金 賞

未来を救うシュレツダーゴミの再利用
福島県 葛尾村立葛尾中学校 1年 山風z向

家庭科の授業でSDGsについて学習した。持続可能でより良い世界を目指すにはどうしたらいいかを考えた。リサイクルや節電、節水は今の時代は当たり前に行わないといけない。物価も高くなり、電気もガスもガソリンも食料も何でも高くなっている。ニュースや新聞を見ても毎日値上がりの報道ばかりだ。今ある資源も、このまま使っていれば将来なくなってしまうのではないかと危機感を覚えた。

私の学校は全校生徒五名のとても小さな学校だ。五人が協力し、何かできるSDGsはないかと意見を出し合った。そこで、今までにもリサイクルしてきたシュレッダーゴミを利用し、張子を作ることになった。シュレッダーゴミは、繊維が細かく刻まれているためにリサイクルが難しい。焼却するとニ 酸化炭素が発生し、オゾン層が破壊され、結果的に地球温暖化を招く。それを少しでも解消しようと、シュレッダーゴミの再利用を家庭科の授業で考え始めたのがきっかけだ。私が小学生の頃に、中学校の先輩方からシュレッダーゴミを再利用して作った「しおり」を貰った。和紙で出来ているかのようなきれいなしおりで、そこに習字で文字が書かれていた。本に挟むたびに心が温かくなった。「これがシュレッダーゴミから出来ているなんて」と驚いたことを今でも覚えている。どうやって作ったのか、中学生になって一緒にシュレッダーゴミの再利用の活動ができることを私は楽しみにしていた。

今回は全員で招き猫の張子を作ることに決めた。張子ならちょっとしたインテリアにもなるし見映えがする。張子の作り方は、シュレッダーゴミに水とのりを混ぜ、柔らかくし、ミキサーにかけてかくはんする。次に、新聞紙を丸めておいたものに猫の形を整えながら貼り付けていく。乾けば可愛い招き猫の張子が完成する。仕上げに金の墨で「福」という漢字を書き、猫の模様や顔を書き入れた。五人一人ひとりの個性が出て、いろいろな表情の猫が二十個ほど完成した。さらに支援で頂いた布で、招き猫の座布団もミシンで縫った。

早速、葛尾村の復興交流館「あぜりあ」で販売することになった。一つ百円の価格で、売上金は全額寄付する。昨年も村の社会福祉協議会に寄付したそうだ。私たちの活動で少しでも多くの人を救えたら婚しい。シュレッダーゴミという本来捨てるゴミを再利用し、販売できたことは、自分たちの自信にも繋がった。私たちでも世の中の役に立てたような気がして幸せに思った。

中学生でも協力し合えば、明るい未来へ紡いでいける。小さなリサイクルかもしれないが、この活動をずっと続けていきたい。世界中の人が少しずつでも、エコな生活にシフトしていけば十年後も、二十年後も笑顔で過ごすことができる。地球のことを考えて、環境に優しく生活することを発信していきたい。