朝日小学生新聞
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■中学受験を乗り切るために、親が知っておきたいサポート術■

Q.入試報告会は行くべきでしょうか?

A. 2、3月は、あちこちの大手塾で入試報告会が開かれます。近年はお父様の出席率もずいぶん高くなり、受験に熱心なご家庭が増えたことを感じます。

入試報告会は、塾によるカラーが顕著に表れる場です。たとえば、多数の合格実績を誇る塾の入試報告会は、難関校以上の合格者数や問題分析に終始します。
しかし、どんなに細かく開成中学の問題分析をされたとしても、それが必要なご家庭は、一体何%なのでしょうか?

逆に、合格実績が振るわない塾は、塾に通ってくれる大切な「お客様」を逃がさないよう、私立中学のすばらしさを説いたり、合格発表会場で子どもに親への感謝の言葉を述べさせたり、出席者を感動させる話に終始します。
しかし、そこに至るまでに血のにじむような苦労があったことはもちろん、不合格になり肩を落としている受験生や、中学受験がきっかけとなって親子関係が崩壊してしまった受験生がいることも忘れてはなりません。

今は、その塾に通っていなくても参加できる入試報告会が増えています。
ぜひ、色々な塾の入試報告会に足を運んで下さい。そして、塾業界の建前に惑わされず、我が子に必要な情報を客観的に入手する「受験リテラシー」を高めてきていただきたいと思います。

また、入試報告会で「中学受験は我が家の方針に合わないかも」と考え、受験を辞められるのも英断だと思います。

【プロフィール】
安浪京子先生
安浪京子(やすなみ・きょうこ)
1976年、岐阜県生まれ。中学受験算数専門プロ家庭教師「(株)アートオブエデュケーション」代表として、受験算数の指導および中学受験メンタルサポートに力を入れ、毎年多数の合格者を出している。著書に『きょうこ先生のはじめまして受験算数』(朝日学生新聞社)他、連載、講演、セミナーなど多数。毎月第2,4木曜10~12時に、中学受験の悩みをざっくばらんに話し合う「中受カフェ」を開催中。
きょうこ先生のブログ http://ameblo.jp/prestige-partner/

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