朝日中高生新聞
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まとめてわかる!ニュース1週間

11月20日―11月27日

2015年11月29日付

20日 EU、国境審査強化 パリ同時テロ受け

 パリでの同時多発テロを受け、欧州連合(EU)の内相理事会がベルギーで開かれ、再発防止に向けて国境の審査を強化することを決めた。
 パリの今回のテロでは、過激派組織「イスラム国」(IS)のメンバーが、EU域内を自由に移動してテロを起こしたことがわかっている。EUの大半の加盟国では現在、移動する場合に審査がない。自動的に旅券を調べられるシステムを来年3月までに整える予定だ。
 一方、フランス政府は20日、非常事態宣言の3カ月延長を決定。また、ベルギー政府は一時、テロ警戒レベルを4段階の最高の4に引き上げた。
【シェンゲン協定】
欧州諸国間における人やモノの移動の自由を認めた協定。EUの目標である「域内国境のない領域づくり」のために設けられた。1985年、ルクセンブルクのシェンゲンで、同国とベルギー、オランダ、フランス、当時の西ドイツの5カ国が締結。現在EU非加盟国もふくめ欧州の26カ国が参加している。

20日

 西アフリカのマリでホテルが襲撃され21人死亡、7人負傷。国際テロ組織「アルカイダ」系の武装勢力が犯行声明。

20日 北の湖理事長が死去 大相撲

 大相撲の元横綱で日本相撲協会理事長、きたうみ親方(ばたとしみつさん)=写真=が、直腸がんによる多臓器不全のため亡くなった。62歳だった。
 北海道出身。初土俵以来、着々と昇進し、史上最年少の21歳2カ月で横綱に昇進。ファンからは「憎らしいほど強い」と言われた。優勝は歴代5位の24回。

北の湖親方の写真
(C)朝日新聞社

22日

 軍事独裁下の韓国で民主化運動を率い、1992年に大統領に当選し「文民政権」を復活させたキムヨンサム氏(87)が死去した。

22日 南シナ海、行動規範の早期締結を ASEAN

 東南アジア諸国連合(ASEAN)と日米中など域外8カ国の首脳による東アジアサミットが、マレーシアの首都クアラルンプールであった。
 中国の人工島造成で緊張が高まる南シナ海で、中国と同様に領有権を主張しているフィリピン、ベトナムなど各国の活動を法的に規制する行動規範の「早期締結」を目指すことでは合意したが、時期は示せなかった。

22日 大阪維新、ダブル選圧勝 知事・市長選

 大阪府知事選挙と大阪市長選挙が投開票され、知事選は現職のまついちろう氏(51)が再選し、市長選は前衆議院議員のよしむらひろふみ氏(40)が初当選した。2人とも大阪市長のはしもととおる氏が率いる地域政党「大阪維新の会」の公認候補で、自民党の推薦候補らに圧勝した。
 2人は、5月の住民投票で否決された「大阪都構想」への再挑戦を選挙公約に掲げていた。

24日 H2Aロケット打ち上げ 宇宙ビジネス

 H2Aロケット29号機が鹿児島県のたねしま宇宙センターから打ち上げられた=写真。約4時間半後、搭載していたカナダの企業の通信放送衛星を予定の軌道に投入。国産ロケットによる初の商業衛星打ち上げが成功した。
 国際的に商業衛星の需要が高まる中、商業衛星打ち上げで海外と競争を繰り広げる三菱重工業が初めて受注した。この成功で今後の受注に向けて弾みがつきそうだ。
【H2Aロケット】
主に人工衛星を宇宙に運ぶために使われる日本の主力大型ロケット。全長53メートル、直径4メートル、最大6トンの人工衛星を静止軌道に運ぶことができる。打ち上げは今年3月までに22回連続で成功。より大型のH2Bロケットも2009年から打ち上げられている。

H2Aロケット29号機が打ち上がる写真
(C)朝日新聞社

24日 トルコ、ロシア軍機撃墜 対シリア国境近く

 トルコ軍は「領空をしんぱんした」としてロシア軍の戦闘爆撃機1機を撃墜した。機体はトルコ国境近くのシリア北部に落ちた。ロシアのプーチン大統領は、トルコの戦闘機に撃墜されたことを認めた上で領空侵犯を否定し、トルコを強く批判。国境地帯の緊迫が高まった。
 パリ同時多発テロ以降、各国協調のきざしが生まれたかに見えた過激派組織「イスラム国」(IS)そうとうほうもうにほころびが出始めた。

24日

 2020年東京五輪・パラリンピックの新しい大会エンブレムのデザインの応募受け付け開始。締め切りは12月7日正午。

24日

 旭化成建材は、過去10年間にくいを打った3052件のうち360件でデータ偽装があり、61人が関与したと発表した。

25日 昨年の衆院選は「違憲状態」 最高裁

 「一票の格差」が最大2.13倍だった昨年12月の衆院選小選挙区は、投票の平等に反しており憲法違反だとして、二つの弁護士グループが選挙無効を求めた17件の訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷は、選挙は「違憲状態」とする判断を示した。選挙無効の請求は退しりぞけた。
 最高裁が「違憲状態」と判断したのは、2009年、12年の衆院選に続いて3回連続。
 昨年の衆院をめぐっては、全国の高裁・支部が今年3~4月に出した17件の一審判決で、「違憲」が1件、「違憲状態」が12件、「合憲」が4件と判断が分かれていた。
【「違憲状態」と「違憲」】
最高裁判所は「投票価値に著しい不平等が生じている状態」を「違憲状態」とし、それが「相当期間続いているのに正されない場合」に「違憲」と判断する枠組みをとっている。

25日

 プロ野球の今季の最優秀選手(MVP)にやまてつ(ヤクルト)、やなぎゆう(ソフトバンク)の打率3割、30本塁打、30盗塁以上の「トリプルスリー」を達成した2選手が選ばれた。

25日 井山名人、囲碁六冠に復帰 

 囲碁のやまゆう名人(26)=せいほんいんぼう、王座、せいをあわせ五冠、写真=がたかしんてんげん(39)から天元のタイトルを奪還し、七大タイトル戦でただ一人達成していた史上最多の六冠に復帰した。ぜんじんとうの七冠独占へ、残すは十段のタイトルのみとなる。
 井山名人は現在、あつ十段(21)への挑戦権を争う十段戦本戦で準決勝に勝ち進んでいる。

井山裕太名人の写真
(C)朝日新聞社

26日

 東京都教委は小中高12年間の一貫教育を行う都立校を2022年度に設置する方針を発表。公立の小中高一貫校は全国初。

 

 

日付は現地時間 記事の一部は朝日新聞社の提供です

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