朝日中高生新聞
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まとめてわかる!ニュース1週間

5月20日-5月28日

2021年5月30日付

北海道・北東北の縄文遺跡群、世界遺産へ

 ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産に、国の特別史跡「さんないまるやま遺跡」をはじめとした「北海道・北東北の縄文遺跡群」が登録される見通しとなった。事前審査するもん機関「国際記念物遺跡会議(イコモス)」が26日、「登録」を勧告した。7月16日からオンラインで開かれる世界遺産委員会で最終的に判断される。登録されれば、紀元前の遺跡として国内初の世界遺産となる。
 縄文遺跡群は、北海道と青森・岩手・秋田の3県の17遺跡で構成。大規模な集落跡がわかる「三内丸山遺跡」(青森市)、ストーンサークルを主体としたさい遺跡「おお環状列石」(秋田県鹿づの市)などがある。人々が採集・漁労・狩猟で食料を得ながら定住を確立した過程を示し、農耕文化以前の人類のあり方や複雑な精神文化を伝えるとして、日本政府がユネスコに推薦していた。
 世界遺産の総数は、1121件(2019年7月現在)。日本からは文化遺産19件、自然遺産4件の計23件が登録されている。

緊急事態宣言、6月20日まで延長

 政府は28日、5月末を期限に東京や大阪など9都道府県に出している新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言について、延長する方針を固め、専門家の会議にはかった。新たな期限は6月20日まで。「まん延防止等重点措置」の期限も、一部地域で延長する。
 緊急事態宣言の対象は、北海道、東京、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、福岡の9都道府県に、23日から沖縄県も加わった。
●ワクチン大規模接種スタート
 政府が東京と大阪に設置した新型コロナウイルスワクチンの「自衛隊大規模接種センター」で24日、接種が始まった。防衛省によると、初日は計7500人が対象だった。この日は3県が独自会場で接種を始めるなど、都道府県の取り組みも広がりつつあるが、高齢者で1回目の接種を終えた人は1割に満たない。

ガザ衝突 イスラエルとハマスが停戦

 中東のパレスチナ自治区ガザ地区で続いていた武力衝突で、イスラエルと、ガザ地区を実質的に支配するイスラム組織「ハマス」が21日、停戦に入った。11日間にわたる戦闘は市民を巻き込み、ガザ地区では200人以上、イスラエル側では12人が死亡した。
 国連安全保障理事会は22日、停戦について「完全に順守するよう求める」との報道声明を全会一致で発表した。安保理として見解を示すのは、10日に衝突が始まって以来、初めて。
パレスチナ自治区ガザとは
 面積はおよそ365平方㌔メートル(鹿児島県のがしまと同程度)。1993年のオスロ合意などに基づき、95年からパレスチナ自治政府がヨルダン川西岸とともに自治を開始。イスラエルによって封鎖された壁の中で約200万人が暮らし、「天井のないかんごく」とも呼ばれる。

20日 避難勧告は「避難指示」に一本化

 災害が起きそうな時に市区町村が出す避難情報のうち、住民に避難を呼びかける時に使われていた「避難勧告」と「避難指示」が一本化され、「避難指示」だけになった。違いがわかりにくいという意見があったため。
 内閣府は、自分が住む地域の災害リスクや避難方法をあらためて確認するよう求めている。

21日 代々木競技場「最年少」の重文へ

 1964年の東京五輪を機に建設され、つり屋根構造の外観が特徴的な国立競技場(東京都しぶ区)が、国の重要文化財に指定される見通しになった。文化審議会が同競技場など新たに7件を重要文化財に指定するよう、文部科学相に答申した。代々木競技場が指定されれば、完成年代が新しい「最年少」の重要文化財になる。
国立代々木競技場とは
 建築家・たんけんぞう(1913~2005)の代表作。第一体育館と第二体育館からなり、つり屋根構造のダイナミックな外観と、中央部分が伸び上がった壮大な内部空間が特徴。

21日 18・19歳の厳罰化へ改正少年法

 18、19歳の少年への措置を厳罰化する改正少年法が成立した。刑事裁判にかける対象犯罪を広げ、起訴されれば実名での報道も可能となる。少年のこうせい可能性に着目した保護処分のあり方も、罪に応じたものへと転換する。成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法と合わせ、来年4月に施行される予定。

22日 中国の火星探査車が調査開始

 中国の無人火星探査機「天問1号」にのせられた探査車が、火星の地表に降り立って表面の探査を開始した。自力で走って火星の地質構造や気候なども調べる予定。中国の国営中央テレビなどが伝えた。火星の表面調査は、米国に次いで2カ国目。
 天問1号は15日に火星に着陸。難しい着陸に続いて表面の探査に入ったことで、世界に向けて技術の高さを示した。

23日 パナ、最後の王者に ラグビー・トップリーグ

 ラグビーの日本一を決める日本選手権を兼ねたトップリーグプレーオフ決勝戦が東京・ちちのみやラグビー場であり、パナソニックがサントリーを下して優勝した。トップリーグの頂点に立つのは2015年度以来5度目、日本選手権を制するのは同年度以来6度目。
 トップリーグはこの試合で03年からの歴史に幕を下ろした。来年1月から、競技力や事業性の向上をめざす新リーグに移行する。

23日 日本最年少12歳で五輪へ スケボー

 スケートボードの東京五輪予選対象大会が米アイオワ州であり、パーク女子決勝で12歳のひらきここ選手が日本勢3番手の5位に入り、五輪出場を確実とした。優勝はずみさくら選手(19)だった。
 日本オリンピック委員会によると、開選手が東京五輪に出場した場合、記録が残る限りで日本の夏季五輪史上最年少となる。

24日 米、日本への「渡航中止」勧告

 日本国内での新型コロナウイルス感染拡大を受け、米国務省は日本への渡航警戒水準を最高レベルに引き上げ、「渡航中止」を勧告した。ホワイトハウスの報道官は、約2カ月後に迫った東京五輪・パラリンピックの選手団については対象外との認識を示したが、米メディアからは不安視する声が相次いでいる。

24日 川崎重工、世界初の水素運搬船

 川崎重工業が世界で初めて、水素を運ぶ船をつくった。「すいそ ふろんてぃあ」と名づけた実験用の船の内部がこの日、兵庫県神戸市で報道向けに公開された。常温では気体の水素を液体にして運ぶ。
 船の全長は116㍍。巨大なタンクを備え、れい253度の液化水素75㌧を運べる。地球の温暖化対策として、燃やしても二酸化炭素などの温室効果ガスを出さない水素には、期待が寄せられている。

24日 映画「鬼滅」、興収400億円突破

 日本での映画興行収入の新記録を更新中のアニメ映画「劇場版『めつやいば』無限列車編」が、興行収入400億円を突破した。配給元のアニプレックスが発表した。昨年10月16日から公開中で、今月23日までの合計が400億1694万円に達した。
 世界45の国・地域でも公開され、世界での興行収入は約517億円になるという。

26日 温室ガスゼロへ 法律に明記

 温室効果ガスの排出について、2050年までに「実質ゼロ」にする国の目標を明記した改正地球温暖化対策推進法が成立した。都道府県などに、再生可能エネルギーを取り入れる目標を設定するよう義務づける。実質ゼロの目標は、世界の気温上昇を可能なら1.5度未満に抑えるとしたパリ協定に沿ったもの。

26日 スーパームーンの皆既月食

 今年最大の満月「スーパームーン」が地球の影に隠れるかい月食が、北日本などで観測された。午後8時過ぎから約20分間、赤銅色に輝いた。国立天文台によると、国内で皆既月食が見られたのは2018年以来。次に国内で見られるのは22年11月という。

27日 小6・中3 2年ぶり学力テスト

 小学6年生と中学3年生を対象に文部科学省の全国学力調査が行われた。昨年度は新型コロナウイルスの影響で中止され、2年ぶりの実施。教科は国語と算数・数学で、勉強や生活習慣などを聞くアンケートもある。結果は8月に公表される予定。

日付は現地時間。記事の一部は朝日新聞社の提供です。



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