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朝日小学生新聞で連載

日本化学会化学教育協議会 前川哲也さん

 

月のもようをよく見てみよう
日本人は昔から月を楽しむ習慣があります。
10月3日は旧暦の十五夜にあたり、その月は「中秋の名月」とよばれます。
今回は月をじっくりと見てみましょう。

 

 

何に見えますか?

 「月では、ウサギがお餅をついている」という話を聞いたことがありますか。
 これは月の表面がでこぼこしているので、そのもようがちょうどウサギがお餅をついているように見えるので、そのように言われています。
 それでは、本当にウサギがお餅をついているように見えるでしょうか。満月か、その前後数日の晩に、空に出ている月をじっくり観察してみましょう。双眼鏡や天体望遠鏡があれば、それを使って見るのもよいでしょう。ステップ1のイラストと見比べながら、月のもようにウサギを見つけてみましょう。
 月のもようは、世界各地でウサギ以外にもいろいろなものに見えています。本を読むおばあさん(北ヨーロッパ)、ワニ(アメリカ南部)、ライオン(アラビア)、大きなハサミのカニ(南ヨーロッパ)、女性の横顔(東ヨーロッパ)など、たくさんのものにたとえられています。
 あなたには、この形が何に見えますか?

 

 

 

どちら向きに見えますか?

 月は、いつも地球に同じ面を向けているため、地球から見た月のもようは変化しません。ところが、いつ、どこで月を見るかによって、月のもようがどのように見えるのかが変わってきます。
 今度は、満月か、その前後数日の月を、夕方と夜明け前の2回観察し、月のもようを比べてみましょう。
 日本では夕方から夜の早い時間にかけての月は、ステップ2の【左写真】のようになり、ウサギがお餅をついているように見えやすいです。ところが、夜明け前に見ると【右写真】のようにウサギが逆立ちします。
 ひと晩続けて見ると、月が夜空を東→南→西と動く間に、月のもようは、いつもウサギが地球の方を向きながら半周回転するのです。そのため、夕方と夜明け前ではもようが逆さまになるのです。
 このように見る時刻によって月のもようの上下が変わるので、同じ地域でも月のもようを別な動物や人物などにたとえられることもあるのです。

イラスト=高田ゲンキ


朝日小学生新聞 2009年9月30
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