うなぎで夏バテ知らず

 

あす土用の丑の日

 

 全国各地で暑い日が続いていますが、バテている人もいることでしょう。あす7月26日は、土用の丑の日。この日は、夏バテ防止に良いといってウナギを食べる習慣がありますが、なぜそうなったのでしょうか。まつわる話をまとめました。

 

「なんで夏に食べるようになったの?」
「平賀源内さんのアイデアらしいです」

 

 土用とは、季節の節目に数えられる立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間のこと。年と同じように日にも十二支が割り当てられ、この期間で「丑」にあたるのが「土用の丑の日」です。年に最低四回はあるのですが、なぜ立秋(毎年八月七日ごろ)の前、夏の土用の丑の日にウナギを食べる習慣ができたのでしょう。


「江戸時代の学者、平賀源内が広めた説がよく知られています」。こう話すのは、日本養鰻漁業協同組合連合会の若林稔さんです。平賀源内が気に入っていたウナギ屋の客足が夏に減っていたことから、「土用の丑の日にウナギを食べよう」という意味の看板をかかげたところ、大繁盛しました。それが各地に広まり、いまに続くという話です。


ウナギはたんぱく質やビタミンA、カルシウムなどの栄養素が高い食材です。体が疲れる夏バテ防止に役立つといわれ、土用の丑の日だけでなく夏場によく食べられます


土用の丑の日を前に大忙しのウナギ専門店。うな重(上)とウナギをていねいに焼く店長=東京都中央区のウナギ専門店「登亭 京橋店」で

総務省家計調査(2009年)によると、ウナギのかば焼きにかける金額は年間2805円(2人以上の世帯)、そのうち約四割にあたる1222円を7、8月に使っています。


かば焼きの調理の方法は地域によってちがいがあります。関東風は、背中から開いたものを焼いたあとに蒸し、タレをつけて再度焼いてできあがり。食べるとさっぱりしてやわらかいです。関西風は、おなかから開き、蒸さずにタレをつけて焼きます。香ばしい歯ごたえのある味です。



農林水産省によると、09年に日本で出回ったウナギの量は、中国産や台湾産などをふくめて約6万9000トン。国内産ウナギは約2万3000トンで33%、養殖が99%、天然ウナギの漁獲量は1%でした。


都道府県別の生産量は一位が愛知県で、鹿児島県、宮崎県、静岡県と続きました。
養殖のウナギは、太平洋から日本の川にやって来た稚魚をとって養殖業者が育てます。「今年はウナギの稚魚が不漁だったため、国内産の出荷量が減り、輸入が増えています」と若林さん。


50年ほど前までは国内で年間約200トンの稚魚の漁獲量がありましたが、年々減少し、今年の稚魚の漁獲量は推定九・2トン(昨年は24.7トン)でした。そのため、今年は香港から10.7トン(同4.2トン)の稚魚を輸入して足りない分を補いました。減っている原因について、農林水産省の担当者は「稚魚の捕りすぎや、海水温の上昇などの変化が原因に考えられます」と話しています。


養殖ウナギを生産している愛知県一色町の一色うなぎ漁業協同組合では、稚魚の不漁の影響で7月の生産量は前年にくらべ六割ほどになる見こみ。生産者が売る価格は一割ほど上がっているそうです。



朝日小学生新聞 2010年7月25日付

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