朝日小学生新聞
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■親はどう頭を切り替えて子どもたちの教育に向き合えばよいか■

これからの子育ての基準 その1. 今の小中学生が大人になる頃、世の中はガラッと変わっていると思います。それはぼんやりとだとしても誰もが感じていることではないでしょうか。
でも、その変わった先がはっきりと見えない。見えないから不安だ、といった空気が今の時代に漂っています。子育てをしているお父さん、お母さんにとっては、自分の子どもにどんなチカラを身につけさせることが正しいのか、なかなか解答を見いだせないのです。

そんな中、わたしは、子育ての基準にこんなことを考えてみてはどうだろう、と提案したいと思います。今までの時代は成長の時代でした。アベノミクスというのは、これまでの成長パターンをもう一度、といったものなのでしょう。
よく聞く、東京オリンピックまではいいけど、その先は・・・といったいい方は、東京オリンピックから先は今までのような「成長」を前提としたモデルは成り立たないよ、といったことをいいたいのでしょう。

つまり、これからの子どもたちが生きていく世界は、成長を前提としない時代だということです。成長を前提とする世の中で必要とされる人材は、新しいことを創造するのではなく、与えられたことをそつなくこなし、できればさらなる拡大生産に向けて様々に工夫ができる人でした。
学校教育もまさにそうした人材育成を目指していました。ですから、学校教育の中で成功することが、そのまま社会に出てからも成功するモデルとなっていたのです。
勉強ができることが、学校の成績が良いこと、よい高校や大学に進学することと見事に一致していたのです。そして、その先に「それなりの人生の成功」が約束されていたのです。

そんなモデルがこれからは成り立たないことを、皆さんもうすうす感じているのではないでしょうか。


神奈川県大和市の塾『宮崎教室』 塾長 宮崎智樹 (みやざき ともき)
宮崎教室 http://miyajuku.com

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