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臓器移植法の改正案って? |
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衆院で成立 参院で話し合い
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| 臓器移植法改正案の採決で投票する衆議院議員ら=18日©朝日新聞 |
子どもをふくめすべての年齢で臓器を提供できるようにする――。そんな内容の臓器移植法の改正案が18日、衆議院本会議で可決されました。参議院でこの案が可決されるかは、はっきりしませんが、改正案は何を変えようとしているのでしょう。今の法律の下で、どんな問題をかかえているのでしょうか。Q&A(質問と答え)形式でまとめました。
「脳死は人の死」0歳から提供可能に
Q 臓器移植って何?
A 病気で、心臓や肝臓、肺などの臓器がうまく働かなくなった場合、ほかの人の健康な臓器を移植して働かせるようにする医療のことだ。
腎臓や肝臓は生きている人から移植できるけど、心臓は取り出すことができない。1997年に臓器移植法という法律ができて、脳死=メモ参照=の人の臓器を移植できるようになった。ただし、15歳以上で「臓器を提供してもよい」という意思を書きのこしている人で、家族も同意している場合に限られている。アメリカなど世界の国々と比べると、きびしい条件だ。
Q その法律がどう変わろうとしているの?
A 今度、衆議院で可決された法案(A案)では、年齢制限をなくし0歳から臓器提供ができるようになる。また、原則「脳死は人の死」とし、本人の意思が分からなくても、家族が認めれば提供できるようになる。
改正案はA〜Dの4つの案が出されていて、子どもの臓器提供を制限する案や、脳死の判定基準を今よりきびしくする案もあった。
Q A案は成立するの?
A 成立には、参議院でも過半数の賛成が必要だ。否決された場合、衆議院で3分の2の賛成を得れば再可決される。
23日には、参議院の野党議員たちが、いまの法律をもとに、子どもの脳死判定の基準づくりなどをもりこんだ独自の案を提出した。A案とともに審議される。見通しははっきりせず、参議院での話し合いに注目が集まっている。
今は移植待つ子、海外へ
Q そもそも、今の法律にはどんな問題があるの?
A 大きな問題は二2ある。臓器移植を受けた人たちの団体、日本移植者協議会理事長の大久保通方さんは「今のままでは小さな子どもが国内で心臓の移植を受けることはほとんど不可能」だという。体の大きさに見合った臓器を移植するので、子どもの体に合わない。だから、海外で手術を目指すしか道はないんだ。
日本移植学会によると、1984年〜2008年11月末までに10歳未満の子ども41人が海外で心臓移植手術を受けた。しかし、「億単位の高額の費用がかかる、長時間の移動で体力がもたない、といった問題がある。このため多くの子どもたちが海外に渡ることなく亡くなっています」と大久保さんはいう。
海外で移植手術を受けると、その国の人が移植を受ける機会がうばわれるため、制限しようとする国際社会の動きもある。新型インフルエンザの影響で先送りにはなったけど、世界保健機関(WHO)は5月、海外に渡っての移植を制限する決議をする予定だった。
大人にも足りない
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臓器提供意思表示カード |
Q もう一つは?
A 15歳以上でも、提供される臓器が足りないという問題だ。内閣府が08年に行った調査では、臓器提供の意思を表示したカード類を持っていると答えた人は、1割に満たなかった。
「臓器を提供したい」という本人や家族と、「提供してもらいたい」という人の橋渡しをする日本臓器移植ネットワークという団体がある。1997年10月から心臓の移植を待つ人が372人登録したけれど、国内で移植手術を受けられたのは65人。移植を待ちながら120人が亡くなっている。広報・普及啓発部長の雁瀬美佐さんは、「日本の医療技術は世界でも最高レベル。臓器の提供があれば救える命があるし、移植手術を受けて学校に行ったり、スポーツを楽しんだりしている人もいます」という。
同ネットワークによると、脳死での臓器提供は81例。心臓の移植は64例で、そのうち62人が生存している(2月現在)。
【脳死】
頭の中の大脳、小脳、脳幹といったすべての脳の機能が完全に止まり、回復することがない状態。人工呼吸器を使わないと呼吸できず、いずれは心臓が止まってしまいます。いわゆる「植物状態」は、脳幹の機能が残っていて自分で呼吸できることが多くあり、脳死とはちがいます。 |
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