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朝日小学生新聞で連載

日本化学会化学教育協議会 前川哲也さん 

 

マグデブルグの半球の実験
 約350年前、ドイツの市長さんが、中をくりぬいた銅の半球を使って空気の力の大きさを示す実験をしました。これをカップめんの容器で再現してみましょう。

 

 手製の半球をつくろう

 図のようにストローの先を少し切って広げます。次に、同じカップめんの容器を2つ用意し、そのうち1つの底に穴を1つ開け、内側からストローを通します。すきまから空気がにげないように接着剤をぬり、ストローをセロハンテープで固定します。

 画用紙にカップめんの口の半径より1〜2センチ大きい円と1〜2センチ小さい同心円をかきます。この紙を新品のクリアファイルにはさみ、カッターやはさみで画用紙ごとドーナツ形に切りぬくと、2枚のドーナツ形のクリアファイルができます。

 2つのカップめんの容器の口に接着剤をぬり、ドーナツ形のクリアファイルの上にそれぞれふせて容器とくっつけます。

 2つの容器を向かい合わせにして手でおさえ、ストローで空気をすい出します。それから目玉クリップなどでストローの口をとめてストローを持ち上げると、あらふしぎ、容器全体が持ち上がってしまいます。

 

 

 引きはなすのは大変!

 ステップ1でくっついた2つの容器は、手を使って取ろうとしても、なかなか取れません。

 それは、容器の外側から空気がおしているのに、容器の中に空気がないため、内側からおし返すことができないので、容器がはなれなくなったのです。

 そこで、クリップを外してみましょう。それだけで容器はあっという間にはなれてしまいます。

 容器の中に空気が入ったため、外側からだけでなく内側からも空気がおし返すので、かんたんにはなれたのです。

 1657年、ドイツのゲーリケさんは、これと同じような実験をしました。

 銅でできた2個の半球をぴったり合わせ、彼が発明した真空ポンプを使って中の空気をぬき、引きはなすのにどれだけの力がいるのか、たくさんの人の前で実験しました。そうしたらなんと馬16頭が引っぱって、やっと引きはなすことができたのです。

 この実験は、ゲーリケさんがドイツ・マグデブルグ市の市長だったことから、「マグデブルグの半球の実験」と呼ばれています。

イラスト=ビューンワークス・藤田裕美

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