朝日中高生新聞
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まとめてわかる!ニュース1週間

7月25日―8月2日

2019年8月4日付

25日 日産、営業利益98.5%減

従業員1万2500人以上削減へ

 日産自動車が2019年4~6月期決算を発表し、本業のもうけを示す営業利益が前年の同じ時期と比べて98.5%減の16億円で、大幅な減益だった。6月25日の株主総会を経て新体制に移ったが、米国などでの販売不振が響いて厳しい結果になった。
 カルロス・ゴーン前会長が進めた拡大路線があだとなって悪化した業績を立て直すため、世界の従業員の約10%にあたる1万2500人以上の人員を削減するなどの構造改革策も発表した。

営業利益
 企業の主な営業活動から生じる利益のこと。売上高から、仕入れにかかった売上原価や販売費などを差し引いて求める。数値が大きいほど「もうけている企業」。計算した額がマイナスとなった場合は営業損失という。

25日 はやぶさ2 着陸時の画像公開

JAXA 穴と太古の砂や石

 宇宙航空研究開発機構(JAXAジャクサ)は、小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」に7月11日に再着陸した際に写した、人工クレーターなどの画像を公開した。ぽっかりと穴が開いた様子と、地下にあった太古のままの砂や石が周囲に降り積もっているのがわかる。
 着陸時に採取した砂や石が入ったカプセルは、来年末ごろに地球に届く予定だ。

25日 北朝鮮、弾道ミサイル2発発射

安保理決議に違反 日本も抗議

 韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮が東部のウォンサン付近から日本海に向け、短距離ミサイル2発を発射したと発表した。韓国政府は「新型の短距離弾道ミサイル」だとする分析結果を発表した。日本政府も弾道ミサイルと判断。国連安全保障理事会の決議に違反するとして7月29日、北朝鮮に抗議した。北朝鮮のミサイル発射は5月9日以来。 北朝鮮は7月31日と8月2日にも、短距離のしょう体を発射した。1週間あまりで3回の発射は異例。

朝鮮半島の地図画像
(C)朝日新聞社

26日 券なくても触れあえる五輪に

東京・臨海副都心に交流の場設置へ

 2020年の東京五輪で初めて行われる「アーバン(都市型)スポーツ」の会場となる東京の臨海副都心エリア。五輪期間中、チケットがなくても選手の練習が見られたり、ハイタッチなどで触れあったりできる場所をつくると、大会組織委員会が発表した。史上初の試みという。
 「スタジアムから街中」「見る五輪から触れあう五輪」への変化の象徴として、3人制バスケットボールとスポーツクライミングを行うあおに「プレーグラウンド」と名付けた公開練習場を設ける。
 第2聖火台周辺には、約2キロの遊歩道「オリンピックプロムナード」を設け、スポーツや芸術のパフォーマンスを行う。

臨海副都心エリアの地図画像
(C)朝日新聞社

26日 脱24時間 店の半数「検討したい」

ファミリーマート

 国内コンビニ2位のファミリーマートが店主にアンケートを行ったところ、営業時間の24時間からの短縮を「検討したい」という回答が半分にあたる約7千店にのぼった。人手不足を背景に24時間営業が難しくなっている店が少数ではないことがはっきりした。
 アンケートは6月、直営店などの一部を除く全国の1万4848店を対象に行い、98%から回答を得た。時短営業を「検討したい」とした理由は「深夜帯の客数が少なく、収支改善が可能」と「人手不足のため」が、それぞれ半分近くを占めた。
 人手不足の影響が社会問題化し、コンビニ各社は時短や無人営業などの実験を進めている。

28日 瀬戸大也選手、世界水泳2冠

個人メドレー 東京五輪内定

 水泳のだい選手(25)=写真=が、韓国・クァンジュで開かれた世界選手権の男子400メートル個人メドレーで2大会ぶり3度目の優勝を果たした。この種目での東京五輪出場が内定した。7月25日の200メートル個人メドレーでも優勝していて、2個目の金メダルだ。
 日本勢の1大会2冠は、2003年のきたじまこうすけさん(16年に引退)に続いて2人目。世界選手権の金メダルは通算4個となり、北島さんを抜いて日本選手の歴代最多となった。

瀬戸大也の写真
(C)朝日新聞社

29日 シベリア抑留 遺骨を取り違え?

厚労省 5年前に持ち帰った16人分

 第2次世界大戦後に旧ソビエト連邦(今のロシアなど)・シベリア地域によくりゅうされて亡くなった日本人の遺骨として、厚生労働省の派遣団が5年前に持ち帰った16人分の遺骨について、日本人のものでない可能性が高いことがわかった。厚労省は昨年から把握していたが、公表していなかった。
 職員2人は2014年8月にシベリアのザバイカル地方を訪問。ロシア側から日本人抑留者の埋葬地とされる場所の地図と名簿を受け取り、現地の専門家と遺骨収容にあたった。帰国後の調査で、DNA鑑定を依頼した専門家から「16人はすべて日本人ではない可能性が高い」と伝えられたという。

シベリア抑留
 第2次世界大戦が終わった時に旧満州(今の中国東北部)などにいた日本兵や民間人を、旧ソ連がシベリア各地の強制収容所に連行した。強制的に働かされ、寒さや飢えに苦しんだ。厚生労働省の推計では、シベリアとモンゴルに計57万5千人が抑留され、うち約5万5千人が亡くなった。

30日 日本人平均寿命、過去最高を更新

厚労省 女性87.32歳、男性81.25歳

 2018年の日本人の平均寿命は女性が87.32歳、男性が81.25歳で、いずれも過去最高だったことが厚生労働省の発表でわかった。女性が6年連続、男性が7年連続で過去最高を更新した。
 18年の平均寿命は前年と比べ、女性は0.05歳、男性は0.16歳延びた。男女ともに、がん、しんしっかん、脳血管疾患による死亡率が改善した影響だという。この三つの病気で死亡する確率は男性50.06%、女性45.52%だった。
 厚労省がデータを持つ50の国・地域の中で、日本人の平均寿命は女性が2位、男性が3位。

平均寿命の表画像

30日 働く女性、初の3千万人超え

総務省 賃金面の男女差縮まらず

 総務省が発表した6月の労働力調査で、女性の就業者数が前年の同じ月より53万人増えて3003万人となり、初めて3千万人を超えた。男性は同7万人増の3744万人。働き手の人数の男女差は縮まりつつあるが、女性の働き手の半分程度は正社員よりも賃金が低い非正規雇用で、賃金面の男女差はなお大きい。
 6月の完全失業率(季節調整値)は2.3%だった。バブル経済期の1989年6月の失業率も同水準の2.2%(同)だったが、就業者数は男性3686万人、女性2553万人だった。

就業者数のグラフ画像
(C)朝日新聞社

30日 五輪チケット 追加販売

68万枚 8日から受け付け

 2020年東京五輪の組織委員会は、チケットの追加抽選販売の受け付けを8月8日未明から始める、と発表した。締め切りは8月19日午前11時59分。5月の第1次抽選で当たらなかった約416万人が対象で、抽選結果は9月11日に通知する。公式販売サイトで申し込みを受け付け、販売枚数は68万枚余りを見込んでいる。
 対象は水泳(飛び込み)や野球、マラソン、サッカーなど20競技の170枠。予選だけでなく、決勝や3位決定戦などメダル争いの試合も抽選にかかる。

31日 中3英語「書く・話す」に課題

全国学力調査

 文部科学省は、全国の小学6年と中学3年を対象に行った今年度の全国学力調査の結果を公表した。中3で初めて出題された英語は「聞く・読む・書く・話す」の4技能のうち、「書く・話す」の平均正答率が5割未満だった。
 今年度の学力調査は12回目。4月に行われ、約212万人が参加した。英語のほか、毎年行っている国語と算数・数学も出題された。
 英語の「聞く・読む・書く」の問題の平均正答率は56.5%。技能別にみると、「聞く」が68.3%、「読む」が56.2%、「書く」が46.4%だった。「話す」は30.8%で、調査に加わった生徒数が異なるため、参考値とした。

31日 かんぽ生命 契約3千万件確認へ

日本郵政 不適切販売受け

 かんぽ生命が保険料を二重に支払わせるなど不適切な販売をしていた問題を受け、日本郵政グループは、契約を持つ全2千万人の3千万件分に案内状を送り、不利益があったかどうかを確認すると発表した。過去5年間で見つかった不利益の疑いのある計18万3千件は詳しく調べる。
 対象は保険料を二重に払っていた事例の約7万件など。8月中に案内状を送り、9月上旬までに電話もかけて加入時の状況や契約を元に戻したいかなどを聞く。必要な人には訪問し、年内をめどに調査を終える。9月末時点の状況を中間報告する。
 不適切な販売を生んだ態勢を改めるため、日本郵便は今年度の営業ノルマを取りやめる。また、金融庁は秋にもかんぽに立ち入り調査し、業務改善命令などの処分を考えるという。

日付は現地時間。記事の一部は朝日新聞社の提供です。

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