こどもアサヒ

生活見直し乗り切ろう
五月病

 ゴールデンウイークが終わり、4月からの新しいクラスや習いごとなどでの緊張がとぎれた今の時期、「なんとなく体がだるい」「やる気が出ない」と不調をうったえる「五月病」の子が増えるようです。少し無理をしていたかもしれないこれまでをふり返って、生活のリズムを見直し、気分転換をはかることを、専門家や保健室の先生はすすめます。

無理せず気持ちにゆとりを
自分なりのペース見つける

イラスト・ながたゆうこ

 日本小児心身医学会の理事長で、こども心身医療研究所(大阪市西区)の富田和巳先生によると、やる気のなさやだるさのほか、「少し熱が高い」「頭やおなかが痛い」といったものが、「五月病」の代表的な症状。学校に行きづらいなどの相談も、連休明けに増えるそうです。
 なぜ、そうなるのでしょう。新学期が始まってしばらくは、新しい友だちやクラスに慣れようと、緊張が続きます。塾やスポーツの教室などに通い始めてがんばってきた人も多いでしょう。「でもゴールデンウイークで休みが続くと、緊張がとぎれます。『このまま休みたいな』という気持ちから、調子が良くない、やる気が出ない、といったことにつながります」と富田先生。
 不調を感じたらどうすればいいかについては、「調子がいい時も悪い時もありますから、すぐに病気と決めつける必要はありません。『ちょっとがんばりすぎたかな』と思う人は、気持ちにゆとりを持つことが大事。自分なりのペースを見つけてください」とアドバイスします。親や先生を始め、周りの大人に話を聞いてもらうことも大切だといいます。

早寝早起きで体調を整える
休み時間には好きなことを


 学校の保健室にも、「朝目覚めにくい」「熱はないのに頭が痛い」といった子どもたちが多く来る時期。全国養護教諭連絡協議会会長の折笠慶子先生(茨城県水戸市三の丸小)は、朝、あいさつの声をかけながら、子どもたちのようすを注意深く見守ります。「集中力が欠けてけがをしたり、睡眠不足からだるさをうったえたりする子が連休明けから目立ちます」
 折笠先生は「まずは早寝早起きを心がけ、朝ごはんをしっかり食べて、体調を整えることが基本」だと考えています。体調がよくない子からは、できるだけ多くの話を聞き、いっしょに解決方法を考えながら、気持ちを切りかえられるよう相談に乗っています。
 気分転換には、体を動かす、図書室に行って本を読む、というように好きなことに休み時間を使うのも一つの方法だといいます。「自分だけでなく、クラスに調子の悪そうな友だちがいないか、気を配ってあげてください。次のステップをふみ出すのに、友だちの力も大きな役割を果たします」

 子どもの悩みの電話相談を受けつける「チャイルドライン」の「こどもの日」の全国キャンペーン(5月5〜11日)の期間中、かかってきた電話の数は、休みの日より、休み明けの方が多いそうです。2007年は、休日の電話が平均2026件だったのに対し、学校がある日は平均3069件。学校が終わったばかりの午後3〜4時ごろにかけてくる子が多かったといいます。人間関係の悩みの相談が多いといい、チャイルドライン支援センターでは「しんどいときに、一人で向き合うのは大変。思いをほかの人に話して、受け止めてもらうことも大切」と話しています。


朝日小学生新聞 2008年5月13日付

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