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朝日小学生新聞で連載

日本化学会化学教育協議会 木村由美子さん

 

キュウリの種の皮脱出大作戦!(1)
キュウリの子葉は、種の皮から出るときにある工夫をして種の皮をぬぎます。この脱出の様子を観察してみましょう。

皮のぬぎ方比べ

 キュウリとヒマワリの種を5個ずつ、粉寒天、深さ5センチほどの耐熱容器、虫眼鏡を用意しましょう。

 種を植える寒天をつくります。粉寒天1グラムに水250ミリリットルをなべに入れ、ふっとうさせてとかし、深さが4センチほどになるように容器に移して冷まします。完全に冷めて固まったら、それぞれの種を寒天の上に置きます。1〜2日すると、まず根が出て寒天の中にのびていきます。根が出てきにくいときは、暗い場所に置くと出やすくなります。

 根がはると今度は、茎がのびてきて種の皮のすきまから子葉がのぞきます。ヒマワリは根が出た後、皮をかぶったまま子葉が起き上がり、中から種の皮をおし広げて子葉が出てきます。キュウリの場合は虫眼鏡を使って皮の近くをよく観察すると、皮のそばの茎にとんがりが出ています。そのとんがりを皮の下側にひっかけて皮をおさえていてもらうことで、子葉は皮から簡単に脱出できるのです。このとんがりのことを「ペグ」といいます。

とんがりがなかったら?

 もしもペグがなかったら、キュウリの子葉は種の皮から脱出できるのでしょうか。ステップ1と同じ方法でキュウリの種約10個を発芽させ、2〜3日目の子葉が種の皮のすきまからのぞく頃まで育てましょう=写真ステップ1(3)。その頃にはペグができています。

 10個のうち5個のペグを、カッターを使って切り取ってみましょう。カッターは危ないので大人に切ってもらいましょう。切りにくい場合は、寒天からそっと根をぬいて、ペグを切ってまたそっと寒天にもどしましょう。

 ペグを切らなかった種は皮をぬぐことができますが、ペグを切ってしまった種は、ペグが皮をおさえてくれないので、皮をくっつけたまま子葉の部分が起き上がります。その後もなかなか皮をぬぐことができません。

 このペグは、ほとんどのウリ科の植物で見られます。カボチャやスイカ、メロンなどの種でも調べてみましょう。

 次回は、キュウリを宇宙に持っていくとペグがどうなるのか、実際の実験例をもとに考えます。

▽火や刃物を使うので、大人といっしょにやりましょう。

(協力・東北大学大学院生命科学研究科宇宙環境適応生態分野 高橋研究室)

イラスト=高田ゲンキ


朝日小学生新聞 2009年7月29
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