朝日中高生新聞
  • 日曜日発行/20~24ページ
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まとめてわかる!ニュース1週間

12月7日ー12月14日

2017年12月17日付

7日 五輪パラ、マスコットの最終候補

投票結果は来年2月28日

 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は、大会公式マスコットの最終候補の3作品を公表した=図。希望する全国の小学校がクラス単位で投票し、最多得票の作品がマスコットとして来年2月28日に発表される。名前は専門家が決め、来夏に発表される。

最終候補の3作品のイラスト
(C)朝日新聞社

7日 シャープ、東証1部に復帰

1年4カ月ぶり

 経営再建中のシャープの株式が、1年4カ月ぶりに東京証券取引所1部に復帰した=写真。債務超過に陥り、昨年8月に2部へ指定替えされていた。台湾のホンハイ精密工業の傘下に入って再建を進め、業績を改善させた。

東京証券取引所
 国内最大規模の証券取引所。略して東証。株式などを取引する。会社の株式が証券取引所で売買されるようになることをじょうじょうというが、東証には上場の審査基準が異なる東証1部、2部などの市場がある。

東京証券取引所で鐘をならしている写真
(C)朝日新聞社

8日 大谷選手、エンゼルスへ

大リーグ 「二刀流」の環境重視

 米国の大リーグへの挑戦を明らかにしていたプロ野球・日本ハムのおおたにしょうへい選手(23)=写真=がエンゼルスに移籍することが決まった。
 エンゼルスはアメリカン・リーグの西地区所属。カリフォルニア州ロサンゼルス近くのアナハイムに本拠地を置く。日本選手ではまつひでさんらが所属していた。大谷選手は、投打の「二刀流」ができる環境を重視していた。
 9日にアナハイムで入団会見を開いた。背番号は「17」に決まり、「新たな気持ちで、ここでがんばっていく」と意気込んだ。

大谷翔平選手の写真
(C)朝日新聞社

8日 エルサレム問題、安保理が緊急会合

米大統領の「首都宣言」に批判

 米国のトランプ大統領が中東のエルサレムをイスラエルの「首都」と宣言したことを受け、国連安全保障理事会は、緊急会合を開いた。普段は米国に歩調を合わせることの多い英仏など欧州の理事国も「一方的だ」などと批判に回り、米国を除く14理事国が批判や懸念を表明した。
 「首都宣言」以降、イスラエルとパレスチナの暴力の応酬が続いた=写真はイスラエル軍兵士に石を投げるパレスチナ人の若者ら。少なくとも死者が4人以上、けが人は1600人以上出ている。

イスラエル軍兵士に石を投げるパレスチナ人の若者らの写真
どちらも(C)朝日新聞社

イスラエル周辺の地図

10日 核兵器廃絶「あきらめないで」

ノーベル平和賞授賞式で講演

 今年のノーベル平和賞の授賞式がノルウェーのオスロ市庁舎であり、国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(アイCANキャン)にメダルと証書が贈られた。
 ICANのベアトリス・フィン事務局長(35)=写真右=と広島での被爆体験を証言してきたカナダ在住のサーローせつさん(85)=写真中央=が講演した。核廃絶の実現を「あきらめるな」と、各国に改めて協力を呼びかけた。
 ICANは「核兵器禁止条約」が国連で採択されるよう力を尽くした。条約には核保有国のほか、核兵器は持たなくても「核の傘」の下にある日本などの国々が反対している。

ICANのベアトリス・フィン事務局長とサーロー節子さんがメダルと証書を受け取った写真
(C)朝日新聞社

10日 小平選手、1000メートルで世界新

スピードスケート女子

 スピードスケートのだいら選手=写真=が女子1000メートルで1分12秒09の世界新記録を樹立した。米ソルトレークシティーであったワールドカップ(W杯)第4戦最終日に、米国の選手が持っていた記録を0秒09更新し、優勝した。
 五輪の個人種目で日本の女子選手が世界記録を出したのは初めて。小平選手は500メートルでは15連勝中。「これで自信を持って1000メートルも私の距離だ、と思えるんじゃないか」と話した。

小平奈緒選手の写真
(C)朝日新聞社

11日 ロシア、ISへの勝利宣言

シリアでの主導権握るねらいも

 ロシアのプーチン大統領はシリアにあるロシアの空軍基地を訪れ、過激派組織「イスラム国」(IS)そうとう作戦の勝利を宣言。派遣部隊に撤退開始を命じた。イラクのアバディ首相も9日に勝利演説をした。
 ISは2014年に国家樹立を宣言、イラクとシリアの一部を支配したが、両国からほぼ一掃された。ただ、他の地域へ戦闘員が「流出」する懸念もある。
 ロシアはシリアのアサド政権支援を目的に、15年から空爆を始めた。今年、アサド政権軍はISの拠点を次々とだっかん。また、ISが「首都」とした北部の都市ラッカは、少数民族のクルド人勢力が制圧した。その後も勢力圏を広げている。
 ロシアには今後、反体制派も招いた「シリア国民対話会議」などで主導権を握るねらいがあるとみられる。

ISが主張する2015年1月時点の勢力図
(C)朝日新聞社

11日 ラニーニャ現象発生か

気象庁が発表

 気象庁は「ラニーニャ現象」が発生しているとみられると発表した。統計が残る1949年以降、15回目。同庁の最新の1カ月予報では、北日本から西日本の広い範囲で平年より気温が低くなり、日本海側を中心に雪が多くなるという。

ラニーニャ現象
 南米・ペルー沖の海面水温(5カ月の平均)が、過去30年の月平均より0.5度以上低い状態が6カ月続くこと。世界各地で異常気象をもたらす。日本では、冬に大雪や厳しい寒さになりやすいほか、夏には酷暑や記録的大雨をもたらすこともある。

11日 拉致被害者の家族亡くなる

ジェンキンスさん、増元信子さん

 北朝鮮による被害者・ひとみさん(58)の夫、チャールズ・ジェンキンスさん(77)=写真上=が、不整脈のため亡くなった。
 米ノースカロライナ州で生まれ、在韓米軍に所属していた1965年、国境を越え北朝鮮に入った。78年に拉致された曽我さんと80年に結婚。2人の娘をもうけた。曽我さんは2002年の日朝首脳会談を経て、同年に帰国。ジェンキンスさんは04年に来日し、曽我さんの出身地の新潟県市で暮らしていた。
 また、1978年に鹿児島県で拉致されて帰国していないますもとるみさんの母、のぶさん(90)=写真下=が12日、心不全で亡くなった。拉致被害者の家族は高齢になっている。

チャールズ・ジェンキンスさんの写真
どちらも(C)朝日新聞社

増元るみ子さんの母、信子さんの写真

11日 新幹線で初の「重大インシデント」

台車に亀裂 JR西日本

 はか発東京行きの新幹線「のぞみ34号」で、走行中に異音や異臭が発生し、途中の名古屋駅で運転をとりやめた。台車に亀裂が見つかり、車両を所有するJR西日本は13日、「亀裂は走っている間にできた」という認識を明らかにした。走行前日の検査では亀裂はなかったといい、さらに原因を調べる。
 国土交通省は、深刻な事故につながりかねない「重大インシデント」と認定した。記録が残る2001年10月以降、新幹線のトラブルで重大インシデントと認定されたのは初めて。

12日 今年の漢字は「北」

北朝鮮の脅威などから

 2017年を表す漢字は「北」。日本漢字能力検定協会(京都市東山区)は、全国から募った「今年の漢字」を京都・きよみずでらで発表した。
 15万3594票の応募のうち、「北」は最多の7104票。理由として多かったのは、弾道ミサイル発射や核実験強行など北朝鮮によるきょう▽九州北部豪雨による被害▽プロ野球・北海道日本ハムの大谷翔平選手が米大リーグに移籍し、早稲田実業高からきよみやこうろう選手が入団、など。2位は「政」(3571票)、3位は「不」(3323票)だった。

13日 羽生さん、井山さんに国民栄誉賞か

棋士では初めて

 政府は、将棋で史上初の「えいせいななかん」を達成したよしはるさん(47)=写真上=と、囲碁で2度目の七冠独占をとげたやまゆうさん(28)=写真下=に国民栄誉賞をおくる検討に入ったことを明らかにした。年内に正式決定する。国民栄誉賞は23人の個人と1団体が受賞しており、棋士の受賞は初めてとなる。

国民栄誉賞
 国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えた人をたたえる賞。内閣総理大臣表彰の一つで、1977年に制定された。第1回受賞者はプロ野球選手だったおうさだはるさん。当時37歳で、通算ホームラン数で世界新記録を更新した。

羽生善治さんの写真
どちらも(C)朝日新聞社

井山裕太さんの写真

13日 米軍ヘリの窓、小学校に落下

授業中の校庭、児童は無事

 米軍てん飛行場(沖縄県わん市)の隣にある市立普天間第二小学校の校庭に、午前10時10分ごろ米軍ヘリコプターの窓が落下した。校庭では体育の授業中で、衝撃ではねた小石のようなものが4年生の男の子に当たったが、けがはなかった。
 県警察などによると、重さ約7.7キロで、体育の授業中の児童まで約13メートルしか離れていなかった。県は、県内の米軍機全機の飛行を中止するよう日本政府に求めた。
 宜野湾市では7日、同飛行場近くの保育園の屋根の上で米軍ヘリの部品が見つかっている。

米軍普天間飛行場と市立普天間第二小学校周辺の地図
(C)朝日新聞社

13日 四国・伊方原発、運転差し止め

高裁が初判断 噴火の影響考慮

 四国電力かた原子力発電所3号機(愛媛県伊方町)をめぐり、住民が求めた運転差し止め仮処分のこうこく審で、広島高等裁判所は広島地方裁判所の決定をくつがえし、運転を禁じる決定をした。
 さん(熊本県)が過去最大規模の噴火をした場合、さい流の影響を受けないとはいえないと判断した。原発の運転を差し止めた司法判断は、高裁では初めて。

伊方原発周辺の地図
(C)朝日新聞社

14日 楽天、第4の携帯電話会社へ

2019年サービス開始目標

 IT企業大手の楽天は、自前の通信回線を持つ携帯電話事業に参入すると表明した。2019年中のサービス開始を目指す。実現すれば、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクグループの3社に続く、「第4の携帯電話事業者」が誕生する。競争が激しくなり、通信料金が下がる可能性がある。
 楽天は現在、ドコモの回線を借りて格安SIM事業の「楽天モバイル」などで約140万契約を持つ。25年までに銀行などから最大6千億円を借り入れて投資し、全国に自前の基地局を設置する方針。新事業で1500万契約を目指す。

日付は現地時間。記事の一部は朝日新聞社の提供です。

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