成績より数学・哲学に関心
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アメリカ・ワシントンの公園にあるアインシュタイン像。観光客がのぞきこむノートにはE=mc2と書いてある |
最も有名で、人気がある科学者といえばアインシュタイン。宇宙の起源を考える基礎になる「相対性理論」を考え出しました。誕生日は3月14日。1879年、ドイツ南部で生まれました。
人気の秘密のひとつは「学校の成績が悪かった」という話でしょう。今はパッとしないが、いつかこの子も……と、みんなに夢を与えてくれますからね。
アインシュタインは頭の大きな赤ちゃんでしたが、言葉が遅く、3歳ごろまでほとんど話さず、両親が心配してお医者さんに相談したほどでした。
小学校の成績は平凡で、担任の先生から「君は決してひとかどの人物にはなるまい」といわれたこともありました。大学も一浪――ますます、親近感がわいてきます。
でも、妹のマヤさんは「兄が平凡な生徒としか思われなかったのは、先生が望む即答ができなかったからです」と書いています。
担任に「将来の見込みなし」と太鼓判を押されたのは、日本でいえば小学6年生のころですが、実はそのころ、ユークリッド幾何学や微積分学という数学に夢中になっていたのでした。哲学書も熱心に読んでいました。
一浪したとはいえ、大学入学も正規の年齢より1歳若かったのです。
つまり、残念ながら(?)栴檀(せんだん)は双葉より芳し(才能のある人は小さな時からその一部が現れる)だったようです。
その代わり、というのも変ですが、晩年は、バス料金の支払いにもたもたして、運転手さんに「算数ができないんだね」といわれたり、自宅に帰る道がわからなくなったりしたという話が残っています。
1955年4月18日死去、76歳。後に、脳の一部を調べた群馬大教授はこう記しています。「アルツハイマー病に見られる神経病変があるほか、とくに変わったところはなかった」
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