朝日小学生新聞
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■安浪京子先生が、中学受験への親の関わり方をQ&A形式で答える連載です■

「2月から始まる新学年に向けて、今何をすべきでしょうか」というお悩みへの答えです。

Q.2月から始まる新学年に向けて、今何をすべきでしょうか。

A.入試期間中は、多くの塾で5年生以下の授業がお休みになります。熱心なご家庭からは「この期間に何を復習しておけば良いでしょうか?」と質問されますが、1~2週間で復習できることなど、正直言って、たかが知れています(入試直前期の6年生は別です)。 この時期にぜひやっていただきたいのは「新学年に向けた学習環境整備」です。

具体的には
①テキスト棚の整理
②新しいノートの新調
③ファイル類の補充
です。

4年生から大手塾に通い始めると、入試までにテキストやテスト、プリント類を収納するのに、大人の背丈ほどの本棚が最低一つは必要になります。3、4年生のうちは学習量が少ないので、机の上に立てかけてもなんとかなりますが、高学年ともなるとそうはいきません。ギュウギュウに押し込めたテキストは取り出しにくく、それだけでやる気も削がれます。入試が終わるまではリビングのお洒落な景観は諦めて、たっぷりとしたテキスト収納スペースを確保しましょう。
過去のテキストは捨てずに取っておいてください。復習に使うこともありますが、入試直前にテキストやノートを全て積み上げ、「これだけ勉強したんだ」と子どもに見せて自信を持たせるために必要です。

次いで、手薄になりがちなのがノート。使いかけのノートを新学年になって使い続けるのも悪くはありませんが、学年が上がると学習難度が一気に上がり、子どもの書く文字もおのずと小さくなります。つまり、方眼ノートが使いづらくなってくるのです。また、冊数も科目別に使い分けられるよう潤沢に用意しましょう。算数と社会の混在したノートでは、学習内容も整理できません。

そして、ファイル類。「いつでも買える」と思っている間に、どんどんテストやプリントがたまって、あっという間に整理が追いつかなくなります。6年生になると特訓授業や模試の種類も増えるので、ファイルもたくさん用意しておきましょう。

色々言いましたが、一番大切なのは、親が一方的に整理整頓しないこと。「どうしたら勉強しやすい?」と、子どもと一緒に学習環境整備をすることで、新学年を「我が事」として迎えられるようにしてあげましょう。

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この記事は、2021年1月13日に配信したメールマガジンに掲載したものです

【プロフィール】
安浪京子先生
安浪京子(やすなみ・きょうこ)
1976年、岐阜県生まれ。中学受験算数専門プロ家庭教師「(株)アートオブエデュケーション」代表として、受験算数の指導および中学受験メンタルサポートに力を入れ、毎年多数の合格者を出している。中学受験に関する講演やセミナーを多数開催。 著書に『きょうこ先生のはじめまして受験算数』シリーズ、このメルマガ連載をまとめた書籍『中学受験 6年生の親がすべきこと』(いずれも朝日学生新聞社)など。

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