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朝日小学生新聞で連載

日本化学会化学教育協議会 樋口健太郎さん

 

魚の耳石を取り出そう
朝起きると、ふとんやベッドから起き上がりますよね。
目をつぶっていても起き上がったのが分かりますね。これはどういう仕組みで分かるのでしょうか。

 

 

 

耳石は何のためにあるの

 耳は音を聞く以外にも体の傾きを知るという働きがあります。魚の場合、目の後ろの骨の中に平べったい石のようなものがあります。これは「耳石」と呼ばれます。この耳石はどちらに傾いているのかを感じとって、体の傾きを調整しています。

 魚の体が大きくなるにつれて耳石も大きくなっていき、耳石には木の年輪のようなもようができていきます。このもようを数えることで、年齢が分かる種類の魚もいます。同じ種類の大きさのちがう魚で、耳石の大きさやもようの数を比べてみてください。

 人間にも耳石があります。耳の奥にある「前庭器官」の中にあって体の傾きを感じとっています。平均台の上でバランスをとるとき、この耳石が働いているのです。

 

 

 

 

アジの耳石を取り出す

 アジを用意し、イラスト2のように頭を包丁で切り落とします。その頭をなべで煮て、目が白くなったら取り出します。水だけで煮ると生ぐさいので少ししょうゆを加えるといいでしょう。

 煮た頭から胸ビレ、エラを取りのぞくと心臓が出てきます。人間とは形がちがうので観察してみてください。さらに、口や目玉などをつまようじでていねいに取りのぞくと頭がい骨が出てきます。この頭がい骨の目の後ろあたりに耳石はあります。左右の目の後ろにあるので2個見つかります。

 耳石を取り出すには、頭がい骨を左右に指で引っ張ると割れて出てきます。耳石はあまり大きくないので、なくさないように慎重に取り出してください。このとき魚の脳も取り出すことができます。

 マグロやカツオなどの広い海を泳ぐ魚の耳石は小さく、イシモチはその名の通り耳石が大きいなど、魚の種類によって形や大きさ、位置も少しちがいます。見つけにくい魚もありますが、いろいろな魚に挑戦してみてください。

イラスト=高田ゲンキ


朝日小学生新聞 2009年11月11
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