朝日小学生新聞
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■勉強のやり方を教える専門家、清水章弘さんによるコラム。今回は、「点数が悪かったときの声がけや、子どものモチベーションアップの方法が知りたい」という質問に答えます。

まずは、お子さんの表情を観察してみてください。
ショックを受けている場合、「なんなのこの成績は!」「だから言ったでしょ!」のように感情的に怒ると、余計にやる気をなくしてしまいます。気持ちに寄り添い、テストをもとに作戦会議をしましょう。作戦会議では、まずは「テストの反省」をすることが重要です。

ここで気を付けなければいけないのは、そのやり方。点数や偏差値だけを見て判断しても「反省したつもり」になっているだけです。正しい反省とは、「テスト勉強そのもの」を見直すこと。具体的には「もう一度テスト勉強を始め直すなら、どうすべきだったのか」を1から考え直すことです。

テストの範囲表があれば、それと照らし合わせながら「何日前に何をすればよかったのか」「いつまでに終わらせておく必要があったのか」を話し合います。必ず、テストの問題と答案を開きながら話してください。さもなければ感情論になってしまいます。一問一問どこから(教科書、問題集、プリントなど)出題されているか確認し、それぞれについて「いつ何をすれば点数が取れたか」を検討するのです。

このプロセスをはしょってしまうと、これから立てる計画の「納得感」が弱まってしまいます。「毎回同じ反省をしている……」とあきれそうになっても、「よく気づいたねぇ」「ほんとに続けられそう?」などコーチング形式でやり取りをしてあげてください。

そして「正しい反省」ができたら、次のテストに向けて具体的な作戦を一緒に立ててあげましょう。次に向けて頑張りたい!と思っていても、頑張り方がわからないお子さんが多くいます。具体的な作戦まで落とし込むのが大切です。

おすすめは、「やらないことリスト」を作ること。「ゲームは〇分以上はやらない」「音楽を聴きながら勉強はしない」など、書き出してみてください。保護者にとって「これをやめさせたい!」と思う何かがあっても、我慢。お子さん本人から引き出すことが大事です。ただ、「ご本人もやめなきゃいけないとわかっているけれど、言い出せない」という場合もあります。その時は「1つだけ提案していい?」と切り出してみてください。

これまで、お子さんがショックを受けている場合について書きましたが、まったくショックを受けていない場合も当然あります。勉強に本気になっていない証拠ですね。ただ、その時も、あくまで冷静に。好きな教科をつくったり、成果を出したりしながら、少しずつ好きにさせてあげてください。そこから逃げても、勉強ぎらいは本質的に治りません。くり返しになりますが、感情的に怒っても、悪い方向に進むだけです。

この記事は、2020年11月11日に配信したメールマガジンに掲載したものです

【プロフィール】
清水彰弘先生
清水章弘(しみず・あきひろ)
私立海城中学高校、東京大学教育学部を経て、同大学院修了。「勉強のやり方」を教える塾プラスティーを東京・京都・大阪で運営。近著「自ら学ぶ子を育てる!清水先生の自宅学習相談室」ほか著書多数。朝日小学生新聞、朝日新聞(EduA)で連載中。メディア出演や講演活動も行う。http://plus-t.jp/


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