朝日小学生新聞
2006年9月8日
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  水は燃えない

一流ホテルはごみを堆肥化

わが家では、生ごみは週に1回、借りている畑の堆肥場に運んでいます

 環境省が家庭ごみ減量に力を入れます。目標は1日1人当たり530グラム。2000年は660グラムだったので、その2割減です。

 当初は2010年達成をめざしていましたが、無理とわかって15年にのばしての再挑戦です。

 地球温暖化防止のため、1997年に先進国が集まって二酸化炭素などの温室効果ガス排出削減を約束(京都議定書)しました。日本の約束は「今年から5年間の排出量を、90年より6パーセント以上減らす」というものです。

 家庭ごみ減量も、地味ではありますが地球を守る対策のひとつなのです。
 ごみの中身は、平均すると4割が生ごみで、その8割が水。つまり、「燃えるごみ」の3割は燃えない水なのです。水をなくせば、すぐにでもごみを3割減らせるわけです。

 ごみ焼却場では、水分を蒸発させるためにかなりのエネルギーを使っています。「夏場はスイカや梨などの皮が増えるので、重油などを加えなければならないこともある」と関係者はいいます。

 環境省廃棄物対策課の技術専門官は「わたしは生ごみを自宅の小さな庭に埋めています」という。そう、土地があれば埋めるのが一番。わたしも借りものの畑に毎週運んで、堆肥にしています。

 土地がなくても、三角コーナーを流しの外に置いて水にぬれないようにする、茶がらや食べ残しは水分をしぼって捨てるなど、できることはあります。

 じつは、生ごみ処理では家庭部門は遅れているのです。たとえば、一流ホテルでは生ごみ堆肥化が当たり前になりつつあります。ホテル・ニューオータニ(東京)を案内してもらったことがありますが、ブランド店のすぐ横に堆肥化施設があって驚きました。

 環境対策で、家庭がホテルに負けているなんて、くやしくありませんか。

朝日学生新聞社副社長・内山 幸男
朝日小学生新聞 2008年5月4日付
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