朝日中高生新聞
  • 日曜日発行/20~24ページ
  • 月ぎめ967(税込み)

まとめてわかる!ニュース1週間

10月3日ー10月9日

2019年10月13日付

3日 ふるさと納税、泉佐野除外のまま

総務省判断

 総務省が、大阪府いずみ市をふるさと納税制度の対象自治体に指定しないという判断を維持すると発表した。国地方係争処理委員会が9月、同市を制度から外した根拠に問題があるなどと再検討を勧告。根拠を一部見直したが、除外の判断は変えなかった。同市は提訴する方針。
 ふるさと納税制度をめぐっては、同市などが豪華な返礼品で多額の寄付を集め、返礼品競争が進んだとして総務省などが問題視。6月から対象自治体を総務省が事前審査する仕組みに変えた際、同市を除外した。

4日 首相 改憲議論を訴える

臨時国会召集

 第200回臨時国会が召集された。しんぞう首相は所信表明演説で憲法改正の議論を進めるよう呼びかけた=写真。野党の立憲民主党や国民民主党などが統一会派を結成し、政権への追及を強める構えを見せる。会期は12月9日までの67日間。
 首相は「令和の時代に、日本がどのような国を目指すのか。その理想を議論すべき場こそ、憲法審査会ではないか」と改憲論議の進展を求めた。2021年9月までの任期中の改憲を目指しており、与党側は今国会でまず改憲の手続きを定める国民投票法改正案を成立させたい考え。
 一方、野党側は首相が主導する改憲論議に慎重で、与野党の溝は深いままだ。

臨時国会
 内閣が災害対策などで必要なとき、臨時に議員を集めて開く国会。衆議院と参議院のいずれかで、総議員の4分の1以上の求めがあるときも開かれる。ほかに、毎年1月に始まる原則150日間の「通常国会」、衆議院の解散による総選挙後30日以内に召集される「特別国会」がある。

安倍晋三首相の写真
(C)朝日新聞社

4日 香港 デモ参加者にマスク禁止

政府が緊急法を発動 50年ぶり

 香港政府は「緊急状況規則条例(緊急法)」を約50年ぶりに発動した。香港が緊急事態などに陥った際、政府トップの行政長官に大きな権限を集中させる条例で、政府への抗議デモで参加者がマスクなどで顔を覆う行為=写真=を禁じる「覆面禁止法」を制定。立法会(議会)の審議を経ず、5日に施行された。
 緊急法の発動は英国の植民地だった1967年の大規模暴動以来で、97年の中国返還後は初めて。違反した場合はきん刑や罰金が科される。

香港のデモにマスクをして参加している市民の様子の写真
(C)朝日新聞社

4日 英語民間試験、大学36%使わず

2020年度 大学入学共通テスト

 2020年度から始まる大学入学共通テストで活用される英語民間試験について、文部科学省は、全国の大学・短大計1068校のうち、初年度に民間試験の成績の提供を受けるのは561校(53%)、大学だけでは483校(64%)になると発表した。内訳は国立大が94%、公立大が78%、私立大57%。短大は308校のうち78校(25%)。多くの課題が指摘されており、大学の約3分の1が活用を見送ることになった。
 英語の民間試験は「読む・聞く・話す・書く」の4技能を測る目的で共通テストに活用される。7種類の試験の成績を同列に扱って評価することや、1回2万円以上の費用がかかる試験もあり、家計や住む地域で受験機会に格差が生じる問題などが指摘されている。

7日 日本の取締船と北朝鮮漁船衝突

EEZ内で 60人救助

 半島の北西約340キロの日本の排他的経済水域(EEZ)内で、水産庁の漁業取締船と北朝鮮の漁船が衝突した。海上保安庁によると、漁船は沈没したが、乗組員約60人は全員が日本側の救命いかだなどで救助され、別の北朝鮮船に乗り込んで去ったという。
 EEZは沿岸から約370キロまでの海域で、沿岸国は、EEZ内の水産資源などを優先的に開発する権利がある。衝突の起きた海域は「大和やまとたい」と呼ばれ、スルメイカの好漁場として知られる。近年、北朝鮮漁船による違法操業が急増。海保や水産庁が取り締まりを強化していた。

日本の排他的経済水域と日本の取締船と北朝鮮漁船衝突事故を示した地図
(C)朝日新聞社

8日 愛知 「表現の不自由展」再開

8月に抗議で中止

 愛知県で開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で、電話抗議などから中止されていた企画展「表現の不自由展・その後」が再開した=写真。混乱を防ぐために入場者数を制限し、金属探知機で身体検査をするなど異例の対応を取った。
 8月1日に始まった不自由展は、慰安婦を表現する少女像など16作家の23作品を展示。放火やテロを予告するようなおどしや抗議が県などに殺到し、観覧者の安全確保などを理由に開始から3日で中止に追い込まれた。

「表現の不自由展・その後」の様子の写真
(C)朝日新聞社

8日 芝野虎丸八段、初の10代名人

囲碁 最年少でタイトル

 囲碁の名人戦で、挑戦者のしばとらまる八段(19)=写真=がちょう名人(39)に勝ち、4勝1敗でタイトルを取った。19歳11カ月での名人獲得は、20歳4カ月で名人になった10年前のやまゆう・現四冠(30)の記録を破り、囲碁七大タイトル戦史上最年少となる。規定により九段に昇段する。
 芝野八段は神奈川県相模さがみはら市出身。2014年9月のプロ入りから5年1カ月での九段昇段は、過去最速だった井山四冠の7年6カ月を上回る。

囲碁の芝野虎丸八段の写真
(C)朝日新聞社

9日 五輪選手村、EV自動運転車で移動

トヨタが公開

 トヨタ自動車は、大型電気自動車「eパレット」=写真=を24日から始まる東京モーターショーに展示すると発表した。2020年の東京五輪・パラリンピックの選手村で走らせる自動運転の車だ。
 全長約5メートル、幅は約2メートル、高さは約2.7メートル。最大20人が乗れる。1回の充電で約150キロ走り、最高時速は19キロ。
 選手村では十数台を2~3分おきに24時間、走らせる計画。23年の実用化を目指す。

大型電気自動車「eパレット」の写真
(C)朝日新聞社

日付は現地時間。記事の一部は朝日新聞社の提供です。

関連記事

最新の記事

    記事の一部は朝日新聞社の提供です。

    • 朝学ギフト

    トップへ戻る