朝日中高生新聞
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まとめてわかる!ニュース1週間

4月19日―4月27日

2018年4月29日付

19日 硫黄山が250年ぶり噴火

霧島連山 警戒レベル3に 

 鹿児島県と宮崎県の県境にあるきりしま連山のえびの高原・おうやま(宮崎県えびの市、1317メートル)が噴火した=写真手前、奥は活動を続けるしんもえだけ
 気象庁は噴火警戒レベルを「2」(火口周辺規制)から「3」(入山規制)に引き上げ、火口からおおむね2キロの範囲で大きな噴石などに注意するよう呼びかけている。硫黄山の噴火は1768年以来250年ぶり。

霧島連山のえびの高原・硫黄山が噴火している様子の写真
どちらも(C)朝日新聞社

大きな噴石などに警戒が必要な範囲を示した地図

19日 さようならPHS

2020年7月、個人向け終了

 個人向けのPHS=写真は1999年のもの=サービスを行っているソフトバンクとウィルコム沖縄は、2020年7月末でPHS事業を終了すると発表した。携帯電話に押されて利用者が減り、回復が見込めないためで、95年に始まったPHSサービスは25年の歴史に幕を閉じる。
 PHSは「Personal Handyphone System」の略称。当初、若者を中心に「ピッチ」の愛称で人気を集め、契約数はピークの97年に700万件を超えた。

1999年のPHSの写真

19日 スワジランドが「エスワティニ」に

独立50年式典で国名変更を発表

 アフリカ南部の王国スワジランドの国王ムスワティ3世が、自身の誕生日と独立50年を祝う式典で、国名を「エスワティニ」に変えると発表した。スワジ語で「スワジの地」を意味する。
 スワジランドは1968年に英国から独立。世界でも数少ない「絶対君主制」で、国王が政治を行う権利や法律を作る権利を握る。失業率が約25%、成人のエイズウイルス感染率が30%近いなど多くの問題を抱え、苦しい生活が続く国民からは民主化を求める声があがっている。

南アフリカの地図
(C)朝日新聞社

20日 なでしこ、アジア・カップ連覇

サッカー女子

 サッカー女子のアジア・カップの決勝が中東ヨルダンの首都アンマンで行われ、日本代表「なでしこジャパン」がオーストラリアを1―0で破り、2大会連続2度目の優勝を果たした。途中出場のよこやま選手が決勝点を奪った。
 日本はこの大会で、来年6月に開幕するワールドカップ(W杯)フランス大会の出場も決めている。

20日 G20閉幕 米中摩擦に打開策なく

高関税かけあう姿勢

 米ワシントンで開かれていた主要20カ国・地域(ジー20トゥエンティ)財務相・中央銀行総裁会議が2日間の日程を終え、閉幕した。各国は米国と中国の通商さつへの危機感を共有したものの、打開策は見えない。
 米国と中国は自国の利益を守ろうと、互いに高い関税をかける案を発表している。保護主義が他地域にも波及すれば、企業は国境を越えた投資に踏み切らなくなり、景気を大きく冷やす。来年の議長国である日本には、より効果的なG20の枠組みを探ることが求められる。

G20
 G7(主要7カ国)のカナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国、米国に加え、ロシア、中国、インド、韓国、インドネシア、オーストラリア、サウジアラビア、南アフリカ、トルコ、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、ヨーロッパ連合(EU)が入る。

20日 北朝鮮、核実験中止の考え示す

大陸間弾道ミサイルの試射も

 北朝鮮のキムジョンウン朝鮮労働党委員長が、核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試射を中止する考えを示した。北東部にあるハムギョンブクプンの核実験場も閉鎖するという。朝鮮中央通信が正恩氏の報告として伝えた。
 北朝鮮と米国は6月初旬までに史上初めての首脳会談を行う予定で、非核化の意思を具体的に示すねらいがあるとみられる。

20日 ラグビーW杯のキャンプ地内定

2019年日本大会 52カ所

 2019年秋に国内12会場で開催されるラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の組織委員会は、出場20チームが1次リーグ期間中に使用する公認キャンプ地に59自治体、52カ所が内定したと発表した。日本代表は東京都内の2カ所と浜松市に、大会3連覇を目指すニュージーランドは千葉県うらやす市や大分県べっ市などに決まった。
 公認キャンプ地には全国90自治体から76カ所の立候補があった。試合会場までの移動距離や室内練習場の規模などの基準を満たした会場から絞り込んだ。

22日 羽生選手、高木姉妹が地元がいせん

仙台市、北海道幕別町でパレード

 韓国・ピョンチャン五輪のフィギュアスケートで金メダルを獲得し、五輪で2連覇した羽生はにゅうづる選手(23)が、出身地の仙台市でパレードを開いた。沿道には10万8千人の観客が集まった。羽生選手が演技の決めポーズをすると大歓声があがった。
 スピードスケートで金メダルなど五つのメダルを取った姉妹、たか選手(25)と選手(23)も、出身地の北海道まくべつ町でパレードを開催し、約1万8千人が集まった。

北海道幕別町で行われたパレードで手を振る、高木菜那選手と妹の美帆選手の写真
高木菜那選手(車上右)と妹の美帆選手(同左)=北海道幕別町
(C)朝日新聞社

22日 沖縄市長選、政権側が勝利

翁長知事の支援候補3敗目

 沖縄県沖縄市長選挙が投開票され、しんぞう政権が応援した無所属現職のくわ氏(62)が、ながたけ知事が推す無所属新顔の前市議会議員、もろさとひろ氏(56)を破り、再選を決めた。投票率は47.27%で過去最低だった。
 米軍てん飛行場(わん市)を沖に移す問題で、移設工事を進めたい政権と、反対する翁長知事は対立している。秋の知事選挙の前の市長選で、翁長知事の支援候補は名護市、いしがき市に続く3敗目で、立て直しを迫られている。

23日 北朝鮮の非核化を要求

G7外相会合が閉幕

 カナダ・トロントで開かれた主要7カ国(G7)の外相会合は、非核化に向けた具体的な行動を北朝鮮に求めることなどを盛り込んだ共同声明を採択し、閉幕した。シリアで続く内戦の問題については、化学兵器使用の疑いのあるアサド政権を支援するロシアの責任を問う声も盛り込まれた。

23日 外相、核拡散問題で会合に出席

NPT再検討会議の準備委

 世界の核拡散問題などを話し合う核不拡散条約(NPT)再検討会議の準備委員会が、スイス・ジュネーブで始まった。日本からはこうろう外相が出席。昨年9月に署名が始まった核兵器禁止条約の必要性を訴えるため、広島と長崎の被爆者らもNGOの立場で参加する。
 2020年のNPT再検討会議に向けた準備委員会で、昨年に続き2回目の会合。約190カ国の代表団が参加して、5月4日まで行われる。

核不拡散条約(NPT)
 核兵器を保有できる国を米国、ロシア、英国、フランス、中国の5カ国に限定し、核保有国を増やさないようにする核不拡散や、核兵器を減らす核軍縮などが目的。1970年に発効し、日本を含む191の国・地域が参加する(2015年2月現在)。

23日 「鉄人」衣笠祥雄さん亡くなる

プロ野球 国民栄誉賞も受賞

 プロ野球の広島東洋カープで1987年に当時の連続試合出場の世界記録を塗り替え「鉄人」と呼ばれたきぬがささちさん=写真=が、大腸がんのため死去した。71歳だった。
 京都府の出身。65年に広島に入団し、強打の三塁手として活躍。広島の5度のリーグ優勝、3度の日本一に貢献した。連続試合出場の記録は2215試合。プロ野球ではおうさだはるさん(77)に続く2人目の国民栄誉賞を受賞した。

衣笠祥雄さんの写真
(C)朝日新聞社

25日 JR宝塚線脱線事故から13年

現場マンションを「祈りの杜」へ

 乗客と運転士計107人が死亡、562人が負傷したJRたからづか線(ふくやま線)脱線事故から13年を迎えた。制限時速を50キロ近く超えてカーブに進入、ブレーキが間に合わず脱線した事故。電車が衝突した兵庫県尼崎あまがさき市の9階建てマンションは、JR西日本が最高4階まで階段状に残して屋根をかける工事を進めている=写真。現場全体を「祈りのもり」とし、れいや犠牲者名の碑などを設ける。今夏にも完成させる。

屋根をかける工事を進めている、現場マンションの写真
(C)朝日新聞社

25日 辺野古護岸工事、開始から1年

反対派市民らと機動隊もみ合い

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設のため、政府が海を埋め立てるための護岸工事を始めて1年がたった=写真。沖縄防衛局は、護岸で囲い込んだ海域から7月にも土砂投入を始める構えだ。反対派の市民ら数百人が座り込み、強制的に移動させようとする機動隊ともみ合いが続く。

辺野古護岸の工事開始から1年がたった写真
(C)朝日新聞社

沖縄県の地図

26日 大川小津波訴訟、二審も賠償命令

仙台高裁 市と県に

 2011年3月11日の東日本大震災の津波で児童と教職員計84人が犠牲になった宮城県石巻いしのまき市立おおかわ小学校をめぐる裁判で、児童23人の遺族が市と県に約23億円の損害賠償を求めた訴訟のこうしん判決が、仙台高等裁判所であった。判決は学校の震災前の防災対策に不備があったと認め、16年10月の一審判決より多い約14億4千万円の賠償を市と県に命じた=写真。
 仙台地方裁判所の一審判決は津波襲来前の「7分間」の学校側の過失責任を認めたが、双方が異議を唱えて控訴していた。

勝訴と書かれた紙を掲げている写真
(C)朝日新聞社

27日 南北首脳会談 11年ぶり

板門店の韓国側施設で

 韓国のムンジェイン大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長による南北首脳会談が、軍事境界線上のパンムンジョムの韓国側施設で開かれた。南北首脳会談は2000年と07年に続き3回目、11年ぶり。

日付は現地時間。記事の一部は朝日新聞社の提供です。

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