朝日中高生新聞
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まとめてわかる!ニュース1週間

3月14日―3月20日

2018年3月25日付

14日 大飯原発3号機を再稼働

新規制基準下で6基目

 関西電力は、おお原子力発電所3号機(福井県、出力118万キロワット)=写真=を再稼働した。2011年3月の東京電力福島第一原発の事故後、国がつくった新規制基準下での再稼働はこれで4カ所6基目となる。福島第一原発の事故後、原子力規制委員会はこれまでに、7原発14基で新基準への適合を認めている。

大飯原子力発電所3号機の写真
どちらも(C)朝日新聞社

大飯原子力発電所から30キロの範囲を示した地図

14日 全米で高校生らが銃規制の抗議

フロリダ銃乱射から1カ月

 米フロリダ州の高校での銃乱射事件から1カ月。全米各地で高校生らが「もうたくさんだ!」を合言葉に抗議活動を行った=写真はワシントンのホワイトハウス前。
 事件の犠牲者17人にあわせ、午前10時からの17分間、教室を離れ街頭やグラウンドで無言でプラカードを掲げたり、地面に横たわったりして、銃規制の強化と学校の安全確保を求めた。主催者団体によると、抗議活動は全米3千カ所で行われた。

抗議する高校生らの写真
(C)朝日新聞社

15日 原発自主避難、国・東電に賠償命令

京都地裁 集団訴訟全国5件目

 東京電力福島第一原発の事故で、京都府に避難した57世帯174人が、国と東電に損害賠償を求めた集団訴訟の判決が、京都地方裁判所であった。自主的な避難でも相当な理由が認められるケースがあるとして、国と東電に対し、自主避難者ら110人に計約1億1千万円の賠償を命じた=写真は判決結果を知らせる弁護士ら。原発事故を巡る全国約30の集団訴訟の地裁判決は全国5件目。
 16日、福島県から東京都に避難した住民ら17世帯47人が国と東電に損害賠償を求めた集団訴訟の判決が東京地裁であった。国と東電に対し、42人に計約5900万円を支払うよう命じた。
 22日には、福島県内の避難指示区域に住んでいた住民ら216人が東電に損害賠償を求めた集団訴訟の判決が福島地裁いわき支部であった。213人に計6億1千万円を支払うよう東電に命じた。

判決結果を知らせる弁護士らの写真
(C)朝日新聞社

16日 公立校24%、いじめの判断限定的

総務省

 総務省は、公立小中学校・高校の24%(59校)で「いじめ」の判断基準が、いじめ防止対策推進法の定義よりも限定的にとらえられているとの調査結果を発表した。同省行政評価局が2016年度に全国249校を対象に行った調査。
 法律は「対象となった児童等が心身の苦痛を感じている」ならいじめとしているが、24%の学校が、集団性なども基準にしていた。いじめの発見や対応が遅れかねないため、同省は文部科学省に、学校へしっかり定義を伝えるよう勧告した。

17日 中国、習氏が国家主席再任

副主席には盟友・王氏

 中国の国会にあたる全国人民代表大会(全人代)で、中国共産党のシーチンピン総書記(64)が2期目の国家主席に選出された。国家副主席には前党中央規律検査委員会書記のワンチーシャン氏(69)が選出された=写真は握手を交わす王氏(左)と習氏。王氏はかつて習氏の右腕として、官僚の汚職などをなくす「反腐敗闘争」を率いた。
 習氏は昨秋の党大会で党総書記と党中央軍事委員会主席に再任された。再び党、軍、国家のトップに就き、信頼する王氏を国家副主席にすえ、自らの指導体制をさらに強固にする。
 全人代は20日、閉幕した。

握手を交わす王氏(左)と習氏の写真
(C)朝日新聞社

18日 平昌パラリンピック閉幕

日本勢、10個のメダル獲得

 韓国・ピョンチャン冬季パラリンピックは平昌五輪スタジアムで閉会式があり、障がい者スポーツの祭典に幕を下ろした=写真は閉会式のフィナーレ。冬季では最多の49カ国・地域から約570選手が参加した。次回は2022年、中国・キンで開催される。
 38選手が出場した日本勢はメダル計10個(金3、銀4、銅3)を獲得。開会式に続いて閉会式でも旗手を務めたむらおかもも選手(21)は日本勢で冬季史上最多となる1大会5個のメダルを手に入れた。

閉会式のフィナーレの写真
(C)朝日新聞社

18日 プーチン氏圧勝で4選

ロシア大統領選

 ロシアの大統領選挙の投開票があり、通算で4期目の当選をめざした現職のプーチン大統領(65)=写真=が、76%を超す圧倒的な得票率で当選を決めた。任期は2024年までの6年。00年の初当選以来、事実上四半世紀近くにわたって権力を握り続けることになる。
 プーチン氏は、14年に隣国ウクライナのクリミア半島の併合を宣言してからは80%を超える支持率を維持。一方、米国やヨーロッパの国々とは対立を深めている。

プーチン大統領の写真
(C)朝日新聞社

18日 渡部暁、高木美選手がW杯総合V

スキー複合、スピードスケート

 ノルディックスキー複合のワールドカップ(W杯)は、ドイツで個人第20戦があり、わたあき選手(29)=写真上=がW杯総合初優勝を決めた。日本勢では23季ぶり。
 スピードスケートのW杯は、たか選手(23)=写真下=がベラルーシの最終戦で総合優勝を決めた。日本勢では初。

渡部暁斗選手の写真
どちらも(C)朝日新聞社

高木美帆選手の写真

18日 大坂選手、ツアー初V

女子テニス

 米カリフォルニア州インディアンウェルズで、テニスのBNPパリバ・オープンの女子シングルス決勝があり、おおさかなおみ選手(20)=写真=がツアー大会で初優勝した。4大大会に次ぐ規模の大会で、日本勢で通算11人目の女子ツアー優勝。

大坂なおみ選手の写真
(C)朝日新聞社

18日 自動運転の試験走行で死亡事故

米国の配車サービス会社

 米国の配車サービス会社、ウーバー・テクノロジーズの自動運転車がアリゾナ州で試験走行中、歩行者をはねて死亡させる事故を起こした。完全な自動運転の状態で死亡事故を起こすのは初めてとみられる。ウーバーは、アリゾナ州のほか、ペンシルベニア州などで行っている自動運転車の走行試験をすべて中止すると発表した。
 歩行者は横断歩道をはずれた場所で道を横断しようとしていた。運転席には緊急時のためのドライバーが1人座っていたという。

20日 地下鉄サリン事件から23年

東京メトロ6駅で献花

 1995年のオウム真理教による地下鉄サリン事件から23年。多数の被害者が出た東京メトロの6駅では事務所に献花台が設けられ、遺族や駅職員らが犠牲者をいたんだ=写真。
 法務省によると、教団の信徒らは現在、後継団体の「アレフ」、そこから派生した「ひかりの輪」、さらにアレフから分派した集団の3団体に分散して活動。3団体の拠点は15都道府県に計34施設あるという。

地下鉄サリン事件
 1995年3月20日午前8時ごろ、東京・かすみせき駅を通る地下鉄の計5本の電車内で、新興宗教「オウム真理教」の幹部らが猛毒のサリンをまいた無差別殺傷事件。13人が死亡し、6千人以上が負傷。今も要介護の重い障がいや、突然事件を鮮明に思い出すなどの症状に苦しむ人たちがいる。元代表のまつもとあさはらしょうこう)死刑囚らの死刑が確定している。

献花台に花を手向ける人の写真
(C)朝日新聞社

20日 佐川前国税庁長官を証人喚問へ

27日に 森友文書問題

 学校法人・もりとも学園(大阪市)に国の土地を売り渡す際の決裁文書を財務省が書き換えた問題で、与野党は、衆議院と参議院の予算委員会で27日にがわのぶ寿ひさ・前国税庁長官(60)を証人かんもんすることを決めた。佐川氏は文書を書き換えた時の同省理財局長で、喚問では書き換えた理由や指示した人物がいたのかなどが問われる。
 佐川氏は2017年2月、森友学園に国の土地を安く売り渡した問題で国会答弁にあたった。同年7月に国税庁長官に就任。今月9日、決裁文書を国会に提出した時の担当局長だったことなどを理由に辞職した。

証人喚問
 政治に関する不正や疑いを明らかにするため、関係する人を証人として国会に呼び、証言や記録の提出を求めること。衆議院と参議院が持つ権限で、憲法で定められている。拒否はできず、うその証言をした場合は罪に問われる。

20日 G20、「保護主義と闘い続ける」

共同声明採択し閉幕

 アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれていた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が、共同声明を採択して閉幕した。声明では貿易に制限を課す「保護主義」と闘い続けることなどを盛り込んだ。
 G20は日本、米国、英国、ドイツ、フランス、イタリア、カナダの主要7カ国(G7)に、ロシア、中国、インド、ブラジル、南アフリカ、韓国、オーストラリア、メキシコ、インドネシア、サウジアラビア、トルコ、アルゼンチン、ヨーロッパ連合(EU)を加えた20カ国・地域。

平昌パラリンピック 主な競技結果

16日
スノボバンクドスラローム男子 成田選手が金

 今大会から新たに加わったスノーボードのバンクドスラロームがあり、男子障がいでなりぐり選手(24)=写真=が初代王者に輝いた。
 バンクドスラロームはいくつもの旗が設置され、傾斜のついたカーブ(バンク)などがあるコースを1人で滑る。3本ずつ滑り、各選手の最速タイムで順位を争う。

成田緑夢選手の写真
(C)朝日新聞社

17日
男子10キロクラシカル立位 新田選手が金

 ノルディックスキー距離男子10キロクラシカル立位で、1998年長野大会から6大会連続出場のにっよしひろ選手(37)が金メダルに輝いた=写真中央。新田選手の金メダルは2010年カナダ・バンクーバー大会以来3個目。

新田佳浩選手の写真
(C)朝日新聞社

18日
女子回転座位 村岡選手が銀
ノルディック距離混合リレー 日本が4位

 アルペンスキー女子の回転座位で、むらおかもも選手(21)=写真上=が銀メダルを獲得した。
 ノルディックスキー距離の国対抗の混合リレー(2.5キロ×4)で、日本は過去最高の4位に。立位、座位、視覚障がいの男女から、出場選手は自由に配置できる。日本は男女の立位4人で臨んだ=写真下、(左から)新田佳浩選手、じまもも選手(43)、選手(22)、かわよけたい選手(17)。

村岡桃佳選手の写真

どちらも(C)朝日新聞社

ノルディックスキー距離国対抗混合リレーの4選手の写真

日付は現地時間。記事の一部は朝日新聞社の提供です。

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