朝日中高生新聞
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まとめてわかる!ニュース1週間

10月29日―11月6日のニュース

2020年11月8日付

29日 ディズニー休園で初の赤字

 東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは、2021年3月期決算の業績予想が、511億円の純損失になる見込みだと発表した。1996年に東証1部に上場してから赤字は初めて。入園者数も過去最低の950万人の見通し。
 新型コロナウイルスの影響で東京ディズニーランドとシーは2月末から6月末まで臨時休園した。7月に再開したが、入園者数は通常の半分以下に制限した。4~9月の入園者数は269万人と前年同期の2割以下に減った。
 

30日 トルコ沖で強い地震

 トルコ西部イズミル県沖のエーゲ海で強い地震があった。トルコ政府は11月4日、救助隊による捜索活動を終了したと発表。114人の死亡が確認され、犠牲者はギリシャ側と合わせて116人となった。トルコの災害緊急事態対策庁によると、負傷者は1035人。イズミル県では214棟の建物が倒壊したり、深刻な被害を受けたりしたという。

30日 セ・リーグ 巨人2年連続V

 セ・リーグは巨人が2年連続38度目の優勝を決めた。巨人は7月から首位の座を守ってきた。今季は新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れたため、セ・リーグのクライマックスシリーズは行われない。巨人は11月21日開幕の日本シリーズに出場し、パ・リーグのクライマックスシリーズの勝者と対戦する。

30日 賞味期限の愛称を「おいしいめやす」に

 賞味期限の新たな「愛称」を「おいしいめやす」にすると、消費者庁が発表した。愛称は7~9月にツイッターで募集し、700件を超える応募の中から選ばれた。賞味期限は、期限が過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではない。意味を正しく理解して食品ロスを減らそうと、愛称をつけた。

31日 上野動物園、ゾウの赤ちゃん誕生

 上野動物園(東京都たいとう区)は、アジアゾウのウタイ(22歳)がおすの赤ちゃんを産んだと発表した。上野動物園でアジアゾウが誕生するのは、飼育を始めた1888年以来、初めて。
 赤ちゃんは背中までの高さが1㍍、体重は120.5㌔で生まれた。公開日はまだ決まっていない。

1日 「大阪都構想」反対多数

 大阪市を廃止して特別区に再編する「大阪都構想」の是非を問う住民投票があり、約1万7千票のわずかな差で反対多数となった。賛成に67万5829票、反対に69万2996票。投票率は62.35%だった。都構想についての住民投票は、否決された5年前に続き2度目。
 大阪維新の会代表のまついちろう市長は「すべて私の力不足。これは大阪市民のみなさんの民意です。しっかりと受け止めたい」と語り、2023年4月の任期満了で政界を引退すると表明した。ともに都構想をめざしてきたよしむらひろふみ・大阪府知事は「僕が再び都構想に挑戦することはない」と話した。
 大阪市では投票日まで、賛成、反対のそれぞれの立場で活動する人たちがいた。反対する人は「財源が不足し、住民サービスは低下する」と訴えていた。
大阪都構想とは
 大きな権限を持つ大阪市をなくし、四つの特別区にする案。インフラ整備や観光など広域の仕事は府が、子育てや福祉など住民に身近なサービスは特別区が担当する。役割が重なり、無駄が生じる「二重行政」の解消がねらい。
 大阪市には24の区があるが、これは「行政区」と呼ばれる市役所の組織の一つ。

1日 沖縄・首里城火災から1年

 せい殿でんなどが焼けたしゅじょう(沖縄県那覇市)の火災から1年となった。復元に向けた作業が進められている。正殿があった場所には、世界遺産の地下遺構が見学できる仮設小屋が建てられた。国は、正殿の復元に向け、2022年に本体工事に着手。26年の完成をめざす。

2日 寄港・補給なしで初の南極往復

 南極観測の62次隊44人が、11月20日に観測船しらせで出港することが決まった。新型コロナウイルス感染防止の隔離期間をおいて、神奈川県の横須賀港から南極の昭和基地に直行する。1956年の1次隊出発以降、寄港も途中補給もなしで往復するのは初めて。
 62次隊は観測などの活動を大幅に減らし、隊員も半分以下にした。12月下旬に昭和基地に着く予定。

2日 ウィーンで銃乱射のテロ

 オーストリアの首都ウィーン中心部で、銃乱射のテロ事件があり、市民4人が死亡し、20人以上が負傷した。容疑者は過激派組織「イスラム国」(IS)への参加を試みたことがある男で、警官隊に射殺された。ISは3日、犯行声明を出した。

3日 米大統領選、大接戦

 米国の大統領選挙は3日に投票が行われ、全米各州で開票作業が始まった。再選をめざす共和党候補のドナルド・トランプ大統領(74)と、民主党候補のジョー・バイデン前副大統領(77)が大接戦を繰り広げている。各州に割り当てられた538人の「選挙人」のうち、5日までにトランプ氏は214人、バイデン氏は264人をそれぞれ獲得。新型コロナウイルスの感染拡大で郵便投票が大幅に増加し、勝者判明まで時間がかかっている。
 4日には、すべての票を集計するよう求める抗議デモが米国の主要都市で行われた。トランプ氏が開票結果が出る前に「我々は勝利した」と発言し、票の集計作業の停止を求めたことに対する抗議。トランプ氏は大統領選をめぐって「不正があった」と主張し、集計の停止などを求める訴訟を起こしている。一方、バイデン氏は5日(日本時間6日朝)、「少しの忍耐が必要。我々はすぐに結果を知ることになる」と述べた。
〇「選挙人」の過半数を得た候補が勝利
 大統領選は、各州と首都ワシントンに割り当てられた538人の選挙人の過半数(270人)を得た候補が勝利する。選挙人の数は人口に応じて州ごとに割り当てられている。最も多いのがカリフォルニア州の55人、最も少ないのがアラスカ州などの3人。
〇1億人以上が期日前投票
 新型コロナウイルス感染予防のため、全米で約1億117万人が期日前投票をした。フロリダ大学のマイケル・マクドナルド教授の集計。2016年大統領選の投票総数の約73%にあたる。
〇バイデン氏、全米で史上最多の得票数に
 バイデン氏の得票数は日本時間4日時点で7千万票を超え、全米で史上最多の得票となった。オバマ前大統領が2008年の大統領選で記録した約6940万票を上回った。トランプ氏も史上2番目の票数を獲得する見通し。

4日 旧大川小で新任校長の研修

 2011年3月の東日本大震災の津波で、児童と教職員計84人が犠牲・行方不明になった旧大川小学校(宮城県石巻いしのまき市)で、新任の校長90人が遺族の話を聞く県教育委員会の研修が初めて開かれた。
 県と一部の遺族との裁判が続いていたため見送られてきたが、震災10年を前に「命の尊さを学ぶ場に」と求めてきた遺族の願いが、ようやくかなった。

新型コロナ関連ニュース

●英国、イタリアで都市封鎖
 英国のジョンソン首相は10月31日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためロンドンを含むイングランド全体で「ロックダウン」(都市封鎖)に再び踏み切ると表明した。期間は11月5日から12月2日までの4週間の予定。ただし、春のときとは違い、学校や大学は閉鎖しない。
 ウェールズではすでにロックダウンを10月23日から11月9日までの予定で実施している。
 イタリアのコンテ首相も11月4日、感染拡大が特に深刻な地域でロックダウンするため、新たな首相令を発表した。首相令は6日から12月3日まで適用される。
 感染の拡大を防ぐ目的などで、人の移動や企業の活動を制限すること。事実上、都市を封鎖することになるため「都市封鎖」という。
●GoToトラベル延長へ
 政府が、新型コロナウイルス感染症に対応する追加の経済対策と、それに伴う今年度の第3次補正予算案を取りまとめる方針を固めた。経済対策では、来年1月末をメドに終えるとしている観光支援策「Go To トラベル」の延長などが柱。延長幅は未定。すがよしひで首相が11月10日に閣僚に編成を指示する見通し。
●検査不要で一部入国受け入れ
 新型コロナウイルスが海外から持ち込まれるのを防ぐ対策が11月1日、一部緩和された。中国、韓国、台湾など11カ国・地域から入国する場合、空港でウイルス検査が必要なくなった。検査対象の緩和は、感染が広がってから初めて。
 日本で滞在する場所を登録する質問票の提出や、入国翌日から14日間の待機を依頼することなどは変わらない。

 世界の感染者は約4858万人、死者は約123万人。
 日本国内で確認された感染者はクルーズ船の723人を含め10万5923人。うち退院者は9万5772人(5日現在)。

日付は現地時間。記事の一部は朝日新聞社の提供です

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