朝日小学生新聞
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■教育にかける時間とお金の有効活用術■

「大人の仕事」と「子どもの勉強」は同じものではありません。仕事をしなければ生活ができなくなる大人と異なり、勉強をしなくても生きていられる子どもに、「大人が働くように子どもは勉強するものだ」などという論理は通用しません。

大人は「受験生としての自覚が足りない」とか「自分が将来苦労することになる」といった言葉を口にすることが多いのですが、そういわれて「そうだ! 僕は自覚が足りないんだ!自覚しよう!」「そうだ!私は将来苦労することになるわ! 今苦労しておこう!」となるでしょうか? その言葉を吐くことに意味があると思えませんね。

そもそも子どもたちが勉強しないのは、勉強が「好きでないから」。勉強しても「損も得もしない」からでしょう。私は常に面談で、大人でも子どもでも「好き嫌いと損得勘定で考えろ!」と指導しています。自分が好きだからやる、自分が得するからやる、自分が損するからやる、この3つしか、ヒトが行動する原動力はありません。大人も子どもも同じです。
なのに「自覚」とか「将来」などと難しい言葉を言う大人は子どもから「嫌われる」だけです。「嫌いな人」の指摘・忠告は無視されるだけなのは当然ですね。

勉強させたり、宿題をやらせたりするには、学習に対する「好き嫌いと損得勘定」が本人に働いているかどうかということです。社会でもまれている大人の経験を活かして、どのようにすれば「好き嫌い・損得勘定」と勉強を絡められるかを考えることから始めてみましょう!


【プロフィール】
安浪京子先生
沖山賢吾(おきやま けんご)
1977年東京都八丈島生まれ。東大難関大受験専門永田塾で英語講師・校舎長、リソー教育グループで新規顧客営業を担当。「塾の先生」とは異なる経験から包み隠さず助言がもらえると「コア」なファンが多い。現在は沖山教育研究所を構え、先を見据えた研究・提案を重ねている。
沖山教育研究所FB https://www.facebook.com/okiyamakengo/

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