朝日中高生新聞
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まとめてわかる!ニュース1週間

12月22日―1月6日

2017年1月8日付

12月22日 新潟・糸魚川で大火事

フェーン現象影響か

 新潟県いとがわ市で、住宅や商店など約150棟が焼ける火事が起きた=写真。総務省消防庁によると、市街地での火災で焼けた棟数としては、東日本大震災をのぞいて過去20年で最多だ。
 現場は糸魚川駅の北にある古くからの繁華街で、木造の建物が密集。強い南風の影響で、日本海岸近くまで約300㍍にわたって燃え広がった。気象庁は、山を越えた風が日本海側に吹き下ろす際、空気が乾燥して気温が上がる「フェーン現象」が起きたとみている。

火事現場を上空から撮った写真
(C)朝日新聞社

糸魚川氏の地図

22日 2016年出生数 初の100万人割れ

人口の自然減、10年連続

 厚生労働省は、国内で2016年に生まれた日本人の子どもは98万1千人の見込みと発表した。前年の100万5677人から約2万5千人減り、統計を取り始めた1899年以降、初めて100万人を下回りそうだ。第2次ベビーブームだった1973年の209万2千人以降は、減る傾向が続いている。
 死亡数は前年より6千人増え、戦後最多の129万6千人。出生数が死亡数を下回る人口の自然減は10年連続で、人口の減少に歯止めがかからない。

23日 一般参賀に3万8千人

平成最多

 天皇陛下の83歳の誕生日を祝う一般参賀が、東京都内の皇居であった。天皇陛下は皇后さまらとともに宮殿のベランダに立ち、訪れた人たちに手を振った=写真。陛下が8月に、退位したい気持ちをにじませるお言葉を表明したこともあり、宮内庁によると記帳を含め3万8588人が訪れた。平成に入って最多だった。
 1月2日には新年恒例の一般参賀が皇居であり、平成に入って2番目に多い9万6700人が集まった。

手を振る天皇陛下と皇后さまの写真
(C)朝日新聞社

23日 エボラワクチンの効能確認

WHO

 世界保健機関(WHO)は、エボラ出血熱の感染拡大を防ぐために開発が続いてきたワクチンの効能が確認されたと発表した。重大な副作用は確認されていないという。2014年から西アフリカを中心に大流行したエボラ出血熱は、16年3月までに2万8千人超が感染し、1万1千人超が死亡した。
 エボラ出血熱は、感染すると高い熱が出て全身にだるさを感じ、重症化すると死に至る。

25日 フィギュア女子、宮原3連覇

全日本

 大阪府で開かれたフィギュアスケートの全日本選手権で女子のフリースケーティングがあり、みやはらさと選手=写真=が3連覇。3年連続で世界選手権(3月29日開幕、フィンランド・ヘルシンキ)の出場を決めた。
 男子は24日、しょう選手が初優勝。世界選手権の代表選手には、男子は宇野選手、羽生はにゅうづる選手、なかけい選手、女子は宮原選手のほか、ぐちわか選手、はら選手が選ばれた。

演技中の宮原選手の写真
(C)朝日新聞社

27日 辺野古、埋め立て工事再開

沖縄県知事「原点に戻る」

 米軍てん飛行場(沖縄県わん市)の移設計画で、防衛省沖縄防衛局は、での埋め立て工事を再開した。政府と県が移設計画をめぐる裁判で和解した3月4日に工事が止まって以降、約10カ月ぶりの再開だ。
 沖縄県のながたけ知事は、前知事による「辺野古沿岸部の埋め立て承認」を取り消した自らの処分を、26日に取り消していた。翁長知事の取り消し処分を違法とする判決が、最高裁判所で確定したため。県外への移設をめざす知事は「原点に戻って、新辺野古基地は造らせない新たなスタートを切っていきたい」とし、国と県の対立は続く。

27日 日米首脳、米国・真珠湾で慰霊

 しんぞう首相は、オバマ米大統領とともに米ハワイの真珠湾を訪れ、慰霊した。両首脳は日米同盟の深化を評価。安倍首相は日米の「和解」の価値を強調した。過去への反省や謝罪はしなかった。

1月2日―3日 箱根駅伝・青学大が3連覇

学生駅伝も3冠

 第93回東京はこ間往復大学駅伝競走が行われた。青山学院大が10区間を合計11時間4分10秒で走り、3連覇した=写真。青山学院大は昨年10月のいず全日本大学選抜駅伝競走と、同11月の全日本大学駅伝対校選手権大会でも優勝しており、史上4校目の学生駅伝3冠を達成した。
 2位は東洋大、3位は早稲田大、4位は順天堂大、5位は神奈川大。

ゴールテープをきる青山学院の選手の写真
(C)朝日新聞社

日付は現地時間 記事の一部は朝日新聞社の提供です

KEYWORD

フェーン現象
 湿った空気が山をのぼるときに気温が下がって雨が降り、斜面をおりるときには空気が乾燥し、気温が上がる現象。もとはヨーロッパのアルプスを吹き下ろす風に対して使われた。
 乾燥しているときに強い風が吹くと、火災時に火が燃え広がる恐れがある。新潟県いとがわ市では12月22日正午までに20度近くまで気温が上昇。隣の新潟県じょうえつ市では湿度が40%台と乾いていた。

フェーン現象のしくみを説明した図

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