楽しく学ぼう新聞教室

朝日中学生ウイークリー

 

テーマ選び記事を要約

 

 

 

 東京都目黒区油面小学校5年2組の27人は月に1回程度、気になる新聞記事をスクラップして、内容を要約する授業を続けています。18日には、今月2回目の授業がありました。みんなはどんな記事に注目したのでしょう?


 

気になる新聞記事をスクラップする5年2組の子どもたち=どちらも東京都目黒区の油面小で

 

 

 

 

情報、社会知るスクラップ

 

 

 「きょうは一人ひとり、スクラップのテーマを選んでもらいます。みんな、何が気になる?」。担任の渡辺晴美先生が呼びかけました。黒板には「テーマ設定の理由を明確にする」と書いてあります。
  2組には学校でとっている大人の新聞が何種類も置いてあります。ふだんから新聞を読んでいてすぐにテーマが決まる子や、順番に新聞をめくってニュースを探し始める子がいて、先生や友だちと相談しながらスクラップが始まりました。
 自由にテーマを選んでいいので、先月23日にトルコで起こった地震や、世界人口が70億人突破、タイの洪水と、みんなの関心はさまざま。
 

 選ぶ子どもが多かったのは、この日の朝刊にのっていた東京スカイツリー(東京都墨田区)が「世界一高いタワー」としてギネス認定されたニュースでした。木我さんは「日本からギネスの記録になり、(建物全体でも)世界で2番目になったのがすごい」と話します。木我さんは、記事を紙に張りつけた横に「ついに!?スカイツリーがギネス認定!!」と、スカイツリーのイラストも加えた見出しをつけました。
 庵袋くんは、日本が交渉に加わるかどうかが議論になった環太平洋経済連携協定(TPP)に注目。「新聞の最初のページ(1面)にのっていたので、これが一番伝えたいことかなと思いました」
  朝小をとりあげた子もいました。18日付1面の「落ち葉遊びに放射線の影」です。「放射線が人に与える影響が、とても気になります」という村林さんは、記事に出ていたコメント「線量は低くても、『絶対に安全』という保証はないから」に、紫のペンでていねいに線を引きました。
 

  スクラップは、新聞名、発行日(朝刊か夕刊かも)、記事の要約、自分の感想、わからなかった言葉の意味などを書きこんで完成です。
  2組ではこうした授業のほか、日直が毎日、気になる新聞記事を発表しています。渡辺先生は「まずは活字を読む習慣から」と話します。「インターネットだと関心のある記事だけしか見ないかもしれませんが、新聞をめくると、いろいろな情報が載っている。たくさんの情報にふれて、社会のようすにくわしくなってくれたら」と願っています。

 

2011年11月22日付

実際の紙面ではすべての漢字に読みがながついています。
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