朝日中高生新聞
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まとめてわかる!ニュース1週間

9月1日―9月7日

2017年9月10日付

1日 民進党、新代表に前原氏

執行部も発足

 れんほう氏の辞任にともなう民進党の代表選挙が、東京都内で投開票され、まえはらせい元外相=写真=がえだゆき元官房長官を制し、新代表に選ばれた。前原氏はしんぞう首相が意欲を示す憲法改正に対し、党内で積極的に議論する考えで、政権交代をめざして野党の再編にも前向きな姿勢を示している。
 5日に執行部が発足。代表選を争った枝野氏は代表代行に、幹事長には、おおしまあつし元副総務相が就任した。
 民進党では今年に入って国会議員の離党が相次ぎ、立て直しが求められる。

前原誠司元外相の写真
(C)朝日新聞社

1日 全加工食品に原産国表示

準備が整った業者から

 国内で製造されるすべての加工食品に、原材料の原産国表示を義務づける新たな制度が始まった。使用量が最も多い原材料の原産国を重量順に示し、3カ国目からは「その他」と記載できる。例えばソーセージなら「豚肉(アメリカ、カナダ、その他)」などと表示する。
 仕入れ先がよく切り替わるなど、原則通りに示すのが難しい場合は例外も認め、「A国またはB国」「輸入または国産」という表示が可能な場合がある。
 準備が整った業者から始め、2022年4月までには全業者が表示を切り替える。

加工食品原材料の原産国表示の新制度の説明図
(C)朝日新聞社

1日 待機児童、全国に2.6万人

施設増えるが希望者も増加

 厚生労働省は、認可保育施設に入れない待機児童が4月1日時点で2万6081人いたと発表した。前年の同じ時期より2528人多く、3年連続で増加。このうち7割以上が首都圏や近畿圏といった都市部に集中していた。
 全国の認可保育施設の定員は前年から10万728人分増えたが、利用希望者も前年から9万635人増加。利用希望者数を満たす定員があるが、地域によって希望者がかたよっているほか、0~2歳児を受け入れる施設が特に足りない。
 政府は今年度末までに「待機児童ゼロ」にする目標を掲げていたが、6月に公表した新計画で2020年度末までと3年先送りした。

待機児童数、認可保育施設の利用希望者数、定員数の推移のグラフ
(C)朝日新聞社

1日 関東大震災から94年 犠牲者悼む

小池知事、朝鮮人追悼文の送付せず

 関東大震災から94年たったこの日、犠牲者をいたむ大法要が東京都れいどう(東京都墨田区)であり、あきしののみやご夫妻や遺族ら約600人が参列した。一方、震災時に虐殺された朝鮮人らをついとうする式典もあった。いけ都知事がこの式典への追悼文送付を取りやめたことに対し、式典の参加者からは批判の声があがった。
 朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文は、昨年まで都知事が送るのが慣例だった。これについて小池氏は「(朝鮮人らに向けた)特別な形での追悼文は控えた」と説明している。

東京都慰霊堂の前に花を手向ける女性の写真
東京都慰霊堂の前に花を手向ける女性=1日、東京都墨田区
(C)朝日新聞社

1日 クロマグロ漁獲枠に新規制

数の回復見通しに応じ増減

 絶滅の恐れもあるとされる太平洋クロマグロ(本マグロ)の数を増やすため、漁をする国々に割り当てる漁獲量を定めるルールが中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)でまとまった。
 現在は「2024年までに60%の確率で親魚を約4万1千㌧に回復させる」との目標を掲げ、漁獲枠を決めている。新ルールでは「約4万1千㌧に回復する確率」が75%を上回れば漁獲枠を増やし、下回れば減らす。14年に1万7千㌧だった親魚の量を34年までに13万㌧程度に増やす目標も決めた。

2日 新体操世界選手権で団体「銅」

42年ぶりの表彰台

 イタリアで行われた新体操世界選手権の団体総合で、日本が銅メダルを獲得した。団体総合でのメダル獲得は42年ぶり。
 1日の個人総合決勝では、昨年のリオデジャネイロ五輪に出場したみながわ選手(イオン)が5位に入った。

3日 北朝鮮が6回目の核実験

爆発の規模、広島の10.7倍

 北朝鮮が6回目の核実験を行った。北朝鮮の朝鮮中央テレビは、大陸間弾道ミサイル(ICBM)に搭載するための水素爆弾(水爆)の実験に「完全に成功した」と発表した。
 韓国気象庁などはこの日の午後0時29分、北朝鮮の北東部にあるハムギョンブクキルジュグンプンを震源とするマグニチュード(M)5.7の人工地震とみられる揺れを観測した。
 でらいつのり防衛相は6日、今回の爆発の規模について、160㌔トン(TNT火薬換算)と推定されると発表した。広島に投下された原爆の10.7倍、長崎の7.6倍にあたる。
 国連安全保障理事会(安保理)は4日、米ニューヨークの国連本部で緊急会合を開いた。米国は6日、北朝鮮への制裁強化の新決議案を理事国に配布。キムジョンウン朝鮮労働党委員長らの資産凍結、北朝鮮への石油禁輸などを盛り込み、11日の採択を目指す。制裁強化に慎重な常任理事国、中国やロシアの動向が焦点となる。

国連安全保障理事会(安保理)
 国際連合の主要機関の一つ。国際平和の維持、国際紛争の解決を目的とする。15の理事国からなり、米国、英国、フランス、ロシア、中国の5カ国が拒否権を持つ常任理事国で、その他は任期2年の非常任理事国。日本は2016年1月から非常任理事国となっている。

北朝鮮の北東部にある咸鏡北道吉州郡豊渓里の地図
(C)朝日新聞社

3日 眞子さま、婚約内定会見

小室圭さんと 結婚式は来年秋

 秋篠宮家の長女さま(25)と、国際基督キリスト教大学の同級生で法律事務所で働くむろけいさん(25)の婚約が内定した。東京・元赤坂の赤坂東邸でそろって会見した。
 一般のゆいのうにあたる「のうさい」など、さまざまな儀式を経て、結婚式は来年秋に行われる見通し。

3日 柔道 混合団体戦で日本V

世界選手権 金メダル計八つ

 ハンガリーのブダペストで開かれていた柔道・世界選手権の最終日、男女6人による混合団体戦で、日本はブラジルとの決勝を6―0で制し、優勝した=写真。日本勢は個人戦を含め、八つの金メダルを獲得した。

柔道・世界選手権の混合団体戦で優勝した選手達の写真
(C)朝日新聞社

3日 マララさん、ミャンマー政府非難

ロヒンギャの人権侵害問題で

 ミャンマー西部に暮らすイスラム教徒「ロヒンギャ」をめぐり、ノーベル平和賞受賞者マララ・ユスフザイさん(20)=写真=が、ミャンマー政府による「悲劇的で恥ずべき扱い」を非難する声明をツイッター上で出した。8月下旬にロヒンギャとみられる武装集団が警察施設などを襲撃したことを受けて、政府の治安部隊がそうとう作戦を開始。ロヒンギャが大量に国外に脱出し、難民となっている。
 マララさんは「暴力の停止」と、ミャンマー政府がロヒンギャを不法移民としていることについて、「ミャンマーで市民権を与えるべき」と呼びかけた。

ミャンマーの地図

ノーベル平和賞受賞者マララ・ユスフザイさんの写真
(C)朝日新聞社

3日 宮城・南三陸町 新庁舎が完成

東日本大震災で全壊

 2011年3月11日の東日本大震災による津波で建物が全壊した宮城県みなみさんりく町の町役場が完成し、開庁式があった=写真。4日から新庁舎で業務が始まった。
 津波の被害にあった防災対策庁舎では、職員ら43人が犠牲に。震災の教訓から、新庁舎は標高60㍍の高台に設けられた。

宮城県南三陸町の町役場の新庁舎の開庁式の写真
(C)朝日新聞社

5日 未来技術遺産にロボットなど

15件追加 国立科学博物館

 国立科学博物館は、科学技術の歴史上重要な成果として保存する重要科学技術史資料(未来技術遺産)に、人間と協働できるロボットの先駆けとなった「HRP―2プロメテ」など15件を登録すると発表した。博物館は2008年度から登録を続け、今年度で計240件に。
 博物館などによると、HRP―2プロメテは身長154㌢で、二足歩行できるロボット。03年に産業技術総合研究所と川田工業(現カワダロボティクス)などが開発した。ほかに、日露戦争(1904~05年)の海戦で日本軍が使った「三六式無線電信機」、カラーネガフィルム「フジカラーリアラ」(1989年)も選ばれた。

6日 2018年度概算要求、100兆円超え

防衛費は過去最大

 財務省は、2018年度の予算編成で、事業におおよそ必要だと考える金額を各省庁が求めるがいさん要求の総額が100兆9586億円だったと発表した。4年連続で100兆円を超えた。重点施策向けの「特別枠」の要求が3兆8583億円に膨らみ、全体を押し上げた。
 ミサイル発射を続ける北朝鮮への対応強化などの理由で、防衛費は17年度当初予算より1300億円増の5兆2551億円。社会保障費(31兆4298億円)とともに過去最大となった。

概算要求
 各省庁が、国の予算を管理する財務省に対して行う次年度予算の最初の要求。例年、政府が7月ごろに閣議で決める概算要求基準(シーリング)に従い、8月末をめどに提出する。

7日 プーチン大統領「北朝鮮と対話を」

日ロ首脳会談

 安倍晋三首相はロシア南東部のウラジオストクで、プーチン大統領と会談した=写真。会談後の共同記者発表で、プーチン氏は核実験を実施した北朝鮮について「朝鮮半島の情勢を解決するためには政治的、外交的な手段しかない。まずは対話を続けなければならない」と強調した。
 安倍首相は「核実験が地域の平和と安定に対する深刻なきょうであり、グローバルな不拡散体制に対する重大な挑戦であるとの認識で完全に一致した」と語った。
 北方四島での「共同経済活動」については、海産物の増養殖やツアー開発など5分野を優先して取り組むことで合意。11月にベトナムで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APECエーペック)首脳会議で再び会談することも確認した。

ロシア南東部のウラジオストクの地図

安倍晋三首相とプーチン大統領の会談の写真
(C)朝日新聞社

日付は現地時間。記事の一部は朝日新聞社の提供です。

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