朝日中高生新聞
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まとめてわかる!ニュース1週間

11月27日―12月4日

2015年12月6日付

27日 自民へ企業献金22億円 14年収支報告

 2014年の自民党への企業・団体献金が、前年比13%増の約22億1千万円となり、09年に民主党に政権を譲る以前の水準に戻ったことが「政治資金収支報告書」で明らかになった。日本経済団体連合会(経団連)が5年ぶりに会員企業への政治献金の呼びかけを再開したことが大きい。国会に議席を持つ全政党が集めた企業・団体献金のうち自民が98%を占めた。
 企業・団体献金を将来なくそうと、税金による「政党交付金」が1994年に導入されたが、制度の趣旨に逆行している。
【政治資金収支報告書】
政治団体が政治活動にかかわる収入や支出、資産について作成する報告書。法律で総務大臣または都道府県選挙管理委員会への提出が義務づけられている。収入には企業・団体の献金(寄付)などが含まれる。

27日 元オウム菊地被告、逆転無罪 東京高裁・控訴審

 オウム真理教が1995年に起こした東京都庁郵便小包爆発事件で、爆薬の原料を運んだとして殺人未遂ほうじょなどの罪に問われた元信徒・きくなお被告(43)の控訴審判決が、東京高等裁判所であった。裁判長は懲役5年とした一審の東京地方裁判所による判決を破棄し、被告を無罪とした。
【オウム真理教事件】
13人が死亡、6千人以上が負傷した95年の「地下鉄サリン事件」をはじめとする教団による一連の事件を指す。元教団代表のまつもとあさはらしょうこう)死刑囚ら13人の死刑が確定している。

27日

 くい工事のデータ偽装問題で、新たに4社で偽装があったことがわかった。旭化成建材以外の6社で22件になった。

28日 ロシア、トルコに経済制裁 戦闘機撃墜で

 ロシア軍機が「トルコの領空に不法に入った」としてトルコの戦闘機に撃墜された問題で、ロシアのプーチン大統領は、トルコ産品の輸入制限などを盛り込んだ大統領令に署名した。事実上の「経済制裁」にあたる。トルコの新聞によると、ロシア国内に出張中のトルコ人企業関係者ら26人が拘束されるなど、すでに締め付けが強まっている。トルコのダウトオール首相は29日、制裁を「受け入れられない」とはねつけた。
 ロシア側に、過激派組織「イスラム国」(IS)とトルコが連携しているとの疑念があるとみられる。

28日 羽生選手、世界最高得点でV フィギュア

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ最終戦(NHK杯)で、男子は羽生はにゅうづる選手(ANA)=写真=が合計322.40点をマーク、世界歴代最高得点を更新して優勝した。
 女子はみやはらさと選手(大阪・関西大学高等部)がGP初優勝。あさ選手(中京大学)は3位だった。
 スペイン・バルセロナで12月10~13日に開かれるGPファイナルには、日本から、羽生、宮原、浅田の3選手のほかしょう選手(愛知・中京大学附属中京高)、むらかみだいすけ選手(ようしんどう)の計5人が出場する。

羽生選手の写真
(C)朝日新聞社

29日

 7人制ラグビー女子の五輪アジア予選・日本大会で日本代表「サクラセブンズ」が優勝し、来年のリオ大会出場を決めた。

30日 水木しげるさん死去 「ゲゲゲの鬼太郎」作者

 「ゲゲゲのろう」などのようかい漫画で知られる漫画家のみずしげる(本名・しげる)さん=写真=が心不全のため、東京都内の病院で亡くなった。93歳だった。
 1922年生まれ。鳥取県さかいみなと市出身。43年、戦争で召集されてパプアニューギニアへ。米軍の空襲で左腕を失った。紙芝居作家をへて、58年に漫画家デビュー。代表作の「鬼太郎」は、68年から2009年にかけて6作もテレビアニメシリーズが作られた。

水木しげるさんの写真

30日 COP21開幕 温暖化防止へ枠組み討議

 「国連気候変動枠組み条約」の第21回ていやくこく会議(COP21)が、同時多発テロの標的となったフランス・パリで開幕した。温暖化に伴う地球の異変を防ぐため、すべての国が参加する新しい国際枠組みづくりを目指す。会議には約200カ国・地域が参加。世界に拡散するテロへの対策を議論する場にもなる。会期は12月11日まで。
【COP21】
COPとは「Conference Of the Parties」の略で、条約を締約した国々の会議という意味。今回で21回目。1997年の「京都ていしょ」にかわる2020年からの新たな国際枠組みづくりを目指すが、全会一致が原則のため、厳しい交渉が予想される。

30日 人民元、来秋から「主要通貨」入り IMF

 国際通貨基金(IMF)は、加盟国にお金を融通するための「特別引き出し権(SDR)」と呼ばれる準備通貨を構成する通貨に、来年10月から中国の人民元を加えることを正式に決めた。ドル、ユーロ、ポンド、円と並ぶ「主要通貨」の仲間入りをすることになり、中国経済の存在感の高まりを示す。
 IMFの加盟国は、出資額に応じてSDRを割り当てられている。経済危機に直面してお金が必要になった国は、SDRと引き換えに、他の加盟国からドルやユーロなどの構成通貨を融通してもらえる。今年は構成通貨の5年に1度の見直しの年に当たり、中国が人民元の採用を強く求めていた。

1日 新語・流行語 「トリプルスリー」「爆買い」

 今年の世相を映した言葉を選ぶ「2015ユーキャン新語・流行語大賞」が発表された。年間大賞には、今季のプロ野球で2選手が達成した「トリプルスリー」(打率3割、30本塁打、30盗塁以上)と、訪日外国人が家電製品などを大量に購入する「ばくい」が選ばれた。
 またトップ10には、安倍あべしんぞう政権が打ち出した「一億総活躍社会」とともに、政権が進めた安全保障関連法制への反対で広がった「アベ政治を許さない」や、学生団体「SEALDsシールズ」も入った。

3日 はやぶさ2がスイングバイ 針路変更

 小惑星探査機「はやぶさ2」が地球に最接近し、目的地である小惑星リュウグウへ向かう軌道にかじを切った。太平洋上空約3千キロを通り抜け、地球の引力を利用する「スイングバイ」で加速した。
 はやぶさ2は昨年12月3日に打ち上げられた。2010年に地球に試料を持ち帰った初代のはやぶさに続き、小惑星探査と試料採取を通じて生命の起源に迫る。18年6~7月にリュウグウに到着し、1年半の探査や観測の後、20年末に地球に戻る予定。




日付は現地時間 記事の一部は朝日新聞社の提供です

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