朝日中高生新聞
  • 日曜日発行/20~24ページ
  • 月ぎめ967(税込み)

まとめてわかる!ニュース1週間

1月22日―1月29日

2016年1月31日付

22日 教科書発行12社が不適切行為

 小中学校の教科書を発行する22社のうち、業界最大手の東京書籍など12社が検定中の教科書を教員に見せ、うち10社が公立小中学校の教員ら約4千人に現金などを渡していたことがわかった。文部科学省が発表した。文科省は、学校で使う教科書の選定(採択)への影響について調査する。
 検定中の教科書を外部に見せることは文科省の通知や規則で禁じられている。昨年10月に三省堂が検定中の教科書を外部に見せて謝礼を渡したことが発覚。文科省は同じような行為をしていないか各社に自己点検をし、報告書の提出を求めていた。

23日 難民申請7586人、最多更新 認定は27人

 日本で昨年、難民認定を申請した外国人は7586人で、5年連続で過去最多を更新したと、法務省が速報値を発表した。一方、難民と認められた人は27人。申請者が5千人だった前年より16人増えたが、認定に消極的な姿勢は変わっていない。
 日本も加わる難民条約は人種や宗教、政治的意見などで迫害され母国を逃れた人を難民と定めている。日本は条約を厳格に解釈し、「武力紛争」から逃れただけでは難民と認めていない。

24日 沖縄・宜野湾市長に現職再選

 米軍てん飛行場を抱える沖縄県わん市の市長選が投開票され、政権が支援する現職のあつし氏(51)=自民、公明推薦=が、ながたけ知事が支援する新顔のむらけいいちろう氏(63)を破って再選された。
 当選した佐喜真氏は「普天間の一日も早い閉鎖・撤去」を主張しつつ、移設への賛否は明言せず、移設問題を争点化させない戦略をとった。

米軍普天間飛行場の地図
(C)朝日新聞社

24日 大関琴奨菊が初優勝 大相撲

 大相撲初場所(東京・りょうごく国技館)で、大関ことしょうぎく(31)が14勝1敗で初優勝を飾った=写真。日本出身力士の優勝は、2006年初場所の大関とちあずま以来10年ぶり。02年初場所の初土俵から14年かけて念願のはいを手にした琴奨菊は、3月の春場所で横綱昇進を目指す。

初優勝した琴奨菊の写真
(C)朝日新聞社

24日 ラグビー、パナ3連覇 年間MVPに堀江選手

 社会人ラグビーのトップリーグ(TL)は年間王者を決めるトーナメント「LIXILリクシル杯2016」の決勝が東京・ちちのみやラグビー場であり、パナソニックが東芝を27―26で破り3年連続4度目の優勝を果たした。
 一方、TLの2015年度の表彰式が25日あった。最優秀選手(MVP)にはパナソニックのほりしょう選手(30)=写真=が、83得点を挙げたろうまるあゆむ選手(29、ヤマハ発動機)は得点王とベスト15に選ばれた。

堀江翔太選手の写真
(C)朝日新聞社

25日 春闘スタート ベアで労使に温度差

 大企業の労務担当者らが集まる日本経済団体連合会(経団連)の「労使フォーラム」が2日間の日程で開かれ、今年の春闘が事実上始まった。
 労働組合側は賃金の水準が全員同じように上がるベースアップ(ベア)による月給の引き上げにこだわる姿勢を強調し、慎重な経営側と温度差が目立っている。

【春闘】
春季闘争の略。労働者が力を合わせて、給料の引き上げや働く環境の改善を会社に求める取り組み。労働組合が要求をつくり、毎年2月ごろからそれぞれの会社と交渉する。

25日

 国公立大学の2次試験の願書受け付け開始。募集人員は計164大学、10万1157人で昨年とほぼ同水準。2月3日まで。

26日 サッカー男子、五輪決定 6大会連続10回目

 サッカー男子のリオデジャネイロ五輪のアジア最終予選を兼ねた23歳以下(アンダー23)アジア選手権は中東カタールのドーハで準決勝があり、日本がイラクに2―1で勝って6大会連続10回目の五輪出場を決めた=写真。
 イラク戦の後半追加時間は、23年前の「ドーハの悲劇」を思わせる手に汗握る展開。1994年ワールドカップ(W杯)米国大会の予選は同点にされ、涙に終わった。リオ五輪最終予選を戦う選手のうち10人は「悲劇」があった年に生まれた。30日の決勝は韓国と対戦する。

リオ五輪出場を決めた日本代表チームの写真
(C)朝日新聞社

26日 両陛下がフィリピン訪問

 天皇、皇后両陛下ははね発の政府専用機でフィリピンに到着した。訪問は皇太子ご夫妻時代の1962年以来。30日帰国の予定。
 国交正常化60年を迎えて同国から招待があり、親善行事に出席。同国は太平洋戦争の激戦地の一つで、慰霊の旅ともなる。

26日 号泣・野々村元県議の初公判 「記憶にない」

 政務活動費913万円のざいなどに問われた元兵庫県議・むらりゅうろう被告(49)=写真=の初公判が神戸地裁で開かれた。
 起訴内容をめぐり、捜査段階から一転して否認した野々村被告は被告人質問で「記憶にない」「覚えていません」などの答えを90回以上にわたり繰り返した。地裁は2カ月間のこうりゅう(刑事施設などに収容すること)を決め、同被告の身柄をこうそくした。同被告は2014年7月、政務活動費の問題でごうきゅうしながら記者会見した。

野々村竜太郎元県議の写真
(C)朝日新聞社

28日 甘利経済再生相が閣僚辞任 現金授受疑惑で

 あまあきら経済再生相(66)は内閣府で記者会見を開き、週刊文春で報じられた現金授受疑惑を受け、自らの秘書の監督責任と国会審議に支障をきたしかねないといった理由から経済再生相を辞任する意向を表明した=写真。
 しんぞう首相は辞任を了承し、後任にいしはらのぶてる元自民党幹事長(58)をてた。第2次安倍政権の発足以来、「政治とカネ」の問題による閣僚辞任は4人目になる。安倍首相は今後、政権運営の立て直しを迫られる。
 甘利氏は、千葉県内の建設業者から2度にわたり各50万円ずつ計100万円の現金授受があったことは認めた上で、弁護士による調査を経て「政治資金として適切に処理されたことを確認した」と語った。一方、甘利氏の秘書がこの業者から受け取った300万円を個人的に使い込んでいたことを認めた。

甘利明経済再生相の写真
(C)朝日新聞社

 

 

日付は現地時間 記事の一部は朝日新聞社の提供です

関連記事

最新の記事

    記事の一部は朝日新聞社の提供です。

    • 朝学ギフト

    トップへ戻る