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2018年3月11日付
走行中の新幹線のぞみで昨年12月、台車に亀裂が見つかった問題で、JR西日本は、亀裂が生じた台車の外枠の底面を削ったため、強度が不足したとの調査結果を明らかにした。台車を製造した川崎重工業が、台車を別の部品とつなぎ合わせる際に削っていた。
JR西日本が定めた設計では、底面の厚さは7ミリ以上とされていたが、最も薄い部分は4.7ミリしかなかった。削った台車は計147台、納入されていた。検査の結果、走れる状態だが、交換を進めている。
ロシアの組織ぐるみのドーピング(薬物使用)問題で、国際オリンピック委員会は、ロシア・オリンピック委員会の資格停止処分を解除したと発表した。韓国・平昌冬季五輪でロシアの選手は個人で参加し、開会式などで国旗や国歌を使えなかった。2020年の東京五輪には、ロシア選手団として出場できる。
一方、国際パラリンピック委員会や国際陸上競技連盟はまだ、ロシア選手団としての大会出場を認めていない。
東京電力は、福島第一原子力発電所の汚染水対策の「凍土壁」について、汚染水の発生を抑制する効果は1日あたり約95トンとする評価結果を公表した。東電は「凍土壁によって発生量は半減できている」としている。
しかし、効果を検証したのは、昨年12月から今年2月初めまでの雨が少なかった時期だけの推計だ。台風21、22号が相次いだ昨年10月下旬には、汚染水の発生量は1日1千トンほどまで急増したこともあり、345億円の国費をかけた凍土壁単体での効果は限定的とみられる。
凍土壁
2011年3月に発生した東京電力福島第一原発事故の汚染水対策として、1~4号機の周りの地中を全長約1500メートル、深さ約30メートルにわたって凍らせた壁。14年に建設開始。山側から流れる地下水をせき止め、原子炉建屋などに流れ込んで高濃度の汚染水が増えるのを抑える効果を狙う。
(C)朝日新聞社
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2014年に打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ2」が望遠カメラで、めざす小惑星「リュウグウ」の撮影に初めて成功したと発表し、画像を公開した。
地球から約3億キロ離れているリュウグウは、直径約900メートルでほぼ球形と考えられている。はやぶさ2は2月26日、約130万キロの距離から、リュウグウの撮影に成功。今後近づくにつれて、だんだんと形が明らかになるという。
順調にいけば、6~7月にリュウグウに到着する予定。
政府が今国会の目玉として提案した「働き方改革関連法案」について、安倍晋三首相=写真=は、法案から裁量労働制の対象拡大を削除する考えを正式に表明した。
厚生労働省の不適切なデータの比較をもとに審議されていたことがわかり、問題となっていた。安倍首相は今国会での提出は断念し、新たな実態調査を行ったうえで、来年以降に先送りする。
裁量労働制
実際に働いた時間でなく、あらかじめ定めた労働時間に基づいて残業代込みの賃金を払う制度。それ以上働いても追加の残業代は出ない。仕事の進め方をある程度自分で決められる働き手に限って適用できる。長時間労働をまねくとの指摘もある。
(C)朝日新聞社
トランプ米大統領は、鉄鋼やアルミの輸入製品に対して、これまではほぼゼロだったのを「鉄鋼に25%、アルミに10%」の関税をかける方針を表明した。今年11月にある米連邦議会の中間選挙を前に、強硬な貿易保護政策へ踏み切る構えだ。最大の貿易赤字相手国の中国だけでなく、日本や欧州も対象となる可能性がある。これに対し欧州連合(EU)は7日、対抗措置の議論を始めた。工業製品から農産品まで、幅広い貿易品に25%の関税を課す見通し。
また6日には、トランプ大統領の方針に反対していた米国の国家経済会議のゲーリー・コーン議長の辞任が発表された。コーン氏が去ることで、トランプ政権による強硬な貿易保護政策がさらに加速する恐れがある。
リニア中央新幹線の建設工事で大手ゼネコン4社が談合したとされる事件で、東京地方検察庁特別捜査部(特捜部)は、大成建設の元常務と、鹿島の営業担当部長を独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで逮捕し、発表した。
関係者によると、2人は逮捕容疑を否認しているという。発表などでは、2人は2014~15年ごろ、大林組の元副社長や清水建設の元専務と共謀し、JR東海が発注するリニア中央新幹線の品川、名古屋両駅の新設工事について、談合で事前に受注予定業者を決め、各社がJR側に示す工事の見積額を調整することで合意。自由な競争を制限した疑いがある。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、星出彰彦宇宙飛行士(49)が2020年5月ごろから半年間、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在すると発表した。約8年ぶり3回目の滞在で、若田光一飛行士に続き日本人2人目のISS船長として任務にあたる。
船長は宇宙での意見のまとめ役。危機管理の役割も担う。星出さんは6日、滞在中の米ヒューストンからテレビ電話で会見した=写真。「『目立たないリーダー』がいいなと思います。縁の下の力持ちのような立場で、チームメンバーがしっかり力を出して、仕事をしてくれるのが一番」と語った。
寺村貴彰撮影
安倍晋三首相は、平昌冬季五輪のフィギュアスケート男子で優勝し、2大会連続で金メダルを獲得した羽生結弦選手(23)=写真=への国民栄誉賞の授与を検討するよう指示した。受賞となれば個人では最年少で、26人目となり、フィギュア選手では初めて。
フィギュア男子で66年ぶりの五輪連覇を達成したことなどが理由。有識者の意見を聞いたうえで正式に決定する。
小貫友里撮影
ドイツのメルケル首相=写真=が率いるキリスト教民主・社会同盟と、同盟に次ぐ勢力の社会民主党(SPD)が、連立を組むことが決まった。14日の議会でメルケル首相が再び首相に選ばれ、第4次メルケル政権が発足する見通し。
同盟は昨年9月の総選挙で過半数の議席を確保できず、他の党と連立の道を探っていた。SPDは同盟との連立について問う党員投票を行い、過半数の賛成を得たことから連立を組むことが決まった。
(C)朝日新聞社
米国の第90回アカデミー賞で、映画「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」で特殊メイクを担当した辻一弘さん(48)=写真=が、メイク・ヘアスタイリング部門を受賞した。
この部門で日本人が受賞するのは初めて。短編アニメーション部門の候補になっていた桑畑かほるさんは受賞を逃した。
(C)朝日新聞社
イタリア総選挙の投票が行われ、即日開票された。公共放送RAIによると、移民・難民の受け入れに否定的で、欧州連合(EU)にも懐疑的な中道右派連合が上下両院で最大勢力となる見込み。
どの党派も過半数の議席を得られなかったため、他党派との連立で多数派をつくる必要がある。移民問題やEUに対する姿勢など、政策面で党派の隔たりは大きく、選挙後の連立協議は難航が予想される。
中国の全国人民代表大会(全人代)が、20日までの日程で、首都・北京で開幕した。習近平指導部は、国家主席の任期を「2期10年まで」と定めている憲法の条文を削除する改正案を提案した。現憲法では習国家主席の任期は2023年までだが、任期制限が削除されれば、長期政権が可能になる。
全人代では今年の国防予算案も発表され、前年実績比8.1%増の1兆1069億5100万元(約18兆4千億円)となった。また、李克強首相は、政府活動報告で今年の国内総生産(GDP)の成長率目標を6.5%前後にするとした。
全国人民代表大会(全人代)
中国の国会にあたる一院制の議会で、憲法で「最高の国家権力機関」と定められる。毎年3月に省や自治区などから約3千人の人民代表(国会議員)が北京に集まり、法律の制定や予算、経済の計画などについて2週間ほど話し合う。
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が、北朝鮮を訪れた韓国の特使団と首都・平壌で会談した。会談によって、韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金委員長が4月末、板門店で南北首脳会談を行うことで合意した。韓国大統領府が6日、発表した。
実現すれば、南北首脳会談は3回目。韓国側の発表によると、北朝鮮は非核化の意思を表明。両国の対話が続く間は核実験や弾道ミサイルの試射を行わないとした。
板門店
韓国と北朝鮮の軍事境界線上にある地。朝鮮半島中西部、北緯38度線の南5キロに位置し、1953年に朝鮮戦争の休戦協定がここで調印された。4月末の南北首脳会談は、板門店の韓国側施設「平和の家」で行われる予定。
宮崎県と鹿児島県境にある霧島連山にある活火山の新燃岳(標高1421メートル)で、爆発的噴火が発生した。7日も爆発的噴火が続き、噴煙は一時、高さ3千メートルまで上がった。気象庁は火口から3キロ以内で大きな噴石への警戒を呼びかけている。
米大リーグ・マーリンズからフリーエージェント(FA)となっていたイチロー外野手(44)=写真=が、かつて在籍していたマリナーズと1年契約を交わした。背番号は慣れ親しんだ「51」。
イチロー選手は2001年にプロ野球オリックスからマリナーズに移籍した。12年7月にヤンキースへ移籍して以来、6シーズンぶりの復帰で、大リーグ現役最年長の野手となる。
(C)朝日新聞社
日付は現地時間。記事の一部は朝日新聞社の提供です。
記事の一部は朝日新聞社の提供です。