朝日小学生新聞
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東京オリンピック・パラリンピック2020 

スポーツの未来、共に考えよう
スポーツについて、27新聞社で小学生1万人にアンケート

(朝日小学生新聞2019年3月21日)


 ラグビーのワールドカップ、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックという世界的なイベントが日本で開かれるのを前に、朝日小学生新聞は全国の子ども新聞や子ども向け紙面をつくる26の新聞社と、読者の小学生を対象にスポーツについてのアンケートを行いました。約1万2500人の回答からさまざまなスポーツに親しみ、東京五輪・パラリンピックを楽しみにしている姿がうかびあがってきました。

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 どんな結果が出たのか、スポーツジャーナリストの増田明美さんといっしょに読みといていきましょう。まずは「スポーツをするのと見るのは、どっちが好き?」という質問です。

スポーツ「好き」な子が95%
よくするスポーツは男子「サッカー」 女子「水泳」

 

グラフ1

 「スポーツが『好き』という子が95%と、とても多いことに安心しました」と増田さん。「汗をかくって気持ちがいいな、仲間が増えるってうれしいなという体験を重ねて、その気持ちをずっと持ち続けてほしいと思います」

グラフ2
 スポーツを「するのが好き」「するのと、見るのと両方好き」と答えた子に「一番よくするスポーツ」を聞いたところ、1位はサッカー、2位が水泳、3位が野球でした。男子のトップ3は、サッカー、野球、水泳、女子は水泳、バドミントン、バスケットボールの順です。表1

好きなスポーツ選手、トップは羽生結弦選手

グラフ3

表2

 増田さんは、子どもたちがよくするスポーツと「好きなスポーツ選手」との関係に注目します。トップはフィギュアスケートの羽生結弦選手、2位はテニスの大坂なおみ選手、3位は錦織圭選手という結果でした。
これを男女別に見てみましょう。
 男子は上位10人中7人がサッカー、野球選手。女子では、1月の全豪オープン優勝で世界ランキング1位におどり出た大坂選手がトップで、アジア大会などでの活躍が続いた競泳の池江璃花子選手、卓球からは伊藤美誠選手、福原愛さんが入っています。
 「スター選手が登場すると競技が注目され、競技をする子も増える。存在の大きさを感じます」と増田さん。

五輪競技は身近なスポーツが人気

 「東京五輪で期待している、見たい競技」にも「一番よくするスポーツ」「好きなスポーツ選手」とのつながりがうかがえます。9位の「特にない」をのぞくと、ほぼすべてが「一番よくするスポーツ」のトップ10と重なりました。

表3

東京オリンピック・パラリンピック「見に行きたい」77%

グラフ4

 「東京五輪・パラリンピックを見に行きたいと思う?」という質問には77・7%が「はい」と答えました。2020年にせまった大会への関心の高さがうかがえます。
 ただ、地域差がみられ、最も高い関東地方では81・4%だったのに対し、それ以外の地域は73・3%。最も低い九州地方では66・7%でした。
 「スポーツの大会でボランティアをしてみたい」と思う子は50・9%。「東京五輪・パラリンピックを見に行きたい」と考える子どもたちの間では59・3%にのぼりました。

障がい者スポーツ「よく知らない」8%

グラフ5
 東京パラリンピックに向けて、全国の学校に教材が配られ、体験する機会も増えている障がい者スポーツ。興味があるものを夏と冬の競技から選んでもらいました。
 トップは「車いすバスケットボール」の1748人で全体にしめる割合は14・0%でした。「水泳」が11・1%、「車いすテニス」が8・6%で、その次は「よく知らない」の8・1%でした。来年にパラリンピックをひかえるなかで、増田明美さんは「まだまだ知られていない」と残念がります。

AI指導者「いや」68%

 技術の進歩がめざましい人工知能(AI)とスポーツについても聞きました。
 AIが審判をすることについては、「あり」「なし」が約40%で並びます。一方で、コーチや監督がAIになることについては、68・8%が「いいえ」でした。

グラフ6

グラフ7
 将棋や囲碁でAIが人間に勝ったとニュースになるなかで「審判という的確な結果が求められる部分については任せてもいいと思っているのではないでしょうか」と増田さん。「でも、指導者とのふれあいといった『心』の部分については、人間的なあたたかさを求めているんですね」
 去年は、大学スポーツの指導者の問題などがニュースになりました。「コーチや監督の指示は絶対に守らないといけないと思う?」と聞いたところ、「はい」と答えた小学生は55・5%にのぼりました=左のイラスト。「よい指導者との出会いは本当に大切。勝ち負けにこだわりすぎる『勝利至上主義』に走っては、子どもたちの心は育ちません」
 心も体も元気にするスポーツは「人生を豊かにしてくれる伴走者」だと増田さんは考えます。今回のアンケートでもわかった課題を解決するために、「家や学校でスポーツのことを話してアイデアを発信してほしい」と呼びかけます。「みなさんの力がスポーツ界をよりよくし、まわりの大人たちも元気にしてくれるはずです」

 アンケートの結果は、3月26、27日に東京都江東区の日本科学未来館で「みんながスポーツを楽しむには」をテーマに開かれた「第3回こども新聞サミット」で全国27新聞社の子ども記者たちが議論する時の参考にしました。


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