先生方へ 授業での活用方法

新聞の作り方②

一番大事なことから書く

新聞の作り方を取り上げる2回目は、記事の書き方です。取材したことをねらい通りに、わかりやすく読み手に伝えるには、どのようにまとめたらいいのでしょう? ポイントは、一番大事なことから順番に書いていくことです。

ようすが思いうかぶよう具体的に

大事なことから

「さっき、こんなことを聞いたんだよ」って友だちに伝えるとき、一番伝えたいことを最初にいいますよね。新聞も同じです。
 まず、自分が書いた取材メモをよく読み返して、一番大事なことはなんだったかをおさえます。そこから順番に、書いていきましょう。
 記事にはできるだけ「何が」「いつ」「どこで」「どのように」「だれが」「なぜ」をもりこむようにします。
 たとえば、夏祭りを取材したとします。「朝小夏祭りが12日、○×町の朝小神社で開かれました」と書き始めると、「何が」→「朝小夏祭り」、「いつ」→「12日」、「どこで」→「○×町の朝小神社」などが入っていますね。
 長い記事になるときは、リード(前文)をつけます。これは、記事の内容を短くまとめたもの。ここに、「何が」「いつ」「どこで」など大事な情報を書いておけば、おおよそのことはわかります。

イラスト・たなかさゆり

イラスト・たなかさゆり

取材の手順

記事のテーマが決まったら、次は取材の依頼です。
 夏祭りのことを取り上げるとしましょう。祭りを開く団体の人に話を聞くため、事前に電話などで取材を依頼します。取材の目的を伝え、必要であれば聞きたいことをまとめた紙をファクスなどで送ります。
 祭りの準備をするようすを見たかったり、写真をとったりしたい場合も、先に伝えます。相談して取材の日時を決めましょう。

具体的に書こう

記事を読む人に、祭りのようすが目にうかぶように説明したいですね。
 コツのひとつは、ものの大きさ、距離、重さなどをなるべく具体的に書くことです。「たくさんの人がおみこしをかついでいました」というより、「35人の大人の男の人がおみこしをかついでいました」という方がようすが伝わります。
 祭りの主催者に聞いて、おみこしの大きさや重さ、見物した人の数などのデータを加えると、より具体的です。おみこしをかついでいる人たちの表情やかけ声、まわりの人たちの熱気、打ち上がった花火のようすなど、その場にいた人にしかわからないことも伝えましょう。
 祭りに参加した人たちにインタビューした内容もわすれずに。その人の気持ちが伝わる言葉、取材して印象にのこった言葉を「かぎかっこ」の中に入れます。

細かくチェック

記事を書いたら、読み直します。難しかったり、わかりにくかったりする表現はありませんか。 朝小の記事は小学生が読者なので、小学校では習わない漢字をひらがなにしたり、難しい専門用語は大人の新聞よりていねいに説明したりするなどの工夫をしています。
 話を聞いた人の名前、年齢、数字などをまちがえたら、せっかくの記事も台無し。よくチェックしましょう。
 必要であれば、表やグラフ、地図などをつけるといいでしょう。次回は、写真の撮り方を紹介するので、ぜひ記事にそえましょう。

2011年7月12日付
実際の紙面ではすべての漢字に読みがながついています。


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