朝日中高生新聞
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まとめてわかる!ニュース1週間

6月13日―6月19日

2019年6月23日付

13日 中東で日本企業の船に攻撃

ホルムズ海峡

 中東のホルムズ海峡付近で、日本の海運会社が運航するタンカーが航行中に複数回、攻撃を受けたと、国土交通省が発表した。フィリピン国籍の乗組員21人にけがはなかった。
 米国防総省は、イランの精鋭部隊・革命防衛隊による犯行と主張しているが、イラン政府は関与を全面否定している。

ホルムズ海峡
 中東のペルシャ湾とオマーン湾の間にある海峡で、最も狭いところは幅30キロあまり。ペルシャ湾岸諸国で採れる石油を積んだタンカーなどの大事な通り道で、日本が輸入する原油なども多く通過している。

ホムズ海峡を示した地図

13日 ハメネイ師「核製造しない」

イラン最高指導者 安倍首相と会談

 イランを訪問したしんぞう首相は、首都テヘランで最高指導者ハメネイ師と会談した。首相は会談後、記者団に「ハメネイ師からは『核兵器を製造も保有も使用もしない。その意図はない』との発言があった」と明らかにした。
 一方、イラン側によると、ハメネイ師は米国への不信感を表し、トランプ大統領との対話に否定的な姿勢を示した。

13日 大谷選手がサイクル安打

大リーグ 日本選手初

 米大リーグ、エンゼルスのおおたにしょうへい選手(24)=写真=が、フロリダ州で行われた試合で、日本選手として初めてサイクル安打を達成した。サイクル安打は1人の選手が1試合中に、単打・二塁打・三塁打・本塁打のすべてを打つこと。「偉大な(日本の)先輩がいる中で初めて達成できて、すごくうれしい。自分の自信になる」と話した。

大谷翔平選手の写真
(C)朝日新聞社

13日 プラスチックごみで表彰台

東京五輪・パラ 回収呼びかけ

 2020年東京五輪・パラリンピックの表彰台を使い捨てプラスチックで作るプロジェクトが始まった。東京都内で発表会が開かれ、元プロテニスプレーヤーのまつおかしゅうぞうさん、空手のうえくさあゆみ選手が回収への協力を呼びかけた=写真。回収箱は流通大手イオンの全国約2千店舗に置かれる予定。

松岡修造さんと植草歩選手の写真
(C)朝日新聞社

14日 18歳久保選手、強豪レアル移籍

サッカー 年俸2億4千万円

 サッカーの強豪レアル・マドリード(スペイン)は、日本代表でJ1・FC東京に所属していたMFミッドフィールダーたけふさ選手(18)=写真=を獲得したと発表した。5年契約で、ねんぽうは200万ユーロ(約2億4千万円)とみられる。
 久保選手は10歳でレアルのライバルチーム、バルセロナ(スペイン)の下部組織に加入。16歳でFC東京とプロ契約を結んだ。日本代表では、9日の親善試合で史上2番目の若さで初出場を果たしている。

久保建英選手の写真
(C)朝日新聞社

14日 スマホ見すぎで「内斜視」に?

子どもや若者に急増

 短期間のうちに片方の目の瞳が内側に寄って左右の目の視線がずれる「急性ないしゃ」が、子どもや若者の間で増えているおそれがある。スマートフォンなどを長時間使うことが影響している可能性があり、日本小児眼科学会と日本弱視斜視学会が、調査結果を発表した。
 スマホのような小さな画面を長時間見続けると急性内斜視が起こることは、韓国の研究チームなどが指摘しているが、原因は科学的に証明されていない。両学会は原因を明らかにし、治療や予防につなげるため、今年秋から調査を始める。
 治療には、スマホを長時間使わないほか、手術で眼球の向きを修正する方法などがある。

急性内斜視を説明した画像

14日 エボラ出血熱の死者1400人超

アフリカ・コンゴ民主 対策は難航

 世界保健機関(WHO)は、アフリカ中部のコンゴ民主共和国で、エボラ出血熱による死者が昨年8月から計1411人になったと発表した。2014年に西アフリカで流行して以来の規模で、感染が拡大している。治安の悪化で、治療にあたる医師や施設が襲撃されるなど、封じ込め対策は難航している。

エボラ出血熱
 エボラウイルスに感染して起こる感染症。高熱が出て全身にだるさを感じ、げりの症状や、肝臓や腎臓に異常が出る。重症化すると歯ぐきなどから出血し、死に至る。患者の血液やつばなどを直接さわることで、人から人へとうつる。

16日 大阪・吹田で警官襲撃 男を逮捕

拳銃奪い逃走

 大阪府警察すい署のせんやま交番前の路上で、男性警察官(26)が包丁で刺され、実弾入りの拳銃が奪われた=写真は現場。府警捜査本部は17日、33歳の男を同府みの市内で確保し、強盗殺人未遂の疑いで逮捕した。拳銃も押収したが、実弾は1発足りなかった。巡査が襲われた約30分後に、周辺の複数の住民が破裂音を聞いたと証言しており、捜査本部は容疑者が住宅街で発射した可能性があるとみている。
 容疑者は調べに対し、容疑を否認しているという。

拳銃が奪われた現場を上空から撮った写真
(C)朝日新聞社

大阪府の地図

16日 海洋プラごみ削減策で合意

G20環境閣僚会合 各国の情報共有

 長野県かるざわ町で開かれた主要20カ国・地域(G20)エネルギー・環境関係閣僚会合は、2日間の日程を終え、閉幕した。各国の海洋プラスチックごみを減らすための自主的な取り組みを定期的に報告し、共有する国際的な枠組みをつくることなどを含む共同声明を採択した。
 もう一つの主要テーマだった気候変動では、地球温暖化対策の国際ルール「パリ協定」をめぐる米国とほかの国・地域の対立は解けなかった。合意することを優先し、パリ協定に参加している国は、合意内容を全面的に実行することを再確認する、との表現にとどまった。

16日 香港で過去最大級のデモ

逃亡犯条例の政府対応に反発

 刑事事件の容疑者を中国本土に引き渡せるようにするホンコン政府の「逃亡犯条例」改正案に反対するデモ行進が、香港中心部であった=写真。主催者側は200万人近くが集まったとし(警察発表は33万8千人)、過去最大級のデモとなった。
 香港政府は18日、改正案について、事実上廃案になるとの見通しを示し、政府としてそれを受け入れる考えを明らかにした。ただ、改正案の即時撤回はせず、行政長官が自身の辞任も否定したことに民主派は反発。混乱が収束するかは見通しが立たない。

逃亡犯条例改正案に反対するデモ行進の様子を撮った写真
(C)朝日新聞社

16日 なでしこ決勝T進出決める

サッカー女子W杯

 フランスで開かれているサッカーの女子ワールドカップ(W杯)で、1次リーグD組の日本代表(なでしこジャパン)は、最終戦の結果を待たずに3大会連続の決勝トーナメント(ベスト16)進出を決めた。
 2戦目となる14日のスコットランド戦では2―1で勝利=写真はいわぶち選手(左手前)の先制ゴールを喜ぶ選手たち。19日の最終戦ではイングランドに0―2で敗れた。日本は1次リーグで1勝1敗1分けの勝ち点4のD組2位。決勝トーナメント1回戦で25日、E組1位と対戦する。

14日のスコットランド戦で岩渕真奈選手の先制ゴールを喜ぶ選手たちの写真
(C)朝日新聞社

17日 日本の人口、2058年に1億人割れ

世界は57年に100億人突破

 国連人口部は、2057年に世界の人口が100億人を突破する一方で、日本の人口は58年に1億人を下回るとする推計を発表した。2100年には日本の人口は7500万人になるとしている。2年ごとに発表される推計で、前回の17年は日本の人口が1億人を下回るのは65年としていた。
 推計で世界の平均寿命は現在の72.6歳から50年には77.1歳となる。

世界と日本の人口の推移のグラフ
(C)朝日新聞社

18日 新潟で震度6強

震源は山形県沖 けが人28人

 山形県沖を震源とする地震があり、新潟県むらかみ市で最大震度6強を記録するなど、日本海沿いを中心に広い範囲で大きな揺れが観測された=写真は山形県つるおか市の小学校で倒壊した相撲場。地震の規模を示すマグニチュードは6.7と推定。気象庁は一時、山形県から石川県の沿岸に津波注意報を出した。新潟港で10センチの津波を観測した。総務省消防庁によると、山形、新潟など5県で計28人のけが人が出た(19日現在)。

山形県鶴岡市の小学校で倒壊した相撲場を外から撮った写真
(C)朝日新聞社

19日 日本の先生、働く時間「世界一」

2018年国際調査 2回連続

 先生の働く時間は世界一長い状態が続いている――。経済協力開発機構(OECD)が、先生の働き方などについて48カ国・地域で実施した2018年の国際調査の結果を公表した。日本の「世界一」は13年の調査に続き2回連続。
 中学校の先生は週56.0時間(平均は38.3時間)。部活動などの課外活動が7.5時間(同1.9時間)、事務作業が5.6時間(同2.7時間)で、平均より大幅に長くなった。今回は小学校の調査も15カ国・地域であり、日本が54.4時間で最長だった。

19日 改正児童福祉法が成立

親の体罰禁止 20年4月施行

 児童虐待防止の強化に向けた改正児童福祉法などが、参議院で可決され、成立した。
 子どもが虐待で亡くなる事件が相次いだことを受け、親などが「しつけ」と称して体罰を加えることを禁じると明記した。また、子どもの安全確保を最優先とし、保護などをする児童相談所が「介入」の対応にあたる職員と「支援」を担当する職員を分けることなども盛り込まれた。一部を除いて来年4月に施行される。

19日 年金問題中心に党首討論

1年ぶり 参院選を前に

 安倍晋三首相と野党党首による約1年ぶりの党首討論が開かれた。参議院議員選挙が迫る中、老後の生活費が、年金をもらっても2千万円不足するとした金融庁の審議会報告書をめぐる問題が起きた。野党側は報告書について指摘し、老後の生活不安の問題を中心に議論を広げた。
 立憲民主党のえだゆき代表は首相に対し「年金の『安心』を強調し、国民の不安に向き合っていない」と指摘。麻生あそうろう金融相が報告書の受け取りを拒否したことを批判した=写真左が枝野代表、右は安倍首相。
 首相は報告書で「誤解が生じた」と説明しつつ、安倍政権で年金財政が改善したと強調し、年金制度は持続すると訴えた。

党首討論会での枝野代表と安倍首相を撮った写真
(C)朝日新聞社

日付は現地時間。記事の一部は朝日新聞社の提供です。

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