朝日小学生新聞
  • 毎日発行/8ページ
  • 月ぎめ2,100(税込み)

SDGs 中学入試の頻出テーマ

朝日進学情報2021年5月号から

        

SDGsは「持続可能な開発目標」をあらわす英語Sustainable Development Goalsの頭文字で、2030年までに取り組む世界共通の行動計画として国際連合が定めました。ここ数年の中学入試でよく取り上げられたテーマの一つで、出題の大きな柱と位置づけることもできそうです。どのような切り口があるのでしょうか。2021年度の入試を中心に調べてみました。

■17の目標に結びつく取り組みは
SDGsには17分野のゴール(目標)があります。それぞれのゴールには、より具体的な行動としてターゲットという小目標が定められ、その数は全部で169になります。

今春の中学入試では、昭和学院秀英立教新座フェリス女学院などが日本語でSDGsをあらわすのに適する語句を問い、城北埼玉東京都市大学付属などでは「持続可能な開発目標」を示す行動指針についてアルファベット4文字で答えさせました。SDGsを知識事項として取り上げる典型的な出題例といえそうです。

17のゴールと関連づけて出題した学校の一つが、早稲田実業。新型コロナウイルスの影響で開催が延期された東京オリンピック・パラリンピックを題材にメダルの原材料に着目しました。東京大会では使用済みの携帯電話といった小型の家電などから金属を集めメダルをつくるプロジェクト(都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジクト)が実施され、リサイクル素材をもとに5000個あまりのメダルに必要な金属を確保。このプロジェクトがSDGsのどのゴールに貢献する活動であったかを問いました。「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」「産業と技術革新の基盤をつくろう」「住み続けられるまちづくりを」「つくる責任つかう責任」「気候変動に具体的な対策を」の五つを示し、選択式で答えさせました。

東邦大学付属東邦では17分野のゴールとその達成をめざす企業の取り組みを提示。「ある化粧品メーカーでは女性管理職を増やすための研修を設けたり、育児や介護をしながら働き続けられるテレワークなどのしくみを取り入れている」「ある電気機械メーカーでは工場から排出される二酸化炭素からプラスチクなどの原料をつくる技術の実用化を進めている。またある洗剤メーカーではゴミをリサイクルした燃料を使って発電をおこなっている」といった事例がどのゴールに結びついているかを問いました。

■「なぜ必要か」を記述
最近の入試でめだつのが受験生自身の考えなどを記述式で答えさせる設問です。たとえば春日部共栄では17のゴールのなかから「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」「気候変動に具体的な対策を」の二つを取り上げ、地球の環境に影響をあたえる二酸化炭素をめぐる課題について出題。その一つとして「二酸化炭素の排出を減らそうという取り組みで私たちが身近にできることを一つ簡単に答えなさい」という問題を盛り込みました。

共立女子では合科型入試に含まれる論述テストでSDGsを取り上げました。「1950年から2025年にかけて世界人口の変化を示すグラフ」2019年以降は予想値)「1751年から2014年にかけて二酸化炭素排出量の推移を示すグラフ」「1981年から2010年の年の平均気温からの差を示すグラフ」「2009年から2018年にかけて世界の穀物生産量と消費量の推移を示すグラフ」など計6種類の資料を提示。このなかから受験生が一つを選び、資料の内容を説明しながらSDGsの活動が必要な理由を説明させました。「持続可能」という表現を用い120~150字でまとめるのが条件で、受験生の思考力や表現力も問われました。

■関連記事■

【プレスリリース2021年3月31日更新】2021年度中学入試の時事問題を分析

【プレスリリース2020年3月18日更新】2020年度 中学入試の時事問題を分析


  • 朝学ギフト

トップへ戻る