楽しく学ぼう新聞教室

朝日中学生ウイークリー

 

調べ学習で知識が広がる

 

 

 

 朝小リポーターの茅根さん(東京都杉並区方南小5年)は、新聞を読んで興味を持ったテーマを調べ、ノートにまとめることを続けています。「第15回図書館を使った調べる学習コンクール」(NPO法人「図書館の学校」など主催)の調べる学習部門・小学生の部で、茅根さんの作品「新聞記者への道!」が優良賞を受賞しました。

 

自宅で続ける新聞スクラップノートを持つ茅根=東京都杉並区の方南小学校で

 

 

 

取材を重ねて新しい発見

 

 初めて新聞を読んだのは4年生のとき。興味があった天文や宇宙の記事が朝日小学生新聞に多いことを知り、両親に買ってもらいました。「自分の新聞が届く」のがうれしくて、一面の記事や「ニュースあれこれ」を中心に毎朝5分ほど目を通し、帰宅後は気になっていた記事をじっくり読みます。「古典や歴史などいろんなテーマに興味が広がった」と話します。
 5年生の春、授業で新聞スクラップのやり方を学びました。自宅学習にスクラップの宿題が出たため、気になった記事をノートに貼るようになりました。
 大切だと思う文章に下線を引き、「いつ」「どこで」「何が」などの要点を書きます。記事をもとに調べたことを書き加え、資料を貼るなどしています。
 週1回ノートを回収してコメントを添える校長の末吉雄二先生は「記事を理解するだけでなく、興味を持った言葉をくわしく調べ、知識を深めているのがすばらしい。ノートから楽しさが伝わってくる」と話します。



 茅根さんが賞をとったコンクールは、図書館などで興味を持ったテーマを調べて作品にまとめるもので、同部門には全国から2万を超える作品が寄せられました。茅根さんは「新聞はどのようにつくられるのか」「外国の新聞事情」「新聞の将来について」などのテーマを選びました。写真や関連した記事などを貼り、調べた漢字を書き加えるなどして、ノート1冊に約1年かけてまとめました。「新聞は知識が広がるきっかけになるので、くわしく調べてみたいと思った」といいます。

 まず、夏休みに朝日小学生新聞をたずね、新聞がどのようにつくられているのかを記者らに聞き、作業の流れを図解するなどしました。また、海外4か国の新聞事情について、家族の友人をたよって電話で取材。新聞のページ数やフリーペーパーの種類などに日本とのちがいを見つけました。
 さらに、インターネットなどの電子メディアによって将来、紙で配られる新聞がなくなるかをテーマに、近くの公園で約50人にインタビュー。「古新聞は置き場所に困る」などの意見がある一方、「親しみがある」など半数以上が「なくなってほしくない」と答え、結果をグラフにしました。
 茅根さんは「新聞をもとに、紹介された場所に行ったり、いろんな資料を調べたりすると、新しい発見がある。将来は新聞記者になりたい」と話しています。

 

2012年1月18日付

実際の紙面ではすべての漢字に読みがながついています。
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