朝日中高生新聞
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まとめてわかる!ニュース1週間

8月30日ー9月4日

2018年9月9日付

30日 児童虐待、過去最多13万件

2017年度 厚労省発表

 全国の児童相談所が2017年度に対応した18歳未満の子どもへの虐待件数は13万3778件で、前年度から1万1203件(9.1%)増えた。調査を始めた1990年度から27年連続で増え続けている。厚生労働省は虐待に対する関心が高まったことで、児童相談所への通報が増えたと見ている。
 総件数のうち半数以上が、暴力をふるう様子を見せたり話を聞かせたりして子どもの心を傷つける「心理的虐待」で、7万2197件。この5年で3倍に増えている。「身体的虐待」「ネグレクト(育児放棄)」が続いた。

31日 沖縄県、辺野古埋め立て承認撤回

政府、執行停止申し立てへ

 沖縄県わん市にある米軍てん飛行場をへ移す計画をめぐり、沖縄県は、8月に亡くなったながたけ知事の前の知事が認めた辺野古沿岸部の埋め立て承認をてっかいした。埋め立て承認の効力は失われ、移設工事は中断された。政府は対抗策として、撤回の効力を失わせる執行停止を裁判所に申し立てる考え。
 根拠として、県は、埋め立て予定海域に軟弱な地盤があることやサンゴの環境保全対策に問題があることなど、埋め立てを承認した際の留意事項や法に違反する点が複数あったと説明した。

沖縄県の地図。名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブの位置と普天間飛行場の位置を指し示す
(C)朝日新聞社

31日 概算要求、過去最大102兆円台

来年度予算

 2019年度予算の各省庁の概算要求が出そろった。総額は過去最大の102兆円台後半になる見込みで、5年連続で100兆円を超えた。
 高齢化によって社会保障費が増えているため、厚生労働省は18年度当初予算より2.5%多い31兆8956億円を要求している。防衛省も北朝鮮のミサイル対策などで2.1%多い5兆2986億円を要求。どちらも過去最大だ。

概算要求
 それぞれの省庁が、国の予算を管理する財務省に、来年度行いたい事業に必要なおおまかな金額を求めること。政府は要求額がふくらまないように、予算額に上限を設けたり、要求のルールをつくったりする概算要求基準(シーリング)を7月ごろに決める。その基準に従い、各省庁は8月31日までに提出する。

31日 「ネット依存」中高生93万人

厚労省推計 5年で40万人増

 「ネット依存」の疑いが強い中高生が全国で推計約93万人に上ると、厚生労働省の研究班が発表した。5年前と比べて約40万人増え、とくに中学生は2倍以上に上る。ネット依存は、スマートフォンのゲームやSNSなどインターネットの使い過ぎが日常生活のさまたげになっている状態。
 研究班が2017年度、全国の中学・高校103校の約6万4千人から回答を得て、推計した。依存の疑いが強い生徒の割合は、中学生で12.4%(12年度6.0%)、高校生は16.0%(同9.4%)で、中高生全体では7人に1人にあたる。

9月2日 アジア競技大会閉幕

MVPに競泳・池江選手

 インドネシア・ジャカルタで行われた第18回アジア競技大会が閉幕した。日本は金75、銀56、銅74のメダルを獲得。日本の金メダル数は、1966年のタイ・バンコク大会の78に次ぐ2番目。
 大会最優秀選手(MVP)には、競泳女子のいけ選手(18)=写真中央=が選ばれた。池江選手は、アジア女子選手と日本選手の1大会での最多記録を更新する6個の金メダルを取った。

 閉会式でジャンプする池江璃花子ら日本選手団の写真
(C)朝日新聞社

3日 就活指針の廃止を表明

経団連会長

 大手企業などからなる日本経済団体連合会(経団連)のなか西にしひろあき会長は、新たに大学や大学院を卒業する学生の採用選考に関する指針について、2021年春入社の対象者から、廃止する考えを示した。正式決定はまだだが、大学からの反発も予想される。
 経団連は就職活動の日程を「3月に説明会解禁」「6月に採用面接など選考解禁」と定め、約1600社の会員企業に守るよう求めているが、事実上、前倒しされていると指摘されてきた。

3日 根尾選手、サイクル安打達成

U18アジア野球選手権

 U18(18歳以下)の第12回アジア野球選手権大会が、KIRISHIMAキリシマサンマリンスタジアム宮崎などで開幕した(9日まで)。高校日本代表は1次リーグA組の初戦でホンコンに26―0で五回コールド勝ちした。この試合で日本のあきら選手(大阪とういん)は二回、左翼線三塁打、右越え本塁打、中前安打を放つなど計13安打を集めた。三回の左前二塁打でサイクル安打を達成した。
 パキスタンが選手がそろわず直前に不参加となり、7カ国・地域の参加となった。

4日 医学科 男子合格率、女子の1.2倍

文科省調査 過去6年平均

 文部科学省は、医学部医学科がある全国81大学の入学者選びを調べた結果、医学科の合格率は過去6年間の平均で男子が女子の約1.2倍だったと発表した。毎年、約6~7割の大学で男子の合格率が女子を上回っていた。調査は、東京医科大学が女子や3浪以上の男子を不利に扱っていた問題などを受けて行われた。合格率は男子は11.25%で、女子は9.55%だった。
 2017年度の学校基本調査で、志願者に対する入学者の割合を全学部全学科でみると、女子は入学率が15.87%で、男子の13.15%の約1.21倍だった。理学系や工学系の多くの学部でも女子の入学率は男子より高かった。
 文科省は今後、男女の合格率の違いの理由などを大学側に聞く予定。

日付は現地時間。記事の一部は朝日新聞社の提供です。

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