中高生紙面サンプル2018
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私の母校020406080%17.415.91.90.072.766.357.651.746.837.129.525.424.020.0LINEですぐに返信ができない時に、既読無視より未読無視を選ぶ授業内容に関連する内容を調べるため、授業中にスマホやPCをいじる授業内容を正しく記録するため、板書・スライドをスマホで撮影する譲るべき人がいない場合に、優先席に座るすぐに返さなければいけないLINEなどがある時は、友人と話していてもスマホをいじる眠気防止のために、授業中にガムをかむ手早く正確にメモするために、人の話を聞きながらスマホでメモをとる体調管理のため、授業中でもコートやマフラーを身につけたままでいる思い出として残したいので、場所をわきまえずに写真を撮るLINEの既読無視を「了解しました」の返事の代わりにする相手に読みやすくするため、SNSで正式なあいさつや名乗りを省略する時間の節約のために、電車内で化粧をしたり軽食をとったりするあてはまるものはない無回答歩きスマホに違反の意識世間の目より﹁友達の目﹂今時の大学生のマナ意識とは首都圏の6大学の学生たちが大学生約1千人にスマトフンやSNS公共空間でのマナについて意識調査を行い世間の目より友達の目を気にするなど興味深い結果が出ました調査を行た学生団体﹁FUTURE2017﹂代表で青山学院大学3年ぬまたけいたの沼田恵大さんらに分析を聞きました(畑山敦子)FUTUREは青山学院駒澤上智専修千葉商科日本の6大学で経営やマケテングを学ぶ3年生29人が参加するプロジクトです各大学の教授や公益社団法人東京広告協会広告はくほうどう代理店大手の博報堂が協力して昨年7月に各大学の学生に調査し結果を分析しました﹁マナが悪い﹂と思うのは誰か聞いたところ︵以降は複数回答︶﹁大学生・短大生・専門学校生﹂が65・1%と最も多く挙がりました一方で﹁あなた自身が公共の場や集団生活を送る上でマナを守ているかどうか﹂を聞くと﹁そう思う﹂は計88・6%と高く世の中のマナを悪くしているのは学生だと感じつつ自分は違うと考える傾向が見えました実際どんなマナ違反をしてしまうのでしうか多かたのはスマトフンがからむ場面でしたふだんの行動について聞くと﹁授業中に授業と無関係のことでスマホやタブレトをいじる﹂と答えた人は87・7%﹁歩きながらスマホをいじる﹂は87・5%﹁優先席近辺でスマホをいじる﹂は75・2%﹁食事中にスマホをいじる﹂は63・3%でした沼田さんは﹁SNSは急速に普及していてまだマナが確立しておらず人によて感覚が違うグレゾンがあるからでは﹂と話しますマナの基準は他人より友人という傾向も見えました﹁日頃から友人や知人からどう思われているか気になる方か﹂を聞くと﹁気になる﹂は計73・3%で7割を超えましたついやてしまうことは﹁LINEですぐに返信ができない時に既読無視より未読無視を選ぶ﹂が72・7%﹁すぐに返さなければいけないLINEなどがある時は友人と話していてもスマホをいじる﹂が46・8%とSNSでの友人関係に気を使ていましたそのほか時代遅れと感じるルルについては﹁頭髪に関するルル︵長さ・色など︶﹂が47・3%﹁お付き合いのための飲み会﹂が43・6%でした生活意識に関わる価値観も合理性を重視する今の時代ならではの傾向が出ました﹁成果主義は正しいと思う﹂にあてはまると答えた人は67・8%﹁クポンなどの割引サビスをデトで使うことに抵抗がない﹂は72・6%でした友達に気を使い合理性を重視する大学生が見えた今回の結果についそんてFUTUREは﹁忖たく度と損得﹂︵忖度は人の心をおしはかて配慮すること︶とまとめました沼田さんは﹁友達は大事ですが周囲の目を気にしていないわけではなく人に迷惑をかけることはしないという自分たちなりの判断基準はしかりしていると思います﹂調査に関わた青山学はがやす院大学経営学部の芳賀康ひろ浩教授︵50︶は﹁今の若者は明確に内と外を区別していてその判断基準が友達という局所的なところが世間の目を気にする上の世代と違います先行きが不透明な時代だからこそ友達や家族を大事にするのかもしれませんマナ意識の背後にある若者の対人関係や人間観が見える結果といえます﹂と話します研究テマが7年前の3月11日を境に大きく変わた福島大学教授のこやまりうた小山良太さん︵431992年卒︶は北海道大学で農業経済学を学び2005年から福島大学で教えていた北大では牧場の経営問題を研究した福島大では中山間地域の農業振興策を探た﹁農工商が連携する6次産業化で付加価値の高い農業の実現を目指した﹂と小山さん東日本大震災による原発事故は福島の農地に放射能汚染をもたらした農業が続けられるか分からない避難する住民がいた農産物の﹁風評被害﹂も起きた﹁証拠なしに安全だとは言えない実態を調べ安全性を確認しなければならなかた﹂汚染実態の把握が必要だた研究テマは変わた汚染マプづくりに取り組んだ行政や農協とも協力し土壌の除染や生産されたすべてのコメを検査するなど安全性の確認作業を進めた13年以降放射性物質が国の基準値を超えた農産物は見つかていない﹁地震直後とは異なり科学的に福島産の農産物は安全だと言える残念なのはその認識が広まていないこと﹂小山さんは根拠のない﹁風評﹂をなくすことが今何より必要だと考えている海城には高校から入た理科系志望だたが社会科の授業が好きだた社会の課題や歴史的な事実を客観的に考える重要性を教わた﹁分析し論文を書く面白さも高校で学んだ﹂研究者の道を選んだのも高校での学びが生かされたしみず福島大学准教授の清水あきのり晶紀さん︵3798年卒︶も中1の社会科の授業が思い出深い缶詰のペトフドを食べさせられた日本では人も食べられるペトフドが売られそれを作ているのは貧しい東南アジアの人たちその現実を考える授業だた中3で地元の川の汚染問題を調べ原稿用紙50枚の論文を書いた法学に関心を持たのもそのころ生徒会長となり校則を変更した﹁ルルを変えれば学校も社会も変わる環境問題を解決するには法律がキになる﹂と上智大学法学部の地球環境法学科に進んだ福島大学への赴任は08年震災で行政法や環境法の研究者として目の前に解決しなければならない切実な現実が現れた長期にわたる避難者への支援策や原発立地地域での実効的な避難計画をどうつくるのか難題は山積したままだ﹁震災への関心は風化しがちだが福島にいる研究者として研究し続ける﹂と清水さん2人は2月下旬シンポジウムに招かれ米ワシントンへ米国の人々に﹁福島の今﹂を伝えるためだ(安井孝之)14﹁高校は自由な雰囲気でした勉強だけでなくスポツや街遊びからオタク趣味まで様々な仲間が集まていた﹂と小山さん学生団体「FUTURE2017」2018年(平成30年)2月25日そんたく若者のマナー意識「忖度と損得」大学生1000人に調査かいじょう海城中学高等学校①(東京都新宿区)大震災が変えた研究者人生学生団体「FUTURE2017」代表の沼田恵大さん(右)と芳賀康浩・青山学院大学教授=東京都渋谷区の同大(第三種郵便物認可)「中高時代の社会科で、正解のない問題を自分で考えて模索する力をつけてもらったと思います」と清水さん進路意識調査報告書から(東京広告協会提供)私の母校020406080%17.415.91.90.072.766.357.651.746.837.129.525.424.020.0LINEですぐに返信ができない時に、既読無視より未読無視を選ぶ授業内容に関連する内容を調べるため、授業中にスマホやPCをいじる授業内容を正しく記録するため、板書・スライドをスマホで撮影する譲るべき人がいない場合に、優先席に座るすぐに返さなければいけないLINEなどがある時は、友人と話していてもスマホをいじる眠気防止のために、授業中にガムをかむ手早く正確にメモするために、人の話を聞きながらスマホでメモをとる体調管理のため、授業中でもコートやマフラーを身につけたままでいる思い出として残したいので、場所をわきまえずに写真を撮るLINEの既読無視を「了解しました」の返事の代わりにする相手に読みやすくするため、SNSで正式なあいさつや名乗りを省略する時間の節約のために、電車内で化粧をしたり軽食をとったりするあてはまるものはない無回答歩きスマホに違反の意識世間の目より﹁友達の目﹂今時の大学生のマナ意識とは首都圏の6大学の学生たちが大学生約1千人にスマトフンやSNS公共空間でのマナについて意識調査を行い世間の目より友達の目を気にするなど興味深い結果が出ました調査を行た学生団体﹁FUTURE2017﹂代表で青山学院大学3年の沼田恵大さんらに分析を聞きました(畑山敦子)FUTUREは青山学院駒澤上智専修千葉商科日本の6大学で経営やマケテングを学ぶ3年生29人が参加するプロジクトです各大学の教授や公益社団法人東京広告協会広告代理店大手の博報堂が協力して昨年7月に各大学の学生に調査し結果を分析しました﹁マナが悪い﹂と思うのは誰か聞いたところ︵以降は複数回答︶﹁大学生・短大生・専門学校生﹂が65・1%と最も多く挙がりました一方で﹁あなた自身が公共の場や集団生活を送る上でマナを守ているかどうか﹂を聞くと﹁そう思う﹂は計88・6%と高く世の中のマナを悪くしているのは学生だと感じつつ自分は違うと考える傾向が見えました実際どんなマナ違反をしてしまうのでしうか多かたのはスマトフンがからむ場面でしたふだんの行動について聞くと﹁授業中に授業と無関係のことでスマホやタブレトをいじる﹂と答えた人は87・7%﹁歩きながらスマホをいじる﹂は87・5%﹁優先席近辺でスマホをいじる﹂は75・2%﹁食事中にスマホをいじる﹂は63・3%でした沼田さんは﹁SNSは急速に普及していてまだマナが確立しておらず人によて感覚が違うグレゾンがあるからでは﹂と話しますマナの基準は他人より友人という傾向も見えました﹁日頃から友人や知人からどう思われているか気になる方か﹂を聞くと﹁気になる﹂は計73・3%で7割を超えましたついやてしまうことは﹁LINEですぐに返信ができない時に既読無視より未読無視を選ぶ﹂が72・7%﹁すぐに返さなければいけないLINEなどがある時は友人と話していてもスマホをいじる﹂が46・8%とSNSでの友人関係に気を使ていましたそのほか時代遅れと感じるルルについては﹁頭髪に関するルル︵長さ・色など︶﹂が47・3%﹁お付き合いのための飲み会﹂が43・6%でした生活意識に関わる価値観も合理性を重視する今の時代ならではの傾向が出ました﹁成果主義は正しいと思う﹂にあてはまると答えた人は67・8%﹁クポンなどの割引サビスをデトで使うことに抵抗がない﹂は72・6%でした友達に気を使い合理性を重視する大学生が見えた今回の結果についてFUTUREは﹁忖度と損得﹂︵忖度は人の心をおしはかて配慮すること︶とまとめました沼田さんは﹁友達は大事ですが周囲の目を気にしていないわけではなく人に迷惑をかけることはしないという自分たちなりの判断基準はしかりしていると思います﹂調査に関わた青山学院大学経営学部の芳賀康浩教授︵50︶は﹁今の若者は明確に内と外を区別していてその判断基準が友達という局所的なところが世間の目を気にする上の世代と違います先行きが不透明な時代だからこそ友達や家族を大事にするのかもしれませんマナ意識の背後にある若者の対人関係や人間観が見える結果といえます﹂と話します研究テマが7年前の3月11日を境に大きく変わた福島大学教授の小山良太さん︵431992年卒︶は北海道大学で農業経済学を学び2005年から福島大学で教えていた北大では牧場の経営問題を研究した福島大では中山間地域の農業振興策を探た﹁農工商が連携する6次産業化で付加価値の高い農業の実現を目指した﹂と小山さん東日本大震災による原発事故は福島の農地に放射能汚染をもたらした農業が続けられるか分からない避難する住民がいた農産物の﹁風評被害﹂も起きた﹁証拠なしに安全だとは言えない実態を調べ安全性を確認しなければならなかた﹂汚染実態の把握が必要だた研究テマは変わた汚染マプづくりに取り組んだ行政や農協とも協力し土壌の除染や生産されたすべてのコメを検査するなど安全性の確認作業を進めた13年以降放射性物質が国の基準値を超えた農産物は見つかていない﹁地震直後とは異なり科学的に福島産の農産物は安全だと言える残念なのはその認識が広まていないこと﹂小山さんは根拠のない﹁風評﹂をなくすことが今何より必要だと考えている海城には高校から入た理科系志望だたが社会科の授業が好きだた社会の課題や歴史的な事実を客観的に考える重要性を教わた﹁分析し論文を書く面白さも高校で学んだ﹂研究者の道を選んだのも高校での学びが生かされた福島大学准教授の清水晶紀さん︵3798年卒︶も中1の社会科の授業が思い出深い缶詰のペトフドを食べさせられた日本では人も食べられるペトフドが売られそれを作ているのは貧しい東南アジアの人たちその現実を考える授業だた中3で地元の川の汚染問題を調べ原稿用紙50枚の論文を書いた法学に関心を持たのもそのころ生徒会長となり校則を変更した﹁ルルを変えれば学校も社会も変わる環境問題を解決するには法律がキになる﹂と上智大学法学部の地球環境法学科に進んだ福島大学への赴任は08年震災で行政法や環境法の研究者として目の前に解決しなければならない切実な現実が現れた長期にわたる避難者への支援策や原発立地地域での実効的な避難計画をどうつくるのか難題は山積したままだ﹁震災への関心は風化しがちだが福島にいる研究者として研究し続ける﹂と清水さん2人は2月下旬シンポジウムに招かれ米ワシントンへ米国の人々に﹁福島の今﹂を伝えるためだ(安井孝之)14﹁高校は自由な雰囲気でした勉強だけでなくスポツや街遊びからオタク趣味まで様々な仲間が集まていた﹂と小山さん学生団体「FUTURE2017」2018年(平成30年)2月25日若者のマナー意識「忖度と損得」大学生1000人に調査海城中学高等学校①(東京都新宿区)大震災が変えた研究者人生学生団体「FUTURE2017」代表の沼田恵大さん(右)と芳賀康浩・青山学院大学教授=東京都渋谷区の同大(第三種郵便物認可)「中高時代の社会科で、正解のない問題を自分で考えて模索する力をつけてもらったと思います」と清水さん進路意識調査報告書から(東京広告協会提供)

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