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朝日小学生新聞で連載

日本化学会化学教育協議会 前川哲也さん

 

紅葉をつくってみよう
秋になるとモミジやイチョウの葉が緑色から赤や黄色になります。
どうして色が変わるのかを知って、実際に葉を赤や黄色にかえてみましょう。

 

 

葉の色が変わるのは‥‥

 それまでは緑色だった葉が、秋になるとどうして赤や黄に色が変わるのでしょうか。実は、葉が赤くなる「紅葉」と黄色くなる「黄葉」では、その仕組みがちがうのです。
 もともと、葉が緑色をしているのは、葉の中にクロロフィルという緑色の色素があるからです。クロロフィルは光を受けると糖分をつくる働きがあります。
 ところが、このクロロフィルは、気温が下がりだすと分解してなくなってしまいます。すると、葉の中にあったのにクロロフィルの緑色があるために目立たなかった、カロチノイドという黄色の色素が目立ってくるのです。これが黄葉です。
 さらに、葉のつけ根の部分に仕切りがつくられ、葉と枝の間で水や糖分の行き来ができなくなると、葉でつくられた糖分は葉にたまっていきます。この糖分と太陽の光で、アントシアンという赤い色素がつくられていき、葉が赤くなる「紅葉」が起こるのです。

 

 

 

一足早く紅葉させてみよう

 ステップ1の葉の色が変わる仕組みを利用して、一足早く紅葉や黄葉を楽しめます。
 モミジやイチョウを枝ごと少し切って、その切り口を水でぬらした脱脂綿などで巻いて乾燥しないようにしてから、その周りを小さなポリ袋かラップで包み、輪ゴムでしばって水がもれないようにします。昼間は外に出してしっかり太陽の光をあて、夜は冷蔵庫に入れます。こうして秋の季節の環境を人工的につくるのです。5日から1週間ほどくり返すと、葉が赤や黄色に変わります。
 また、100ミリリットルの水に約3.5グラム(小さじ1杯余り)の割合でさとうをとかしたさとう水に、茎からちぎった濃い緑色のオオカナダモの葉を入れて日光のあたるところに置きます。約1週間で、オオカナダモの色が赤くなる「紅葉」が見られます。
 紅葉するためには光も大切です。自然の中で紅葉を始めているモミジをよく見ると、光があたる部分は紅葉しているのに、かげの部分は緑色、ということもあります。紅葉が始まったときに、よく観察してみましょう。

イラスト=高田ゲンキ


朝日小学生新聞 2009年9月23
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