楽しく学ぼう新聞教室

朝日中学生ウイークリー

 

「つながる」言葉を意識

 

 

 

 東京都文京区関口台町小学校の4年1組の教室で、朝日小学生新聞を使った授業が行われました。記事を読むだけではなく、少し頭をひねって、新聞記事とさまざまな言葉を「つなげる」ことに挑戦する授業です。さて、みなさんはこの記事と、どんな言葉がつながるでしょうか?



 

記事のコピーを手に、班ごとに記事とつながる言葉を探します=どちらも東京都文京区の関口台町小で

 

 

児童のスクラップノート。記事とつながることを、泉先生がイラストつきでアドバイス

 

 

記事と学んだことをつなげる

 

 

 11月15日付の朝小12面にのった「滅ぼさないで!動物からの手紙」は、南アメリカ・エクアドルのガラパゴス諸島のガラパゴスゾウガメを紹介しました。

 「この記事を選んだのはだれかな?」。泉宜宏先生が呼びかけると、10人ほどが手を上げました。代表の4人が、記事の要約や感想など、記事をうつしたスクリーンを見ながら発表します。
 発表を聞くみんなの手元には、1週間の朝小で気になった記事のスクラップノートがあります。動物の記事や、冬の節電に関する記事などさまざまです。
 発表では「お母さんに聞いたんですが……」と話す子どもが多くいました。岩下くんの「お母さんがガラパゴスゾウガメに乗ったことがある」という話には、おどろきの声が。記事をもとに、まわりの人と話すことを大切にしています。
 

 発表の後、泉先生は「『ガラパゴス』と聞いて、なにか言葉が思いうかぶかな?」と問いかけました。これまでに学んだ言葉と「つなげる」試みの始まりです。
 すぐには手が挙がりませんが、「少し前に社会でやったよ」など、ちょっとしたヒントから、ガラパゴス諸島から世界遺産、小笠原諸島へとつなげていきました。記事にあった「絶滅危惧種」という言葉は、自然破壊、以前に取り組んだ神田川調査隊へとつながりました。

 次に、記事について、班ごとで話し合います。東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で、落ち葉遊びのイベントをとりやめる団体が多いことを伝えた11月18日付1面「落ち葉遊びに放射線の影」の記事のコピーを手に、意見を出し合いました。
  ここでも意識するのは「つなげる」ことです。「放射能ってニュースで聞いた」「近くの江戸川公園にも落ち葉があるけど大丈夫かな?」。学習や体験をふり返りながら、記事とつながる言葉を探しました。班長の発表では、放射線量、子どもに与えるストレス、広葉樹や針葉樹など、言葉がたくさん飛び出しました。
 本間さんは「ガラパゴスゾウガメのことを知って、環境のことが知りたくなった」と話しました。泉先生は「学んできたことと記事がつながると知って、ニュースを身近に感じてほしい」と願っています。

 

2011年12月15日付

実際の紙面ではすべての漢字に読みがながついています。
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