新マークでやけど防げ

 

 お湯をそそいで作るカップめんや電子レンジで加熱する食品の容器には、やけどを防ぐための注意書きがついています。この表示を統一して消費者の理解を深めることでやけどの事故をなくそうと、商品の使いやすさなどを研究している団体が新しいマークを作りました。4月から食品会社などに呼びかけ、このマークがついた商品が店に並ぶよう活動していきます。

 

小さな子もわかるように
使いやすい商品を研究の団体が作る
「食品容器に同じ印を」

 

 マークを作ったのは、「国際ユニヴァーサルデザイン協議会」(事務局・横浜市)。会社や大学など約200の会員が加わる団体で、お年寄り、子ども、外国人、障害者ら、すべての人にとって安全で使いやすい商品を広める研究をしています。


 「やけど注意」のマークは、2種類あります=図左と中。熱いというイメージを表すために手と炎をえがき、注意をうながすために「!」を入れたり、三角形にしたりしました。やかんの口などから出てくる蒸気もやけどにつながる可能性があるとして、「蒸気注意」のマークも作りました=図右。担当者の土村健治さんは、「日本語が読めない外国人や小さな子どもが絵だけを見てすぐ理解できる表示を目指しました」と話します。


 土村さんら担当者が研究を始めたのは2006年。食品をあつかう会社の商品を集めて調べると、文字だけの表記や、お湯がこぼれていることを表す絵と文字を合わせたものなど、さまざまな表示が使われていることが分かりました。表示の意味が消費者に伝わっているかを知るため、108人にアンケート。やけど注意のマークの中から数点を選び文字をかくして絵だけで意味が分かるかどうか聞いたところ、108人中6人しか理解できない表示もありました。一般の人へのアンケートやデザインの研究を続け、3つにしぼりました。今後も会社や一般の人などの意見を聞いて、場合によっては修正を考えるそうです。


 この研究にかかわっている食品会社のキユーピーは独自のマークを使っていましたが、今後は新しいマークを使う予定です。


 「いろいろな会社が同じマークをつけることで、お客様のマークへの認識が高まることを期待します」と担当者は話しています。

 

事故の半数は子ども
部屋や台所がほとんど
防ぐには?

 

日本外来小児科学会発行の冊子「とっさのときの処置」をもとに作成 イラスト・どいまき

子どものやけどの事故は、どのくらい起きているのでしょう。


 国民生活センターによると、全国20の病院から2004年度〜09年度(10年2月末まで)に寄せられたやけどの事故は、6116件。そのうち約半数の3062件が0歳〜12歳の子どもだといいます。


  家の部屋や台所で起きている事故がほとんどで、ストーブや、調理食品(レトルトや冷凍食品など)でのやけどが目立つといいます。調理食品のやけどの事故は、315件報告されています。

 

安定性の高い茶わんやなべを/蒸気が出るものにふれない

 

 同センターは冊子の「くらしの危険」で、やけどの事故を防ぐためにテーブルの上などの熱い湯や調理食品の入った茶わんやなべは、安定性の高いものを選ぶ、湯気や蒸気が出るものにはふれないようになどと説明しています。


 また、日本外来小児科学会によると、やけどをしたときの注意点は次の通り。

 

すぐに水で冷やす20分くらいを目安に、痛みが引くまで冷やす。服をぬがずに冷やす服の上からシャワーやホースで水をかける。自分の判断で薬をつけないぬり薬、油などをつけない。


 やけどが広い範囲にわたるときなどは、すぐにお医者さんに行くようにと注意をうながしています。


朝日小学生新聞 2010年3月12日付

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