朝日中高生新聞
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まとめてわかる!ニュース1週間

3月18日―3月25日

2016年3月27日付

18日 北朝鮮がミサイル発射 ノドンか

 北朝鮮は、朝鮮半島西側のこうかい沿岸にあるピョンアンナムスクチョンから、日本海に向けて弾道ミサイル2発を発射し、うち1発は空中で爆発した。韓国軍合同参謀本部が明らかにした。
 1発目のミサイルは、約800キロ飛行し、日本海に落下した。同本部は、日本の大半を射程に収めるノドン中距離弾道ミサイル(射程1300キロ)を、飛距離を調整して発射したとみている。

ミサイルが飛行した距離を示した地図
(C)朝日新聞社

18日 EUとトルコ、難民送還で合意

 欧州連合(EU)とトルコは、ベルギーの首都ブリュッセルで開いた合同の首脳会議で、20日以降に密航船でギリシャに渡り、同国で難民申請手続きをしないすべての難民、移民をトルコに送り返すことで正式合意した。昨年からの欧州の難民受け入れ政策は大きく転換することになる。
 送り返す人々の中にシリア人が含まれていた場合、EUは同人数のシリア難民をトルコから直接「第三国定住」で受け入れる。難民らは今後ギリシャに渡っても、これまでのようにドイツなど自らが望む国へ移動することはできなくなる。

18日 高校教科書の検定結果発表

 文部科学省は、2017年度から高校で使われる教科書の検定結果を公表した。日本史、地理、現代社会、政治・経済の24冊すべてがたけしませんかく諸島などに触れ、同省によると、領土関連の記述は現行の約1.6倍に増えた。
 検定を通り、来春から高校で使われる教科書には、実用的な英語や防災知識など時代を反映した内容が盛り込まれた。「貧困」などの事象も登場している。

19日 本田選手が初優勝 フィギュア世界ジュニア

 ハンガリーで開かれたフィギュアスケートの世界ジュニア選手権の女子シングルでほんりん選手(大阪・関西大学中等部2年)=写真=が初優勝した。日本勢では2010年のむらかみ選手(中京大3年)以来7人目の快挙となった。
 3位にはぐちわか選手(東京・かいほんばし学園中3年)が入った。

本田真凜選手の写真
(C)朝日新聞社

20日

 第88回選抜高校野球大会が兵庫県西にしのみや市の阪神甲子園球場で開幕。「21世紀枠」の3校を含む32校が頂点を目指す。

20日 米大統領、キューバ訪問 現職は88年ぶり

 オバマ米大統領が、現職の米大統領として88年ぶりにキューバの首都ハバナに到着。昨年7月に54年ぶりに両国が国交を回復したことを受けた訪問だ。
 21日にはラウル・カストロ国家評議会議長と首脳会談を行い、米企業の進出や人的交流を進めることで一致した。会談後の共同記者会見=写真=で、オバマ大統領はキューバに対し、言論の自由や人権問題の改善、民主化を要求。両国間になお溝が残ることを印象づけた。

会談後の共同記者会見の写真
(C)朝日新聞社

20日 口永良部島、エコパークに登録

 鹿児島県しま町のくちの島が、ユネスコ(国連教育科学文化機関)のエコパーク(生物圏保存地域)に登録されることが決まった。登録地域が、屋久島と、12キロ離れた口永良部島の2島全域に拡張された。

【エコパーク】
自然と人間社会の共生を続ける地域が対象。国内で7地域が登録されている。
今回は他にもはくさん(石川、岐阜、富山、福井)など2地域でも拡張が認められた。

口永良部島の地図

22日 ベルギーで連続テロ300人死傷 ISが声明

 ベルギーの首都ブリュッセルの空港で午前8時(日本時間同日午後4時)ごろ、2度の爆発があった。さらに約1時間後、ブリュッセル市内にある欧州連合(EU)本部近くの地下鉄駅構内でも爆発が起きた。この連続テロにより、23日昼時点で31人が死亡、270人が負傷した。負傷者の中には日本人男性2人がふくまれており、うち1人は重傷という。
 過激派組織「イスラム国」(IS)は22日、インターネット上に犯行を認める声明を出し、ベルギーについて「ISに対抗する有志連合に参加している」と敵視する理由を伝えた。
 ブリュッセルはEU本部がある「欧州の首都」。テロの起きた地下鉄駅はEU本部の近くにあった。一方、ブリュッセル西部にはイスラム過激派グループの温床ともみられる地区があり、18日にはこの地区で、昨年11月に起きたパリの同時多発テロの実行犯メンバーとして指名手配中だったベルギー出身の容疑者の男性(26)がこうそくされていた。
 ブリュッセル中心部の広場には多くの市民が集い、事件の犠牲者を追悼した。一方、各地で厳戒態勢が続いている。

ベルギーの首都ブリュッセルの爆発があった場所の地図
(C)朝日新聞社

22日 商業地8年ぶり上昇 公示地価

 国土交通省は今年1月1日時点の「こう」を発表した。
 今回は全国2万5255地点を対象に調査。その結果、商業地の全国平均が前年より0.9%伸び、8年ぶりに上昇に転じた。東京・銀座4丁目の商業地は1平方メートルあたり4010万円で、全国最高価格だった。
 業績の良い会社が都心部でオフィスを広げ、ホテルの建設も盛んだ。人口減に悩む地方では値下がりに歯止めがかかっておらず、土地の値段の地域格差が広がっている。

【公示地価】
 土地の価格の目安のひとつ。国土交通省が毎年1月1日現在の土地の価格を評価し、3月下旬に発表する。国や地方自治体が土地を買うときに、価格の計算の基準になる。

24日 資源安で商社1、2位が初の赤字

 世界的な資源安を背景に、日本の商社最大手の三菱商事は、2016年3月期に資源関連で計4100億円の損失が出て、純損益が1500億円の赤字になりそうだと発表した。2位の三井物産も初の赤字になる見通し。
 三菱商事は戦後のざいばつ解体を経て1954年に現体制になってから、初の赤字。資源は商社の収益の柱で今後、どうやって稼いでいくのかが問われる。

 

 

日付は現地時間 記事の一部は朝日新聞社の提供です

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