朝日中高生新聞
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まとめてわかる!ニュース1週間

9月24日―10月2日のニュース

2020年10月4日付

25日 東京五輪簡素化、52項目で合意

 新型コロナウイルスの影響で来年夏に延期された東京五輪・パラリンピックで、延期でかさむコスト削減を目的に、52項目を簡素化することで国際オリンピック委員会(IOC)と大会組織委員会が大枠で合意した。削減効果額は数百億円の見通し。
 IOC総会の開会式セレモニーを中止する。各国のオリンピック委員会や国際競技連盟などの役員ら、選手以外の関係者の参加人数削減でも合意。五輪で約5万人を想定していたが現時点で10~15%減るという。

27日 大相撲秋場所で正代が初優勝、大関に昇進

 大相撲秋場所のせんしゅうらくが東京の国技館で行われ、東せきわけしょうだい(28)が13勝2敗で初優勝を果たした。日本相撲協会は正代の大関昇進を決定し、所属するときかぜ部屋で9月30日に大関昇進伝達式が行われた。
 正代は熊本県出身。1909(明治42)年夏場所で優勝制度が設けられて以降、同県の力士の優勝は初めて。

27日 御嶽山噴火から6年 長野・王滝村で追悼式

 死者58人、行方不明者5人を出したおんたけさん(長野・岐阜県境、3067メートル)の噴火災害から6年となり、ふもとの長野県おうたき村で追悼式が開かれた。今年は同村側の登山道の規制が6年ぶりに解除され、約130人が山頂近くの王滝頂上(2936メートル)まで登った。
 新型コロナウイルスの影響で規模を縮小。遺族38人を含む65人がマスク姿で参列した。しゅいち県知事は「教訓を決して忘れることなく、安全対策に万全を期すことを誓う」と述べた。

28日 東京ディズニーランド「美女と野獣」新エリアオープン

 東京ディズニーランド(千葉県うらやす市)で、映画「美女と野獣」などをテーマにした新エリアがオープンした。4月の開業が、新型コロナウイルスの影響で延期していた。
 新エリアでは「美女と野獣」の街並みを再現した。目玉は高さ約30メートルの城の中にあるアトラクション。曲に合わせて動く魔法のカップに乗って映画の名シーンをめぐる。

28日 大学入学共通テスト、出願開始

 来年1月に初めて実施される大学入学共通テストの出願が始まった。本試験は、通常通りの第1日程(1月16、17日)と、新型コロナウイルスの影響で学習が遅れた現役生が選択できる第2日程(同30、31日)が設けられている。国公私立大学など860校以上が利用する見込み。
 文部科学省が7月に行った現役生への調査では、第1の希望者は約43万1千人、第2は約3万2千人。一部の教育学者らからは、二つの試験の難易度に差が出た場合の公平性を心配する声が出ている。

大学入学共通テストとは
 大学入試センター試験の代わりに始まるテスト。当初は英語の民間試験の活用や、国語と数学への記述式問題の導入が予定されていたが、公平性が確保できないなどの指摘が相次ぎ見送られた。

28日 聖火リレー、新日程を公表

 来年に延期された東京五輪・パラリンピックの聖火リレーの新日程を大会組織委員会が公表した。従来の走者や通過自治体順を原則的に維持する。五輪は3月25日から121日間、パラリンピックは8月17日から8日間にわたって火をつなぐ。

29日 NTT、ドコモを完全子会社化

 NTTは、上場子会社の携帯電話大手NTTドコモを完全子会社にすると発表した。4兆3億円をかけて、ドコモ株式の公開買い付け(TOB)を行う。グループの連携を強めてドコモの競争力を高め、全体のコスト削減も進める。
 今後、ドコモを中心にグループ再編が加速するとみられる。すがよしひで政権が掲げる携帯料金の引き下げにも対応する方針だ。

株式の公開買い付け(TOB)とは
 会社の経営権を握るために、株式市場を通さずに株主から直接、株式を買い取ること。

29日 野口宇宙飛行士「笑顔で戻る」と会見

 米国の宇宙企業の新型宇宙船で、国際宇宙ステーション(ISS)に向かう日本のぐちそういち宇宙飛行士(55)が、オンライン会見に臨んだ。打ち上げは10月31日の予定で「全ての瞬間を楽しんで笑顔で戻ってきたい」と話した。

29日 米大統領選 初回のテレビ討論会で非難合戦

 11月の米大統領選挙に向け、共和党のトランプ大統領(74)と民主党のバイデン前副大統領(77)による1回目のテレビ討論会が開かれた。お互いに相手の発言をさえぎりながら「ウソつき」などの激しい言葉が飛び交う非難合戦となった。
 3回行われる討論会は、有権者が両候補の発言を比較する機会として重要で、投票行動にも影響することが多い。今回は事前にテーマを「両氏の過去の言動」「最高裁判事の指名」「人種問題と暴力」などと指定していたが、不規則発言が続いた。

1日 東証がシステム障害で終日取引停止に

 東京証券取引所は、朝から起きたシステム障害の影響で、全銘柄の株式売買などを終日停止した。機器の故障が原因とみられ、1999年に取引をシステム化して以降、終日停止は初めて。同じシステムを使う名古屋・福岡・札幌の各取引所も同様に取引を停止した。2日は朝から通常通り取引を開始した。

新型コロナ関連ニュース

●解雇や雇い止めが加速、6万人超
 新型コロナウイルスの影響で解雇や雇い止め(見込みを含む)にあった人が、9月23日時点で6万439人となり、6万人を超えた。厚生労働省が24日発表した。6月以降は約4週間に1万人増えてきたが、今回は5万人を超えてから3週間強と増加ペースが加速した。夏場に再び感染が広がり、リストラに踏みきる企業が相次いだことが背景にある。
 業種別(18日時点)では飲食業が前週から2278人と大幅に増えて9814人となり、初めて最多になった。
●「Go Toキャンペーン」10月に4種類出そろう
 政府は25日、消費を呼び起こすための「Go Toキャンペーン」を10月以降、拡大する方針を決めた。また、全世界からの外国人の入国受け入れを10月1日から一部再開することも決めた。
 消費喚起策は10月以降、4種類の事業が出そろう。コンサートや博物館などのチケット購入代金が1回あたり2千円を上限に割引される「Go To イベント」と、商店街に集客イベント費用を300万円まで補助する「Go To 商店街」は、10月中旬に始める。
 飲食業支援策「Go To イート」でも10月1日にネット予約した飲食に対するポイント還元がスタート。7月に始まった観光支援策「Go Toトラベル」は、東京都民や都内への旅行を10月1日から対象に加えた。 
●世界の死者100万人を超える
 新型コロナウイルスによる世界の死者が29日、米ジョンズ・ホプキンス大の集計で100万人を超えた。感染者も累計で3300万人以上に達している。
 中国で初の死者が出た今年1月以降の9カ月程で世界の約230人に1人が感染し、約7800人に1人が死亡した計算だ。死者数は3大感染症であるエイズやマラリアの近年の年間死者数を超え、結核にも迫る勢いだ。
 死者が最も多いのは米国(約20万5千人)で、ブラジル(約14万2千人)、インド(約9万6千人)、メキシコ(約7万6千人)、英国(約4万2千人)が続く。この5カ国で世界全体の半分以上を占めている。
●基準地価、3年ぶり下落 訪日客減など響く
 国土交通省は29日、土地売買の目安になる7月1日時点の基準地価を発表した。住宅地、商業地、工業地などを合わせた全用途の平均は前年より0.6%下がり、3年ぶりに下落した。昨年は0.4%の上昇だった。新型コロナウイルスの感染拡大で訪日客が激減したことなどが響き、都市部の商業地を中心に上昇基調が一転した。
 商業地は、前年の1.7%上昇から0.3%下落に転じた。下落は5年ぶり。住宅地は、0.7%下落で、前年より下落幅が0.6ポイント拡大した。
  ◇
 世界の感染者は約3415万人、死者は約101万人。
 日本国内で確認された感染者はクルーズ船の723人を含め8万5169人。うち退院者は7万7249人(10月1日現在)。

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