朝日小学生新聞
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■教育にかける時間とお金の有効活用術■

どんな塾に通えばいいか、小学生を持つ親が悩むポイントの一つですね。今回は、当研究所のちょっといい話を紹介します。

中学受験の学年になったのに、宿題をやったりやらなかったりと、まだ本格的な学習ができていないWちゃん。なんとか変えようと、担当講師のふとした提案から、同じ学年で、学力も志望校も似通っているRちゃんと同じ時間で指導してみたら、これが見事にハマったのです! ふだん自主学習もそれほどせず、量も時間も一定には進められないWちゃんが、ストップウォッチ片手に時間通り、決まった演習量をこなすようになったそうです。
Wちゃんは、小さいころから塾通いをしているものの、受験自体に関心が弱いまま6年生になってしまいました。一方、Rちゃんはもともと週6で塾に通い、夜も12時過ぎまで勉強の毎日。体調も親子関係も壊れかけていたところに縁あって当研究所で面談することになり、親子双方と相談の結果、本人の意志で「受験する」ことに。
その後は様々なアレンジを施したこともあり、2か月足らずで「勉強が楽しい!」という本人に、お母さまが涙するというところまではい上がってきた生徒です。真剣な表情で計算問題に取り組むRちゃんを間近にしたWちゃんも、これまでにない集中力を発揮して学習量を増やしているそうです。

オリンピックで報じられる悲喜交々のドラマにも、こうした浮き沈みや苦労話がつきものです。好循環に入ったRちゃんはこのまま着々と、WちゃんはRちゃんの力を借りながら、残りの夏休みをさらに充実させていくことでしょう。塾には集団や個別という指導形態があります。1か所で決めつけず、様子をみながらいろいろ試してみるのも、費用対効果を上げるきっかけになるかもしれません。

【プロフィール】
安浪京子先生
沖山賢吾(おきやま けんご)
1977年東京都八丈島生まれ。東大難関大受験専門永田塾で英語講師・校舎長、リソー教育グループで新規顧客営業を担当。「塾の先生」とは異なる経験から包み隠さず助言がもらえると「コア」なファンが多い。現在は沖山教育研究所を構え、先を見据えた研究・提案を重ねている。
沖山教育研究所FB https://www.facebook.com/okiyamakengo/

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