朝日小学生新聞
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中学受験に役立つ

2017年度中学入試の時事問題を分析!
18歳選挙や核関連、世界遺産など

中学入試で多くの学校が出題する時事問題。2017年度はどのようなテーマがよく取り上げられたのでしょうか。朝日小学生新聞(朝小)編集部が全国の国立・私立中学50校あまりの入試問題をチェックし、出題の内容を調べました。詳しくは、2017年2月12日の朝日小学生新聞で掲載しました。

■選挙権年齢引き下げで出題増! 「核」に関連する問題も幅広く出題

出題されたテーマでめだったのが「選挙」でした。2016年の夏に実施された参議院議員選挙(参院選)が、投票できる年齢が「満20歳以上」から「満18歳以上」に引き下げられて初めての国政選挙だったことから、多くの学校で選挙権年齢の「18歳」を出題しました。また、大阪・四天王寺中では参院選の結果について正しい答えを選択させ、東京・桜蔭中では国政選挙だけではなく地方議会の議員を選ぶときの選挙権年齢として「18歳」を選ばせました。
選挙権をあたえられる資格(条件)についての問題もよく出ました。なかでも、1890年におこなわれた国政選挙の資格(「直接国税15円以上」「満25歳以上の男子」)は頻出でした。
「核」に関連する出題もめだちました。東京・学習院女子中等科ではアメリカのオバマ大統領(当時)による被爆地の訪問を切り口に「非核三原則」についての記述問題、原爆ドームが「負の遺産」といわれる理由についても答えさせました。

選挙権の年齢が「満18歳以上」に引き下げられて からはじめて実施される国政選挙の参議院議員選挙について取り上げた朝日小学生新聞の紙面

■世界遺産や英国のEU離脱 理科は「ニホニウム」や「オートファジー」など

「ル・コルビュジエの建築作品―近代建築運動への顕著な貢献」がユネスコの世界文化遺産に登録されたというニュースもめだちました。神奈川・慶応普通部では日本にある登録作品の名前や、2つの都道府県にまたがる世界遺産を東から順に並べさせるという出題。東京・開成中では、作品がある7か国のうち4か国について説明した文章と世界地図を示し、説明にあてはまる国名と位置を答えさせました。
「イギリスがEUから離脱へ」というニュースも取り上げられました。千葉・渋谷教育学園幕張中では、この出来事の説明について正誤を判断させました。
理科では理化学研究所がみつけた元素「ニホニウム」について、千葉・東邦大学付属東邦中や東京・麻布中が名称などを出題。また、ノーベル医学生理学賞を受賞した大隅良典さんのオートファジーのしくみも東京・学習院中等科などが取り上げ、どのような研究内容か選ばせる問題がありました。


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