3千人を送っているといわれる労働者に、新しく労働許可を与えないとした。

国連安全保障理事会(安保理)
 国際連合の主要機関の一つ。国際平和の維持、国際紛争の解決を目的とする。15の理事国からなり、米国、英国、フランス、ロシア、中国の5カ国が拒否権を持つ常任理事国で、その他は任期2年の非常任理事国。日本は2016年1月から非常任理事国となっている。

11日 カタルーニャ州、独立求め大集会

スペイン 州政府は住民投票強行か

 スペイン北東部バルセロナで、地元カタルーニャ州がスペインから独立することを求める大規模集会が開かれた。スペイン政府は認めていないが、同州政府は独立を問う住民投票を10月1日に強行する構え。
 カタルーニャ州は自動車などの産業が集積した豊かな地域で、独自の言語も持つ。2009年のギリシャ財政危機から始まったユーロ危機を経て、「われわれの富が中央政府に奪われている」として独立機運が高まった。15年の州議会選挙を「独立への事実上の住民投票だ」と位置付けて勝利した州政府側が、一方的に独立への準備を進めてきた。

スペインのカタルーニャ州の地図
(C)朝日新聞社

12日 労働時間に対し授業時間は最低

日本の教員 OECD調査

 経済協力開発機構(OECD)が、加盟国の教育に関する調査結果を発表した。日本の公立の小学校から高校までの教員の労働時間は最も長いレベルだったのに対し、労働時間のうち、授業にあてる割合は最も低いレベルだった。OECDは「教育相談や課外活動など授業以外に多くの時間を費やすことが求められているため」と分析している。
 また、日本では理工系分野に進学する女性の割合が16%と、加盟国で最下位だったことも明らかになった。

中学校教員の年間の労働時間と授業時間のグラフ
(C)朝日新聞社

13日 2024年はパリ、28年はロス

夏季五輪 IOC正式決定

 国際オリンピック委員会(IOC)は、ペルー・リマで開いた総会で、2024年夏季五輪の開催地をフランス・パリ、28年大会は米国ロサンゼルスとすることを正式に決めた。パリは1900年と24年、ロスは32年と84年に続き、ともに英国ロンドンと並び最多3度目の開催となる。
 開催が決定した日、パリでは関係者らが「五輪モニュメント」を除幕し、喜んだ=写真。

パリで「五輪モニュメント」を除幕し、喜ぶ関係者らの写真
(C)朝日新聞社

13日 柏崎刈羽原発の適格性認める

規制委 東電に条件付きで

 原子力規制委員会は、東京電力かしわざきかり原子力発電所6、7号機(新潟県)の再稼働に向けた審査で、福島第一原発事故を起こした東電が原発を運転する適格性を条件付きで認めた。原発の保安規定に東電の安全に対する姿勢を明記させるなどする。
 新規制基準への適合が認められれば、事故後、東電の原発としても、福島第一原発と同じ炉型としても、初めての例となる。

柏崎刈羽原子力発電所のある新潟県の写真
(C)朝日新聞社

15日 北朝鮮が弾道ミサイル発射

日本の領域には落下せず

 北朝鮮が、ピョンヤン近郊のナン地区から弾道ミサイル1発を東方向に発射した。
 すがよしひで官房長官は緊急の記者会見を行い、ミサイルは午前7時4分から7時6分ごろ、北海道上空を通過し、7時16分ごろにえり岬の東約2200㌔メートルの太平洋上に落下したと推定されると発表した。日本の領域への落下物は確認されておらず、付近を航行する航空機や船舶への被害情報も寄せられていないという。
 日本政府は、ミサイル発射直後に、国民に避難を呼びかける全国瞬時警報システム(Jアラート)を出し、テレビ各局も報じた=写真。

全国瞬時警報システム(Jアラート)を報じるテレビ画面の写真
(C)朝日新聞社

日付は現地時間。記事の一部は朝日新聞社の提供です。

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